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Claudeで火災保険の水災補償を水災等地で説明する資料を作る手順

Claudeで火災保険の水災補償を水災等地で説明する資料を作る手順

見積書の水災補償の有無と、顧客の市区町村の水災等地を1枚の表に並べ、付帯要否の説明メモを下書きする手順です。等地が示すことと示さないことも書きます。

火災保険の見積書には、水災補償が「あり」か「なし」かが書かれています。顧客の自宅が洪水ハザードマップでどう見えるかも、役所のサイトで調べられます。ところが、この2つを並べて「なぜこの補償を付けるのか、外すのか」を説明する資料は、担当者が毎回手で組み立てがちです。

ここでは、見積書の水災補償の有無と、顧客の所在地の水災等地を1枚の表に並べ、付帯要否の説明メモをClaudeで下書きする手順を説明します。等地の値を調べるのは人、並べて文章にするのがClaude、補償を付けるかどうかを決めるのは顧客です。この分担を崩さないことが、手順の中心になります。

水災等地は市区町村ごとの5段階で、保険会社ごとに違う場合がある

水災等地は、建物の所在地における火災保険の水災リスクの危険度を表した区分です。リスクが最も低い1等地から最も高い5等地までの5区分があり、1等地の水災保険料が最も安く、5等地が最も高くなります。

この区分は、損保料率機構が算出する火災保険の参考純率にある仕組みです。2023年6月に参考純率の改定が届け出られ、それまで全国一律だった水災料率が市区町村別に細分化されました。

数字

水災料率の細分化で示された数字

  • 等地の区分数

    5

    1等地(最も安い)から5等地(最も高い)

  • 地域の単位

    市区町村

    番地ではなく市区町村で決まる

  • 保険料全体の較差

    約1.2倍

    最も高い地域と最も安い地域

  • 水災の保険料の較差

    約1.5倍

    5等地は1等地に対して

いずれも参考純率での値で、実際の保険料とは異なります

「約1.2倍」は火災・風災・雪災・水災などを合計した保険料の較差で、「約1.5倍」は水災部分だけの較差です。資料に書くときは、どちらの数字なのかを取り違えないようにします。保険料全体の較差を水災だけの話として載せると、顧客が実際より小さい差だと受け取ります。

もう一つ、機構の資料が繰り返し断っている点があります。ここで言う等地は参考純率上のもので、会員の保険会社は参考純率を使う義務がありません。地域の単位や区分数は、実際に契約する保険会社によって異なる可能性があります。顧客に伝える等地は、取扱保険会社の等地を確認してから載せるのが原則です。確認の窓口は、契約している保険会社です。

等地が示さないことを、先に資料の注意書きにする

等地を一覧にして見せると、「1等地なら安心」「5等地は危険」と読まれがちです。機構の資料は、誤解しやすい点を4つ挙げています。説明資料の注意書きには、この4点をそのまま使えます。

注意点

等地の読み違えを防ぐ4つの注意

  • 相対的な水準にすぎない

    等地が低い市区町村は、他の市区町村に比べて相対的に水災リスクが低いという意味です。どの等地でも水害は発生しています。

  • 外水氾濫だけを見ていない

    河川の氾濫に加え、内水氾濫や土砂災害も含めた水災リスク全体で見ています。洪水ハザードマップとは必ずしも一致しません。

  • 被害の程度も織り込んでいる

    災害の起こりやすさだけでなく、想定される被害の程度なども見ています。起きやすさだけを示す指標ではありません。

  • 保険会社の等地とは限らない

    参考純率の等地であり、実際の契約では保険会社によって異なる場合があります。

水災の内訳を知っておくと、ハザードマップとの食い違いも説明しやすくなります。機構の資料によると、国土交通省の水害統計(2011〜2020年の合計)から作った水害被害額の構成は、外水氾濫が56.2%、それ以外が43.8%でした。河川から離れた場所や、一定の高さがある建物でも、排水管の逆流や土砂災害による被害は実際に起きています。

会話

「1等地なら水災は外していいですか」と聞かれたら

  1. 後輩

    お客さまが「うちは1等地だから、水災は外してもいいですよね」と言うんです。どう答えればいいでしょう。

  2. 先輩

    等地は、他の地域と比べたときの相対的な水準です。1等地でも水害は起きている、と機構の検索ページのよくある質問にも書かれています。

  3. 後輩

    ハザードマップで色が付いていないなら、というのも聞きます。

  4. 先輩

    等地は内水氾濫や土砂災害も含めて評価しているので、洪水ハザードマップとは一致しないことがあります。外すかどうかはお客さまが決めることです。資料の役目は、その判断に要る材料を並べることです。

突き合わせ表は、等地を人が入れて残りをClaudeに任せる

材料は2つです。見積書から読み取る「水災補償の有無」と、水災等地検索で調べる「等地」です。ここで一つ決めておくことがあります。等地の値をClaudeに答えさせないことです。

等地は市区町村ごとに機構が設定した値で、基礎データの更新に合わせて見直されます。Claudeに市区町村名だけを渡して等地を尋ねても、検索システムの表示と一致する保証がありません。等地は水災等地検索の画面で都道府県と市区町村を選び、表示された値を表に入力します。検索結果は参考純率上の住宅物件の等地です。

Claudeには次の仕事を任せます。

  1. 見積書のPDFから、補償種類・水災補償の有無・保険金額・保険料を読み取って表にする
  2. 人が入れた等地と水災補償の有無を突き合わせ、説明の重心を分類する
  3. 分類ごとに、説明メモの文面を下書きする

ブックの列を決める

Claude for Excelで作業する場合は、1行を1契約として、次の列を用意します。顧客の氏名や番地は入れません。等地は市区町村単位で決まるので、所在地は市区町村までで足ります。

列項目入力者
A項目管理番号(顧客を特定しない符号)入力者担当者
B項目市区町村入力者担当者
C項目建物構造(M・T・H)入力者見積書から転記
D項目水災補償(あり・なし)入力者見積書の原本で確かめて転記
E項目水災等地(1〜5)入力者水災等地検索の表示を担当者が入力
F項目説明の区分入力者式で自動判定

F列の説明区分は、次の式で出せます。判定は等地の高低と補償の有無の組み合わせだけで、付けるべきかどうかの結論は出しません。D列は「あり」「なし」のどちらかを入れる前提です。PDFの読み取りで「記載なし」と出た行は、見積書の原本を見て「あり」か「なし」に確定してから転記します。確定前の行を「付帯あり」に分類しないよう、式の先頭で止めています。

=IF(E2="","等地を入力してください",
 IF(D2="記載なし","見積書の原本で水災の有無を確認する",
 IF(AND(D2="なし",E2>=4),"付帯なし・高い等地: 説明を厚くする",
 IF(D2="なし","付帯なし: 外した経緯を記録する",
 IF(E2<=2,"付帯あり・低い等地: 付ける理由を説明する",
 "付帯あり")))))

式の閾値は、4と5を「高い等地」、1と2を「低い等地」と置いた例です。取扱会社の運用や社内の基準に合わせて直してください。式を入れる作業そのものをClaude for Excelに頼むこともできます。このアドインは、数式の関係を保ったまま値を調整する使い方に対応しています。上書きの前には警告が出ますが、既存の列に触れさせたくないときは、F列だけを作業対象にすると指定しておくと安全です。

見積書のPDFを表にする依頼文

見積書が保険会社ごとにバラバラの様式なら、PDFから表への転記を先にClaudeへ任せます。PDFの読み取りには、1リクエストあたりの大きさと、ページ数の上限があります。見積書は数ページなので、通常は問題になりません。

添付の火災保険の見積書(PDF)から、次の項目を表にしてください。
- 補償の種類(住宅総合・住宅火災など、見積書の表記のまま)
- 水災補償の有無(見積書に「水災」の記載がなければ「記載なし」)
- 建物と家財の保険金額
- 年間の保険料、または払込方法ごとの保険料
読み取れない項目は推測で埋めず「読み取り不可」と書き、
根拠にしたページ番号を右の列に付けてください。

「記載なし」と「なし」を分けるのが要点です。住宅火災保険は水災を補償せず、住宅総合保険は水災を補償します。損害保険協会の整理では、水災は住宅総合保険が「○」で住宅火災保険が「×」です。見積書に水災の文字が見当たらないとき、補償がないのか、読み取りの漏れなのかを区別しておけば、後で見積書の原本と見比べる箇所が絞れます。

付帯要否の説明メモは、3つの事実を並べる型にする

表ができたら、顧客ごとの説明メモを下書きします。メモの型を決めておくと、Claudeの文面が毎回ぶれません。型は3段で、いずれも事実だけで構成します。

手順

説明メモの3段構成

  1. 1

    見積書の事実

    今回の見積の補償の種類と、水災補償が付いているかどうかを書きます。

  2. 2

    所在地の等地

    市区町村名と水災等地、等地の意味(相対的な水準)、保険会社の等地は別に確認が要ることを書きます。

  3. 3

    補償を外した場合の前提

    水災補償を外した契約は、水災による損害が補償の対象にならない契約だと書きます。外す場合は、顧客が理解した上で選んだ経緯を記録に残します。

下書きの依頼文は、表の1行ずつにこの型を当てはめる形にします。

添付のExcelの表の各行について、顧客に渡す説明メモを下書きしてください。
構成は「見積書の事実」「所在地の等地」「補償を外した場合の前提」の3段です。
守ること:
- E列の等地は私が入力した値です。等地の値を修正・推測しないこと
- 「付けてください」「外して大丈夫です」など、付帯の可否を勧める文は書かないこと
- 等地は「他の地域と比べた相対的な水準で、どの等地でも水害は起きている」
  と必ず添えること
- 取扱保険会社の等地は別に確認が必要と必ず添えること
各メモは300字以内、敬体で書いてください。

禁止事項を依頼文に入れておくのは、Claudeの出力が勧誘調になるのを防ぐためです。下書きが出たら、数字と固有名詞、特に等地とその意味の説明を、検索システムの表示と見積書の原本に照らして確認します。メモは顧客に渡す前に、担当者が自分の言葉で読み直します。保険商品の説明は、保険会社の資料と募集人の説明が正です。Claudeの下書きはその代わりにはなりません。

保険料への影響を語るときは、参考純率の改定率を例として示す

等地が高いほど保険料が上がる、という説明は、金額の例があるほうが伝わります。ただし、実際の保険料は保険会社が決めるので、使える数字は参考純率の改定率の例に限られます。

機構の資料は、建物2,000万円・家財1,000万円・築10年以上を例に、水準の改定のみの場合と、水災等地別の場合の改定率を示しています。次の表は、そのうち耐火構造の共同住宅(M構造)の行です。

都府県水準の改定のみ水災等地別(1等地〜5等地)
東京都水準の改定のみ+10.4%水災等地別(1等地〜5等地)+4.3%〜+20.2%
大阪府水準の改定のみ+16.9%水災等地別(1等地〜5等地)+11.6%〜+25.9%
愛知県水準の改定のみ+13.7%水災等地別(1等地〜5等地)+7.6%〜+23.6%

同じ都府県でも、1等地と5等地で改定率が14ポイント以上開いています。資料に載せるときは、「参考純率の改定率の例で、実際の保険料や改定率とは異なる」「保険料が大幅に上がらないよう激変緩和の措置が取られている」の2点を同じ文に入れます。構造がTやHの場合は改定率が別の値になるので、表を転記するときは構造の列を取り違えないようにします。

Claudeに表を整形させるなら、「この表の数値は変更せず、行と列の入れ替えだけを行う」と指示します。数値の列が多い表は、整形の途中で桁や符号が落ちることがあります。整形後は、元の表と1行ずつ見比べます。

付帯率の統計も、顧客への説明に使えます。機構は、都道府県別の火災保険の水災補償付帯率を公表しています。当該年度末に有効な火災保険契約のうち、水災を補償している契約の割合です。顧客の県の付帯率を一言添えると、「周りはどうしているのか」という質問に答えやすくなります。この統計は例年11月下旬を目途に更新されるので、資料に載せる年度は数字の隣に書きます。

つまずきやすい点

落とし穴

前回の表を使い回すと、等地が古いまま残る

等地は基礎データの更新に合わせて見直されます。更新前に作った表の等地列を、別の顧客や次の契約更新の資料にそのまま流用すると、検索システムの今の表示とずれることがあります。使い回すのは列の構成と依頼文までにして、E列は毎回、検索画面で引き直します。

落とし穴

合併前後の市区町村名で検索して見つからない

水災等地は2023年6月21日の届出に基づく設定で、合併があった市区町村は、合併前後の両方の名前が分かるように選択画面に表示されます(例:「xx市(旧●●市)」)。見積書の住所が旧市名のときは、新旧の併記から選びます。

落とし穴

外部から受け取ったファイルをそのまま作業対象にする

Claude for Excelの案内には、外部から入手したテンプレートやベンダーのファイルに、Claudeを誘導する隠れた指示が含まれていることがあると書かれています。保険会社や代理店本部から配られた見積シートを使うときは、自分のブックに必要な列だけをコピーして使うと、リスクを抑えられます。

顧客の個人情報の扱いは、社内の情報取扱規程が先に決まります。この手順では、管理番号と市区町村までしか入力しない設計にしていますが、見積書のPDFには氏名や住所が載っています。PDFを読ませてよいかどうかは、所属する会社の規程に従ってください。

水災等地の説明資料と、ハザードマップの説明資料は役割が違う

水災等地は、保険料を決める側の区分です。一方、ハザードマップは、市区町村が浸水の想定区域や深さ、避難情報を示した地図です。両者は同じ水災を見ていても、見ているもの(外水氾濫のみか、水災リスク全体か)が違うので、顧客への資料では並べて見せたうえで、違いを書き添えます。

ハザードマップの画像を読み取って説明書に転記する手順は、水害ハザードマップの重要事項説明をClaudeで下書きする手順にまとめています。保険の説明資料でも、地図の凡例の読み方は共通です。表の組み立てと依頼文の分け方は、着手金・報酬金の見積と費用説明書を作る手順と同じ考え方で、算式や分類を表に置き、文面を後から作ります。見積書や資料のPDFから出典ページ付きで表を作る方法は、決算説明資料のPDFで競合4社を比較する手順が詳しく扱っています。

まとめ

資料づくりを始める順番に迷うなら、F列で「付帯なし・高い等地」と出た顧客を先に回す手があります。補償を外している上に、等地が高いほど説明の材料が多く要るためです。「付帯あり・低い等地」は、付ける理由を聞かれやすい層として次に置きます。判定式はあくまで並べ替えの目安で、補償を付けるかどうかを決めるのは顧客です。

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