Claude Slidesの使い方 — 会話でデッキを作り、編集から書き出しまで
Claude Slidesでノートや報告書からデッキを作り、各スライドを直接編集し、Claude内で発表して、PowerPoint・PDF・Googleスライドへ書き出す手順をまとめます。
Claude Slidesは、ノートや報告書、チャットで進めた作業から、プレゼンテーションのデッキを作るテンプレートです。作ったデッキは各スライドを直接編集でき、Claudeを離れずに発表でき、PowerPointやPDFへ書き出せます。Googleスライドには編集可能なファイルとして直接送れます。
このテンプレートは2026年10月8日に正式版になり、無料プランを含む全プランで使えます。ここでは、作成から書き出しまでの流れを順に追います。
Claude Slidesとは何か — 使えるプランと前提設定
Claude Slidesは、Claudeの「アーティファクト」(Claudeが作る成果物)のテンプレートのひとつです。アーティファクトは、デザイン、デッキ、文書、ダッシュボード、小さな対話型ツールなど、人に見せるものを指します。会話の横に専用のウィンドウで開き、編集も共有もできます。
Docs、Slides、Designの3テンプレートは、Free・Pro・Max・Team・Enterpriseの全プランで使え、既定でオンです。Enterpriseプランでは2026年10月15日に既定でオンになり、オーナーはそれ以前でも組織設定からオンにできます。
使う前に確認したい前提は1つです。アーティファクトには、クラウドでのコード実行とファイル作成がオンになっている必要があります。
| プラン | 設定の場所 |
|---|---|
| Free・Pro・Max | 設定の場所設定の「機能(Capabilities)」 |
| Team・Enterprise | 設定の場所組織設定の「機能(Capabilities)」 |
デッキを開いて編集する作業は、Claudeのウェブ版かClaude Desktopで行います。iOSとAndroidのアプリでも、チャットでデッキやドキュメントを頼み、結果をアーティファクトのタブで見て編集できます。共有設定の変更だけは、ウェブ版かDesktopに限られます。
デッキを作る — 会話とテンプレートの入口
デッキの作り方は大きく2通りです。
- どのチャットでも、デッキが欲しいとそのまま頼む
- メッセージ欄で「Output」を選んでテンプレートを選ぶか、アーティファクトのタブからSlidesを選ぶ
テンプレートから始めると、Slidesのエディタで開くキャンバスが用意されます。素材はノートでも報告書でも、すでにチャットで進めた作業でもかまいません。
頼み方の例を挙げます。依頼文の例です。
添付の月次報告書から、来週の定例会議で使う8枚のデッキを作ってください。
1枚目は結論、2〜6枚目は指標ごとの要点、7枚目は課題、8枚目は次の一手にします。
各スライドの文字量は少なめにして、数字は報告書のものだけを使ってください。枚数、各ページの役割、使ってよい数字の出所を先に伝えておくと、あとから直す箇所が減ります。「数字は報告書のものだけ」と縛る一文は、元資料にない数値が入るのを防ぐ狙いです。
自社のデザインシステムを使う
デッキとデザインは、デザインシステムを使えます。設定しておくと、新しい成果物に自社の色、フォント、部品が反映されます。デザインシステムはPro・Max・Team・Enterpriseでベータ提供です。
作り直さずに別案を試す
過去のメッセージを編集すると、別の分岐のチャットが生まれて、それぞれが自分のアーティファクトを持ちます。構成案を2つ比べたいときは、元の作業を残したまま別の方向を試せます。
作ったデッキを後から探して開き直す
作ったものはすべて、Claudeのサイドバーにある「Artifacts」タブに保存されます。どの会話からでも開けるので、別のチャットで作ったデッキを探し回る必要はありません。ここでは作ったものを一覧でき、テンプレートから新しく始めることもできます。
各スライドを直接編集する
Slidesでは、会話で直す方法と、画面上で直接直す方法を併用できます。どちらの場合も、デッキはその場で更新されます。
- 会話で直す: 「3枚目の表を棒グラフに変えて」のように頼む
- 直接直す: スライド上の文字を打ち替える、図形やオブジェクトを動かす
文言のひとことや数字は直接打ち替える方が速く、構成の組み替えや全体のトーン変更は会話で頼む方が早い、という使い分けが基本です。
左側のサムネイル一覧では、スライドごとのメニューから次の操作ができます。
| 操作 | メニュー項目 |
|---|---|
| 複製する | メニュー項目Duplicate slide |
| 直後に追加する | メニュー項目Add slide after |
| 並べ替える | メニュー項目Move left / Move right |
| 発表で飛ばす | メニュー項目Skip slide |
| 削除する | メニュー項目Delete slide |
デッキには最低1枚のスライドが残ります。サムネイルでDeleteかBackspaceを押すと、そのスライドはすぐ消えます。誤って消したらCmd+Z(WindowsではCtrl+Z)で戻せます。
矢印キーで動かないオブジェクト
スライドのレイアウトに属するオブジェクトは、矢印キーで動きません。レイアウトが位置を決めているためで、動かしたいときはClaudeに頼みます。
Claude内で発表する
Claudeの外へ書き出さなくても、そのまま発表できます。ツールバーの「Present」から開始します。
発表中の主なキーは次のとおりです。
| 操作 | キー |
|---|---|
| 次のスライド | キー右矢印、下矢印、Page Down、Space |
| 前のスライド | キー左矢印、上矢印、Page Up |
| 最初・最後のスライド | キーHome、End |
| 指定したスライドへ移動 | キー1〜9(その枚数がある場合) |
| 全画面の切り替え | キーF |
| 発表を終える | キーEscape |
画面共有の会議なら、書き出したファイルを別アプリで開く手間が要りません。直前にスライドの誤字に気づいても、Claudeの中で直して続けられます。
PowerPoint・PDF・Googleスライドへ書き出す
発表する場が社外やオフラインのときは、書き出します。デッキの画面で「Export」を押すと、次の出力先を選べます。
| 出力先 | 形式 |
|---|---|
| PowerPoint | 形式編集用のファイル |
| 形式配布・印刷用 | |
| Googleスライド | 形式編集可能なファイルとして直接送る |
PowerPointとPDFのダウンロードは、エディタで作った見た目を保ちます。Googleスライドへは、編集可能なファイルとして直接送れます。
書き出したファイルを別の編集ツールで仕上げる場合も、元のデッキはClaude側に残ります。修正は元のデッキで行い、もう一度書き出す流れにすると、版が分かれにくくなります。
PowerPoint側のアドインで編集する方法は、別の仕組みです。Claude for PowerPointの使い方にまとめています。Googleスライドを開いたまま横のパネルでClaudeに編集を頼む方法は、Claude for Google Workspaceの使い方の領分です。
共有とコメント
アーティファクトは、共有するまで自分だけのものです。デッキを開いて「Share」を押し、リンクを発行して送ります。
アクセスの選択肢はプランで変わります。ProとMaxでは「Only you」か「Anyone with the link」を選べ、特定の人はメールで招待できます。TeamとEnterpriseでは、既定で組織内に留まります。「Anyone with the link」を使えるのは、オーナーが外部共有をオンにしたとき、またはそのアーティファクトを個別に許可したときだけです。選べないときはオーナーに頼みます。組織外への共有の設定は、Claude Artifactsの管理者が組織外共有を制御する設定手順で扱っています。
アクセスの権限は次の3段階です。
| 権限 | できること |
|---|---|
| Can view | できること開いて、コメントを読む |
| Commenter | できること上に加えて、コメントの追加とファイルのダウンロード |
| Can edit | できること上に加えて、変更の編集 |
チームのメンバーとClaudeが、同じデッキで同時に作業することもできます。スライドや、その上の要素にコメントも付けられます。
キーボードだけで編集・発表する
Slidesはキーボードと画面読み上げにも対応しています。エディタはツールバー、スライド、選択物に浮かぶ書式ツールバー、サムネイル一覧、プロパティパネルの領域に分かれており、F6で次の領域、Shift+F6で前の領域へ移ります。ブラウザがF6を自前のツールバーに使う場合は、Cmd+F6(WindowsではCtrl+F6)でも同じ動きになります。
| 操作 | Mac | Windows |
|---|---|---|
| スライドやテキストボックスの中へ入る | MacReturn | WindowsEnter |
| オブジェクト間を移動 | MacTab、Shift+Tab | WindowsTab、Shift+Tab |
| 編集を終える | MacEscape | WindowsEscape |
| テキストボックスを追加 | MacT | WindowsT |
| 四角形を追加 | MacR | WindowsR |
| スライドを複製(サムネイル上) | MacCmd+D | WindowsCtrl+D |
| 元に戻す | MacCmd+Z | WindowsCtrl+Z |
| やり直す | MacCmd+Shift+Z | WindowsCtrl+Shift+Z、Ctrl+Y |
| 最初・最後のオブジェクト | MacHome、End | WindowsHome、End |
| グループの1階層上へ戻る | MacShift+Return | WindowsShift+Enter |
| 選択物を動かす(自由配置のものだけ) | Mac矢印キー(Shiftで細かく) | Windows矢印キー(Shiftで細かく) |
| 太字・斜体・下線(テキストボックス) | MacCmd+B、Cmd+I、Cmd+U | WindowsCtrl+B、Ctrl+I、Ctrl+U |
| 丸角四角形・楕円・ひし形を追加 | MacShift+R、O、D | WindowsShift+R、O、D |
| 線・コネクタを追加 | MacL、Shift+L | WindowsL、Shift+L |
| 拡大・縮小・ウィンドウに合わせる | MacCmd+プラス、Cmd+マイナス、Cmd+0 | WindowsCtrl+プラス、Ctrl+マイナス、Ctrl+0 |
自由配置のオブジェクトなら、前面へ出す・背面へ送る操作もキーで行えます。表を編集しているときは、TabかReturnで次のセルへ進み、EscapeかCmd+Return(WindowsではCtrl+Enter)で編集を終えます。
サムネイル一覧にフォーカスがあるときは、左右の矢印キーで前後のスライドへ移ると、エディタにもそのスライドが表示されます。Home・Endで最初と最後へ移り、Returnでそのスライドの編集に入ります。Shift+F10(Windowsはメニューキーも可)でスライドごとのメニューが開くので、並べ替えや複製もマウスなしで済みます。
スライドを切り替えるには、何も選択していない状態で左右の矢印キーかPage Up・Page Downを使います。オブジェクトを選択していると矢印キーはオブジェクトを動かすので、先にEscapeを押します。
一文字のショートカットは、文字を入力中のときや、書式ツールバー・プロパティパネルにフォーカスがあるときは働きません。新しいテキストボックスを足す前には、入力中の文字をEscapeで確定します。
つまずきやすい点
デッキが作れない、開けないといった場合は、次の順に確認します。
- 設定でクラウドでのコード実行とファイル作成がオンか(Team・Enterpriseは組織設定)
- Enterpriseなら、オーナーが組織設定でテンプレートをオンにしているか。既定でオンになるのは2026年10月15日
- スマホで編集しにくいときは、ウェブ版かDesktopに切り替える
- エラーが出たら、エラー近くの「Try fixing with Claude」で詳細を新しいメッセージに入れて原因の切り分けを頼む。直るとは限りません
- 画面読み上げでVoiceOverを使い、スライド上のテキスト入力が読まれないときは、ChromeのバージョンかDesktopを確認する。Chrome 150〜152とClaude Desktopでは読まれず、Chrome 153以降を使う
2026年9月16日より前にチャットで作ったものは「従来のアーティファクト」で、動作も公開もできますが、新しく作れません。デッキ作成には、テンプレートから作る新しい形を使います。
他の手段との使い分け
同じ「Claudeでスライドを作る」でも、手段は複数あります。
| やりたいこと | 向く手段 |
|---|---|
| 会話のままデッキを作り、その場で直して発表する | 向く手段Claude Slides |
| ファイル作成機能で、pptxを生成して受け取る | 向く手段Claudeでプレゼン資料を作るワークフロー |
| 既存のPowerPointをアドインで編集する | 向く手段Claude for PowerPoint |
| 出典ページを残した研修資料を作る | 向く手段Claudeで校内研修のスライドを作成する手順 |
文書を書く側の手順はClaude Docsの使い方にあります。Slidesは、Docsで固めた文章を素材にデッキを起こす順序で組み合わせると流れが自然です。
まとめ
Claude Slidesは、会話で下書きを作り、画面上で直し、そのまま発表し、必要なら書き出すところまでが1つの流れで完結します。社内の定例資料のように、直しが多くて締め切りが近い資料ほど、書き出しを最後に回す運用が合います。