ClaudeとOneSignalを連携する方法 — 配信不調の調べ方と送信の確認
OneSignalのコネクタをClaudeにつなぐ手順と、配信と反応の不調を調べるときに使うツール、送信前の確認の挟み方をまとめます。Claude Codeの追加コマンドも載せています。
OneSignal Claude連携でできること
OneSignalは、プッシュ通知・メール・SMS・アプリ内メッセージを一つのAPIとダッシュボードから配信するサービスです。そのMCPサーバーをClaudeにつなぐと、ユーザー・セグメント・テンプレート・配信結果を、会話から調べたり操作したりできます。OneSignalの軸は、プッシュ通知を中心に複数のチャネルを同じ場所から扱える点です。同じく配信・マーケティング系のコネクタにはKlaviyo、Braze、Customer.io、Mailchimpもあるので、配信チャネルの範囲で見比べられます。
Claudeのコネクタディレクトリでは「Anthropic verified」と表示され、2026年6月に追加されました。説明文は「Agentic access to OneSignal's customer engagement platform for messaging, users, and analytics」です。開発元はOneSignal自身で、サインインが必須になっています。
ディレクトリの詳細説明が挙げる用途は、次のとおりです。
- ユーザー、セグメント、メッセージ、テンプレート、分析の確認
- プロダクトやキャンペーンに関する質問への回答
- 配信と反応(エンゲージメント)の不調の調査
- プッシュ、メール、SMS、RCS、アプリ内メッセージ、Live Activitiesにまたがるメッセージ作成の支援
OneSignal側のドキュメントでは、ユーザーを探して購読状況を見る、直近のメッセージの配信数を確かめる、条件からセグメントを作る、購読者をCSVに書き出す、といった依頼が例に挙がっています。
接続の条件とコネクタURL
接続に必要なものは多くありません。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| コネクタURL | 内容https://api.onesignal.com/mcp/oauth |
| 認証 | 内容OneSignalアカウントへのOAuthサインイン |
| APIキー | 内容不要(App IDもREST APIキーも入力しない) |
| 前提 | 内容管理したいアプリにアクセスできるOneSignalアカウント |
| 料金 | 内容MCPサーバーは無料。ツール呼び出しは通常のAPI利用上限に数えられる |
最後の行は見落としやすい点です。MCPサーバー自体に追加費用はかかりませんが、Claudeから実行した操作もOneSignalのAPI利用として数えられます。大量の書き出しや繰り返しの問い合わせは、上限を意識して頼むほうが安全です。
claude.aiで接続する手順
Claude Desktop、claude.ai、モバイルでは、ディレクトリから入れるのが推奨経路です。サーバーURLもOAuthの資格情報も自分で用意する必要がありません。
コネクタディレクトリからの接続
- 1
ディレクトリを開く
チャット左下の「+」から、Connectorsの横の「+」を押します。「Settings > Connectors」からも開けます。
- 2
OneSignalを追加する
「OneSignal」を検索して「Connect」を押します。サーバーURLとOAuthの設定はディレクトリの掲載情報から渡されます。
- 3
OneSignalにサインインする
ブラウザでOneSignalのサインイン画面が開きます。ログインして、Claudeへのアクセスを承認します。
- 4
新しいチャットで有効にする
新しいチャットでOneSignalコネクタを有効にします。接続が成功すると、Claudeがツールの一覧を表示します。
ディレクトリに載る前にカスタムコネクタとして追加していた場合は、いったん削除してディレクトリから入れ直す案内になっています。
接続後は、次のように頼んで動作を確かめます。読み取りだけで済むので、本番のアプリでも影響がありません。
OneSignalのonesignal_healthツールで、サーバーにつながっているか確認して。応答が正常なら、続けて「アクセスできるアプリを一覧して」と頼みます。複数のアプリを持つアカウントでは、この一覧で対象のアプリIDが分かります。接続は1つで、アプリごとに設定を分ける必要はありません。
Claude Codeで追加する
Claude Codeからは、リモートMCPサーバーとしてHTTPで登録します。
claude mcp add --transport http onesignal \
https://api.onesignal.com/mcp/oauth登録後に claude を起動し、/mcp を開いて「onesignal」を選び、「Authenticate」を押します。ブラウザでサインインして承認すると、状態が「connected」に変わります。claude mcp list でも確認できます。JSONで一括登録したい場合はclaude mcp add-jsonの手順が使えます。
VS Code上のGitHub Copilotなど、公式のリストがないクライアントも、リモートMCPとOneSignalのサインインに対応していれば同じURLで接続できます。逆に、ローカルの stdio サーバーしか扱えないクライアントからは接続できません。
配信と反応の不調を調べるときの使い方
よくある使い方は、通知が届かない・開かれない・メールが迷惑メールに入る、といった不調の切り分けです。OneSignal側のドキュメントにある次のツールが、調査の材料になります。ツール名は一次ソースの表記どおりです。
| 見たいこと | 使うツール |
|---|---|
| 直近の配信の一覧 | 使うツールlist_messages |
| 配信ごとの詳細と配信統計 | 使うツールview_message |
| 反応(アウトカム)の分析 | 使うツールview_outcomes |
| 配信の対象者ごとの動き | 使うツールexport_audience_activity_csv |
| 購読者の状態の書き出し | 使うツールexport_subscriptions_csv |
| ユーザーの購読情報 | 使うツールview_user / get_user_identity |
| メールドメインのSPF・DKIM・DMARC | 使うツールget_email_domains |
| バウンスとスパム苦情の率 | 使うツールget_email_reputation |
| 受信プロバイダ別の到達指標 | 使うツールget_provider_metrics / get_provider_metrics_timeseries |
プッシュとメールで、調べる入口が変わります。
配信の不調はどこから調べるか
- Q特定の1人にだけ届かないか?答えが全体に出ている答えがはい
view_userで購読の一覧を引き、購読が有効か、端末のトークンが更新されているかを見ます。 - Q不調はメールだけか?答えがプッシュやSMSにも出ている答えがはい
get_email_domainsでSPF・DKIM・DMARCの検証状況を確かめ、get_email_reputationでバウンスと苦情の率を見ます。受信プロバイダ別に差があるならget_provider_metricsに進みます。
直近の配信から差を探す
list_messages と view_message で配信ごとの統計を並べ、落ち込み始めた配信を特定します。対象者ごとの動きが必要なら、export_audience_activity_csv でCSVに書き出します。
頼み方の例を挙げます。いずれも例示で、実際の応答の中身はアカウントの状態によって変わります。
直近1週間の配信を一覧して、配信数に対する到達と反応が
前の週より落ちているものを挙げて。メールのドメイン認証(SPF・DKIM・DMARC)の状態と、
バウンスとスパム苦情の率を確認して、気になる点があれば教えて。一覧と指標はClaudeが読んで比べるのが得意な部分です。一方、原因の断定は材料が揃ってからにしたほうが安全です。指標が落ちた時期と、アプリのリリースや配信設定の変更が重なっているかは、OneSignalの画面側でも確かめられます。Claudeには「見た数字と、その出どころのツール名」を一緒に答えさせると、後から追い直せます。
セグメントとCSVの書き出し
セグメントは create_segment で作り、get_segment・list_segments・update_segment で確認と変更ができます。購読者の書き出しは export_subscriptions_csv です。
セグメントの条件を言葉で渡すときは、日付や属性を曖昧にしないほうが事故が減ります。
「過去30日にアプリを開いていない、かつ購読が有効なユーザー」の
セグメントを作る前に、条件の内容と見込み人数を教えて。見込み人数は、メール関連のツールに estimate_recipient_count があります。作る前に条件を言い直させて確認する流れにしておくと、意図しない範囲のセグメントを避けられます。
CSVには購読者の情報が入ります。書き出したファイルの置き場所と共有範囲は、Claudeではなく自分で管理してください。OneSignalのMCPサーバー自体は、購読者・メッセージ・エクスポートのデータを保存しない、と説明されています。
送信とセグメント変更の前に確認を挟む
このコネクタは読み取りだけではなく、send_message で実際に通知やメールやSMSを送れます。ほかにも create_user、update_subscription、transfer_subscription、unsubscribe_email のように、データを書き換えるツールがあります。
OneSignalは send_message を「high-impact(影響の大きい)操作」として扱っています。対応するクライアントでは、実行前に確認が出る場合があります。送信前には対象指定の検証が入り、対象指定の方法は同時に1つだけで、フィルタの数にも上限があります。
落とし穴
承認画面を読まずに許可すると、実配信になる
send_message は試験送信ではなく、実際のユーザーに届く操作です。確認が出たら、対象のセグメント、本文、送信先のチャネルを読んでから許可します。最初は自分の購読だけを対象にした送信で試すと、影響を抑えられます。
Claudeの側でも、承認の癖を決めておけます。
- 読み取り系のツールは常に許可し、書き込み系と送信は毎回確認する設定にする
- 送信を頼むときは、対象セグメント・件名や本文・送信時刻を先に読み上げさせてから実行させる
- 変更後に
view_messageで配信の状態を見直させ、頼んだ内容と一致するか確認させる
コネクタごとの権限の扱いはClaudeのコネクタの概要にまとめています。
権限・上限・提供状況の注意点
OneSignal側が挙げる制約は次のとおりです。
- 接続は、サインインしたユーザーのアカウント権限に従います。そのユーザーが複数のアプリを管理していれば、1回の接続で複数アプリに届きます
- オープンベータの間は、アプリによっては有効化されるまで、ユーティリティ以外のツールを使えないことがあります
- アクセスはアプリ単位で制御され、OneSignal側で有効・無効を切り替えられます
- ツール呼び出しにはレート制限があり、ツールの暴走ループを抑える設計です
接続した先は、OneSignalの「Settings > Account settings > Connected apps」に並びます。ここで各クライアントの承認日時を見られ、いつでも取り消せます。取り消すとそのクライアントに渡したトークンが失効しますが、組織内の他のメンバーの接続には影響しません。
接続がうまくいかないとき
OneSignalのドキュメントが示す切り分けの順序は、次のとおりです。
- OneSignalをいったん再認証し、新しいチャットを始める
- サーバーURLが
https://api.onesignal.com/mcp/oauthと完全に一致しているか確かめる(余分なパスや末尾の文字がない形) - サインインしたアカウントが、聞いているアプリにアクセスできるか確かめる
- クライアントを再起動して、新しいセッションで試す
カスタムコネクタで失敗するなら、OAuth Client IDとSecretを空にしているかが最初の確認点です。
ディレクトリとOneSignalのドキュメントでツール数が29と43に分かれる
Claudeのディレクトリのページでは、ツール一覧の下に「Show all 29 tools」と出ます。一方、OneSignalのドキュメントは「43 tools across 11 categories」としています。数が違う理由はどちらのページにも書かれていません。
ツール名にも差があります。ディレクトリのページに見える一覧には view_message や view_outcomes が出ておらず、ドキュメントにはあります。接続後のツール一覧を正として、本文の表のツール名と突き合わせてから頼みます。一覧に無い名前は、使えるツールの名前に読み替えて依頼します。