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ClaudeでjRCTの臨床研究・治験を競合品目別に整理する手順

ClaudeでjRCTの臨床研究・治験を競合品目別に整理する手順

jRCTの検索結果を手作業でダウンロードしてClaudeに渡し、競合品目・適応別の比較表にする手順です。大量取得のお願い、仮登録で見えない試験など国内登録ならではの確認点もまとめます。

jRCT(臨床研究等提出・公開システム)は、厚生労働省が運営する国内の臨床研究・治験の登録と公開の仕組みです。競合の国内開発を調べるなら、検索画面で品目や適応を絞り、結果をダウンロードしてClaudeに渡し、比較表に整える流れが現実的です。

ClinicalTrials.govのようにコネクタで直接引く経路は、jRCTにはありません。そのうえ、jRCTはプログラムによる大量データ収集を控えるよう求めています。この記事は、その制約の中でClaudeに何を任せ、何を人の手で行うかを順に説明します。

jRCTで調べられる研究の種類

jRCTは、臨床研究法と再生医療等の安全性の確保等に関する法律に基づく届出手続きのシステムです。届出の画面とあわせて、WHOが公表を求める事項や研究の透明性に資する情報を公開しています。つまり、ここに載るのは法律上の届出対象を中心にした登録です。

検索画面の「研究の種別」は、次の4つの系統に分かれます。

系統画面に出る区分競合調査での使いどころ
特定臨床研究画面に出る区分特定臨床研究、非特定競合調査での使いどころ医師主導の適応拡大や併用の探索
その他臨床研究画面に出る区分観察、手術手技、その他、保留競合調査での使いどころ実臨床データの収集の動き
治験画面に出る区分企業治験、医師主導治験、製造販売後試験、使用成績調査、その他、保留競合調査での使いどころ企業の開発段階と市販後調査
再生医療等研究画面に出る区分第一種、第二種、第三種再生競合調査での使いどころ再生医療等製品の周辺の研究

競合の開発パイプラインを見るなら、まず「治験」の企業治験と医師主導治験が中心です。ただし、競合品目が大学主導の特定臨床研究で試されていることもあります。種別は最初から1つに絞らず、品目名で横断して眺めるほうが取りこぼしにくくなります。

治験には「治験の区分」もあり、主たる治験、拡大治験、そのどちらでもないもの、の3つから選べます。拡大治験は、主たる治験とは性格が違うため、パイプライン表では分けて数えたほうが読み違えません。

検索条件を競合調査の問いに対応させる

検索画面には、競合調査で使える入力欄が揃っています。問いごとに、どの欄を使うかを対応させておくと、同じ調べ方を繰り返せます。

知りたいこと使う欄
競合品目の国内試験使う欄医薬品・医療機器・再生医療等製品などの名称欄
特定の適応の混み具合使う欄対象疾患名
いま動いている試験だけ使う欄研究の進捗状況(募集前、募集中、募集中断、募集終了、研究終了)
地域の実施施設使う欄医療機関の住所、実施医療機関名
治療法の方向性使う欄介入の内容、選択基準

フリーワード検索は、全文検索と類義語検索に対応しています。品目名だけでなく、一般名と販売名、略称を試すと結果が変わることがあります。フリーワードの検索結果は条件を緩めるほど件数が増えるので、最初は品目名と進捗状況の2条件に絞るのが扱いやすい始め方です。

進捗状況は、「募集中」だけを見ると競合の動きを見誤ります。「募集前」は準備段階、「募集中断」は止まっている試験です。パイプラインの勢いを見るときは、募集前から募集中までを一緒に並べます。

Claudeに取得させず、ダウンロードして渡す

jRCTのトップと検索画面には、公開データの適正な利用についての案内があります。個人利用の範囲を超えた大量データ収集は控えるよう求められ、プログラムを利用した自動操作などによる意図的な大量収集は、個人利用の範囲を超えた利用とみなされるとあります。

そのため、Claudeやスクリプトに検索画面を巡回させる使い方は避けます。代わりに、検索画面にあるダウンロード機能を使います。この機能は、ダウンロード件数を全件または範囲指定で選び、利用規約を確認したうえで実行する作り方です。

手順

検索結果をClaudeに渡すまで

  1. 1

    検索条件を決める

    品目名と進捗状況から始め、結果が多すぎるときだけ適応や種別を足します。

  2. 2

    結果をダウンロードする

    画面のダウンロードで件数を選び、利用規約を読んで同意します。

  3. 3

    ファイルをClaudeにアップロードする

    チャットの「+」から「Add files or photos」を選んでファイルを添えます。

  4. 4

    列と書き方を指定して整理させる

    列を先に決め、空欄は推測で埋めない指示を添えます。

Claudeが読み込める文書形式には、CSV、PDF、XLSXなどが含まれます。チャットへのアップロードは、1ファイル500MBまで、1チャット20ファイルまでです。ダウンロードの形式は画面で確かめ、CSVやExcelで受け取れるなら、そのまま渡してかまいません。

次のプロンプトは、競合2社の品目を一度に整理させる例です。品目名や列は自分の調査に合わせて置き換えてください。

添付はjRCTから手動でダウンロードした検索結果です。
競合品目A・Bの試験を、次の列の表にしてください。
- jRCT番号 / 研究の種別 / 試験のフェーズ / 進捗状況
- 対象疾患名 / 医薬品等の一般名称 / 実施予定被験者数
- 初回公表日 / 最終公表日
ファイルにない列は空欄のままにし、推測で埋めないでください。
行ごとにjRCT番号を必ず残してください。

最後の1行は、後で個別ページに戻るための命綱です。番号の無い行は、Claudeが整形する過程で別の試験と混ざっても見抜けません。

詳細ページの項目から比較表の列を決める

検索結果の一覧だけでは、競合の狙いは読み切れません。個別試験の詳細ページには、比較表の列にできる項目が揃っています。医師主導治験の公開例(jRCT2051190001)で見ると、次の項目が並んでいました。

項目

詳細ページで拾える比較の材料

  • 試験の位置づけ

    研究の種別、治験の区分、試験のフェーズ、進捗状況が冒頭の要約にあります。

  • 品目の情報

    医薬品等の一般名称と販売名があります。競合の品目を名寄せするときの鍵です。

  • 規模と期間

    予定の被験者数、実施期間の開始日と終了日が入っています。

  • 依頼者と資金

    依頼者等の名称、研究資金提供の有無、依頼者以外の企業からの資金提供の有無があります。

「依頼者と資金」は、競合調査で特に効く欄です。大学の研究でも、企業が資金を出しているかどうかで、その品目への企業の関与が読めます。ただし、資金提供の有無は登録者の記載に頼るため、空欄や「なし」をそのまま企業の無関与とは読めません。

一覧で絞った後、詳細ページの本文をClaudeに貼って深掘りする2段階にすると、確認の手間と精度のバランスが取れます。詳細ページのテキストをまとめて貼るのは、数件に絞った後にしてください。

下の2つの詳細ページから、次を比べてください。
- 主要な選択基準と除外基準の違い
- 予定の被験者数と実施期間
- 依頼者等と資金提供元の記載
ページに書かれていない項目は「記載なし」とし、補わないでください。

国内登録で見えない試験と古い記載

jRCTの表は、登録された内容の写しです。次のような場合は、競合の動きが画面に出ません。

仮登録の段階は公開されない

再生医療以外の届出では、2026年3月末から研究番号(jRCT番号)の取得方法が変わると案内されています。実施計画の提出前に研究情報を入力して仮登録すると、システム上でjRCT番号が発行される仕組みです。「仮登録」の段階では、jRCTに公開されません。

つまり、番号が発行されていても、検索画面にはまだ出ない試験があります。競合のプレスリリースで開始が告知されているのに検索に出ないときは、公開前の段階にいる可能性があります。

改修による不具合

令和7年5月31日の改正法施行に伴う改修で、一部の研究に不具合が出ていると告知されています。不具合の解消に向けた対応を行ったものの、一部の研究では解消されていないことも確認されたとあります。表示や検索で数が合わない研究があれば、まず告知の内容に当たってください。

過去の登録簿は統合されている

日本医薬情報センターの臨床試験情報(JapicCTI)と、日本医師会の臨床試験登録(JMACCT-CTR)の情報は、2023年3月から、jRCTで閲覧できるようになりました。両方の旧IDとjRCT番号の対応表は、トップのお知らせからダウンロードできます。古い試験を追うときは、この対応表で番号を引き直します。

UMIN-CTRの登録は別の登録簿

jRCTに加えて、UMIN-CTR(国内の別の臨床試験登録簿)も含めて横断的に探したいときは、臨床研究情報ポータルサイト(JPRN検索)が用意されています。厚生労働省が運営するサイトで、jRCTとUMIN-CTRをまとめて探せます。jRCTだけで品目名の検索結果が少ないときは、ポータルサイトでも同じ語を試す価値があります。

海外のスポンサーが米国の登録簿にだけ載せている試験もあります。そちらはClinicalTrials.govの登録を引く方法を、ClaudeのClinicalTrials.govコネクタで競合の治験登録を調べる方法で説明しています。国内と海外の登録を同じ品目名で突き合わせると、日本で未実施の試験や、国内の開始が遅れている試験が見えてきます。

表を共有する前の確認

Claudeが作った表をそのまま回覧すると、読み違いが広がります。共有前に、次の点を確かめます。

  • すべての行にjRCT番号があり、個別ページに戻れる
  • 進捗状況が、最終公表日から見て古すぎない
  • 企業治験と医師主導治験が同じ集計に混ざっていない
  • 拡大治験が主たる治験と分けて数えられている
  • 「記載なし」の欄を、Claudeが推測で補っていない

最終公表日は、記載の新しさを判断する材料になります。古い日付のまま「募集中」と書かれた行は、現状と違う可能性があります。Claudeに「最終公表日が1年以上前の行に印を付けて」と頼めば、確認の優先順位が付きます。1年という線引きは目安であり、制度上の基準ではありません。

同じ品目名と条件を月に一度ダウンロードし、前回のファイルと並べて差分を出させる使い方もあります。新しく出たjRCT番号と、進捗状況が変わった行だけを返させれば、競合の動きを継続的に追えます。ダウンロードは手作業のままにして、整理だけをClaudeに任せる分担です。

医薬品や化合物の側から競合を探る別の入口は、ClaudeとMaven Bioを連携する方法が扱っています。製薬領域全体でClaudeをどう組み込むかは、Claude製薬創薬活用ガイドにまとめています。

まとめ

jRCTには、Claudeが直接つながるコネクタがありません。検索とダウンロードは人が行い、整理と差分の検出をClaudeに任せる分担が、利用上のお願いにも合った進め方です。比較表の列は、研究の種別、フェーズ、進捗状況、品目、被験者数、依頼者と資金に絞り、jRCT番号を全行に残します。仮登録の試験は見えないため、表は競合の全体像ではなく、公開済みの登録の写しとして扱います。

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