ClaudeとOrshotを連携する方法 — テンプレートからOG画像・広告・動画を量産する
OrshotコネクタでClaudeにOG画像・広告バナー・動画の書き出しを任せる手順です。接続、無料枠のクレジット計算、承認が要る操作までまとめます。
ClaudeとOrshotの連携でできること
Orshotコネクタは、テンプレートからの画像・PDF・動画の生成サービスOrshotを、Claudeの会話から操作できるようにするConnectorです。デザインはOrshotのテンプレートに一度だけ作り、あとは差し替えるデータを渡して書き出します。Claudeが絵を描くのではなく、テンプレートとデータの組み合わせを描画する仕組みです。
Connectorsディレクトリでは、開発元はOrshot、カテゴリはCreative・Productivity・Sales & marketingで、Anthropic verifiedの表示があります。サインインは必須で、追加時期は2026年8月、接続先は https://mcp.orshot.com/mcp です。
ディレクトリの説明に挙がっている使い道は次のとおりです。
- 指示文からスタジオテンプレートを作り、会話の中でプレビューを見ながら直す
- OG画像・広告クリエイティブ・証明書・請求書・カルーセル・リールを、データを差し替えて書き出す
- 1つのデザインを、Smart Resizeで各SNSの寸法に1回の呼び出しで展開する
- 名簿のような一覧から、名前入りの証明書などを一括で書き出す
- 署名付きの動的URLを発行し、OG画像やメール埋め込みに使う
- ブランドキット(色・フォント・画像・動画・音声)をテンプレートに反映する
- SNS投稿の下書き・予約・公開と、リーチやエンゲージメントの読み取り
同じ出力を何度も出し直す仕事に向く設計です。ディレクトリには、書き出しは決定的な描画で、テンプレートとデータが同じなら毎回同じ結果になると書かれています。生成AIが毎回違う絵を返す方式とは、再現性の考え方が違います。
接続する手順
Claude.aiとClaude Desktopは、ディレクトリから追加します。Orshot側の案内では、すべてのClaudeプランで使え、無料プランも含まれます。
Claude.aiで接続するまで
- 1
ディレクトリでOrshotを開く
ConnectorsディレクトリのOrshotのページで、追加ボタンを押します。
- 2
Orshotアカウントでサインインする
アカウントが無ければ、サインアップ時にクレジットカードは求められません。
- 3
使うワークスペースを選ぶ
OAuthの認可画面で、MCPサーバーに見せるワークスペースを選びます。
- 4
一覧を取らせて確かめる
「Orshotのテンプレートを一覧にして」と頼み、自分のテンプレートが返れば接続は通っています。
Claude Codeからは、Orshotのドキュメントにあるコマンドで追加します。
claude mcp add orshot --transport http \
https://mcp.orshot.com/mcp追加後の初回のツール呼び出しで、ブラウザーが開いてOAuthの認可に進みます。アクセストークンの有効期間は15分で、自動で更新されます。期限が切れると再認可を求められ、Orshotのダッシュボードからいつでも取り消せます。
Orshotの説明によると、サーバーに届くのはツール呼び出しとその入力で、会話やファイルは届きません。どのワークスペースに触れるかは、認可のときに選んだ範囲で決まります。
OG画像を1本のテンプレートから量産する
OG画像は、ブログ記事ごとに文字だけが変わる典型です。流れは「テンプレートを1つ作る、差し替える項目を確かめる、データを渡す」の3段階です。
テンプレートの作成は、Claudeに頼む方法と、Orshot Studioで作る方法があります。Claudeに頼む場合は、ブランドの色とフォントをブランドキットに入れてから、寸法と項目を指定します。例えば次のような依頼です(プロンプトの一例で、出力の保証ではありません)。
1200×630のOG画像テンプレートを作って。項目は記事タイトル、カテゴリ名、著者名の3つ。ブランドキットの色とフォントを使い、タイトルは3行まで。
作ったあとに必ず確かめたいのが、差し替えられる項目の名前です。ツール一覧には orshot_get_studio_template_modifications があり、テンプレートが受け付ける項目を取得します。項目名を推測で渡すより、一度これを呼ばせるほうが取りこぼしを避けられます。書き出し前の orshot_verify_design は、レイアウトの問題を点検するツールです。
量産は orshot_batch_render_template が担います。1つのテンプレートに対して、複数の差し替えデータをまとめて渡す呼び出しです。ディレクトリのツール一覧には旧名の orshot_batch_render も載っており、ドキュメントでは旧名は非推奨の別名として動くとされています。
ブログの更新に合わせて自動で出したいなら、動的URLの出番です。orshot_create_dynamic_url は、テンプレートの署名付きURLを発行します。Orshotのドキュメントでは、書き出しを1回きりで取る方法と違い、動的URLは安定してキャッシュできるURLで、OG画像・メール画像・埋め込みに向くとされています。差し替えたい値はクエリパラメータで渡します。署名を回し直すと、共有済みのリンクはすべて無効になります。
日本語のタイトルを使うときは、1点だけ注意があります。日本語フォントへの対応は、ディレクトリのページにもOrshotのドキュメントにも記載がありません。ブランドキットにはフォントをURLからアップロードできるので、日本語を載せるなら、最初の1枚でプレビューと試し書き出しを済ませてから量産に進みます。
広告クリエイティブをサイズ違いで出す
広告バナーは、同じ訴求を複数の寸法に展開する作業が重くなりがちです。Orshotの説明では、デザインを1つ作ってSmart Resizeにかけると、同じデザインが各フォーマットに再配置され、サイズごとに描き直さなくて済みます。
依頼の形は、寸法を並べるだけです。
春のキャンペーンのテンプレートを、Instagramストーリー、正方形の投稿、LinkedInのバナーに展開して。見出しは「新生活応援 最大20%オフ」に差し替えて。
コピーの案出しとの役割分担を決めておくと、運用が崩れません。見出しの文字数制限を踏まえた複数案の作り方は、Claudeで広告コピーとバナーのバリエーションを作る手順にあります。文案はそちらで固め、Orshotでは確定した文を項目に流し込んで描画する、という分け方です。
Claude側で効くのは、書き出し前の確認ルールを先に渡しておくことです。Claude Codeなら、プロジェクトのCLAUDE.mdに次のような規約を置けます(例として示す書き方です)。
## Orshotでの書き出しルール
- 書き出す前に、テンプレートが受け付ける項目名を取得して一覧にする
- 10枚を超えるバッチは、先に1枚だけ書き出して見せ、承認後に残りを出す
- 公開・予約投稿は実行せず、下書きまでにとどめる
- 使ったクレジット数を、書き出しごとに報告する1枚だけ先に出す規約は、クレジットの使い込みと、項目名の取り違えによる全件やり直しを避けるためのものです。
動画はクレジットの減り方が違う
画像と動画では、コストの感覚がまったく変わります。Orshotの料金ページでは、1クレジットで画像1枚、PDF1ページ、または動画1秒分が出せます。
クレジットの換算
画像1枚
1クレジット
30秒の動画
30クレジット
無料プランの月間枠
100クレジット
毎月更新・カード不要
無料プランは動画に対応しません。動画を使うのは有料プランからで、Launchは月39ドルから、月1,500クレジットを含みます。使い切ったあとの扱いは設定で変わります。超過課金をオンにしない限り、書き出しは上限で止まります。超過に入ると、動画は1秒あたり8クレジットで計算され、プランごとの超過単価で請求されます。使わなかったクレジットは翌月に繰り越されません。
計算の例を置きます。広告バナー5サイズを10パターン出すと50枚で、50クレジットです。無料枠の100クレジットなら、同じ規模をちょうど2回分まかなえます。30秒の動画を1本出すと30クレジットなので、Launchの1,500クレジットなら、画像を使わなければ50本分です。
動画はプレビューの使い分けが効きます。ディレクトリには、動きの確認用に、レンダー前に無料のモーションプレビューが使えると書かれています。プレビューで直してから書き出す手順を、先ほどのCLAUDE.mdの規約に1行足しておくと安全です。
承認が要る操作を切り分ける
Orshotのコネクタは、画像を作るだけではありません。テンプレートの削除、SNSへの公開、ワークフローの作成と実行まで、書き込み系のツールを持っています。Orshotの説明では、各ツールは読み取りか書き込みかを宣言し、削除のような破壊的な操作には明示的な注釈が付くため、MCPクライアントが実行前に確認を求めます。テンプレート一覧のような読み取り専用のツールは、確認なしで走ることがあります。
運用では、次の線引きが目安になります。
| 操作 | 例のツール | 取り消せるか |
|---|---|---|
| 読み取り | 例のツールテンプレート一覧、ブランドキット取得 | 取り消せるか影響なし |
| 書き出し | 例のツールorshot_render_template | 取り消せるかクレジットを消費 |
| 削除 | 例のツールorshot_delete_template | 取り消せるか元に戻せない前提で扱う |
| 公開 | 例のツールorshot_publish_social_post | 取り消せるか公開後は外部に出る |
| 署名の再発行 | 例のツールorshot_reset_dynamic_url_signature | 取り消せるか配布済みのリンクが全滅 |
SNS投稿は、アカウントを接続していなければ使えません。Orshotのダッシュボードで接続したアカウントに限って、Claudeが下書き・予約・公開を行えます。画像の書き出しだけなら、SNSの接続は不要です。公開は追加料金のアドオンで、接続アカウント1つにつき月12ドルです。
ツール数にも食い違いがあります。ディレクトリのページは「97ツール」、Orshotのドキュメントは103ツール、Claude向けの案内ページは92ツールと書いています。ページごとに数える範囲か更新時期が違うと見られますが、理由はどのページにも記載がありません。ツール名で依頼を組み立てる場合は、接続後にClaudeが実際に読み込んだ一覧を基準にします。
似たコネクタとの使い分け
画像まわりのConnectorは、目的で選び分けます。
画像系コネクタの役割
Orshot
テンプレートにデータを流し込み、同じ見た目の画像・PDF・動画を何本でも出します。
Orshot自身の説明でも、1回きりのデザインは作り直さないので、CanvaやFigmaで足りるとされています。AIで撮影していない映像を作る用途は、動画生成モデルの領分です。Orshotが向くのは、同じ種類の画像を、データを替えて繰り返し出す仕事です。
広告の運用データ側(出稿や成果の確認)をClaudeにつなぐなら、ClaudeとAdspirerの連携のような別のConnectorが担当です。Orshotの描画と運用データの取得は、別々のConnectorとして並べて使えます。
まとめ
Orshotコネクタの価値は、テンプレートを1度作れば、OG画像も広告の各サイズも、データの差し替えだけで同じ品質で出せる点にあります。無料枠は毎月100クレジットあり、試すだけなら費用はかかりません。
一方で、効くのは繰り返しのある仕事だけです。最初は1枚の試し書き出しで項目名と日本語フォントを確かめ、動画に進む前に1秒1クレジットの感覚をつかむ流れが堅実です。公開系の操作は下書きで止めるルールを、先にClaudeへ渡しておくと運用が安定します。