Claude.aiのプラグイン機能とは — スキル・コネクタ・Claude Codeとの違い
Claude.aiのプラグインはスキル・コネクタ・サブエージェントを1つにまとめた配布単位です。スキルやコネクタとの違い、Claude Codeのプラグインとの違いを表で示します。
Claude.aiのプラグイン機能とは何か
Claude.aiのプラグインとは、スキル・コネクタ・サブエージェントを1つのパッケージにまとめ、会話を始めた瞬間から使える状態で配る機能です。個別に設定を組む代わりに、プラグインを1つインストールするだけで役割ごとの構成一式が揃います。対象はPro・Max・Team・Enterpriseの有料プランで、Freeプランでは使えません。スキル・コネクタ・サブエージェントをまとめて拡張する発想は、他の汎用エージェントにも見られます。GensparkのGenTeamとの機能・料金の違いはClaude CoworkとGensparkの比較記事で扱っています。
これはClaude Codeの /plugin コマンドやマーケットプレイスの仕組みとは別物です。名前が同じ「プラグイン」でも、束ねる中身・インストール経路・利用できる面が異なり、検索するときに両者が混ざって出てくることもよくあります。両者の違いは記事の後半で表にまとめます。Claude Codeのプラグイン・マーケットプレイスの仕組みはClaude Codeプラグイン完全ガイドで扱っています。
スキル・コネクタ・プラグインの違い
3つはどれも左サイドバーのCustomizeメニューに並びますが、役割の層が違います。スキルとコネクタが部品で、プラグインがそれらを束ねた配布単位です。
| 名前 | 何を担うか | 単体での使い方 |
|---|---|---|
| スキル | 何を担うか特定の仕事のやり方を定めた手順 | 単体での使い方「/」の入力か「+」ボタンから呼び出す |
| コネクタ | 何を担うかGoogle Drive・Gmail・Slack・DocuSignなど外部サービスへの接続 | 単体での使い方サービスごとに接続を設定する |
| プラグイン | 何を担うかスキル・コネクタ・サブエージェントを1つにまとめた一式 | 単体での使い方インストールすれば、中身が一度に揃う |
つまり、スキルだけ、コネクタだけを入れたいなら、プラグインを経由する必要はありません。職種や業務に必要な部品が複数あり、設定を1つずつ組みたくないときに、プラグインが向きます。プラグインを入れると、含まれるスキルは「/」から呼び出せるようになり、含まれるコネクタは同梱の接続先として用意されます。
どこで使えるか — chat・Desktop・Coworkの違い
プラグインを使える面は3つありますが、動くコンポーネントは面によって違います。
| 面 | スキル | コネクタ | フック・サブエージェント |
|---|---|---|---|
| chat(Web) | スキル使える | コネクタ使える | フック・サブエージェントグレーアウト(動かない) |
| Claude DesktopのChatタブ | スキル使える | コネクタ使える | フック・サブエージェントグレーアウト(動かない) |
| Claude Cowork | スキル使える | コネクタ使える | フック・サブエージェント使える |
プラグインに同梱されたスキルは3つの面すべてで動きます。フックとサブエージェントが動くのはCoworkとClaude Codeで、chatやDesktopのChatタブでは表示上グレーアウトします。同梱のローカルMCPサーバーも同じで、chatでは動きません。同じプラグインをインストールしても、開いている面によって使えるコンポーネントが変わる点は覚えておく価値があります。
プラグインはコネクタも同梱できます。Google Drive・Gmail・Slack・DocuSignなど、複数のサービスとの接続をひとまとめに用意できます。Coworkでのコネクタ接続はAnthropicのクラウド経由で外部サービスに届く仕組みで、社内ネットワーク経由ではありません。カスタムコネクタを使う場合、接続先のサーバーはAnthropicのIPレンジからインターネット越しに到達できる必要があります。
プラグインを見つけてインストールする手順
- 左サイドバーの「Customize」メニューを開きます。プラグイン・スキル・コネクタがここに集約されています(Coworkの場合は先に「Cowork」タブを開いてからCustomizeへ進みます)
- 「Plugins」タブを開きます
- 「Discover」タブで候補を探します。営業・財務・法務・マーケティング・人事・エンジニアリング・デザイン・オペレーション・データ分析など職種別のプラグインが揃っています
- 使いたいプラグインを選び、「Add」をクリックします
自分で作ったカスタムプラグインのファイルをアップロードすることもできます。Web版のClaudeやClaude Desktopで追加したプラグインは、パソコンではなくアカウントに保存されるため、チャット・Cowork・Claude Codeのどこからでも使えます。Team・Enterpriseプランでは、同僚から直接共有を受け取る経路もあり、その場合はファイルの受け渡しが不要です。
プラグインの中にはローカルで動くMCPサーバーを同梱するものがあります。chatでは動かず、CoworkとClaude Codeで動きます。その場合、パソコン上で動く他のプログラムと同じ権限で実行されるため、信頼できる提供元のプラグインだけをインストールするのが安全です。Enterpriseプランでは、管理者がインストールできるプラグインを制限したり、ローカルMCPサーバーの利用自体を無効化したりできます。
Enterpriseプランでスキルスキャンが有効な組織では、プラグインのインストール・更新時に不正なコンテンツが自動でチェックされます。悪意のあるコンテンツを含むプラグインはブロックされ、リスクがありそうなものには注意バナーが表示されます。この仕組みの詳細はスキル・プラグインのセキュリティスキャンが登場で扱っています。
Claude Codeへの同期
アカウントに追加したプラグインと、組織から配られたプラグインは、同じアカウントでサインインしたClaude Codeにも同期されます。条件は次のとおりです。
- Claude Codeがv2.1.273以降であること
- 同期はClaude Codeの起動ごとに1回で、アカウント側は読み取るだけ(一方向)
- APIキーでサインインしている場合や、Amazon Bedrockなどのクラウド経由では同期されない
- 同期を止めるには、Claude Codeの設定で
syncClaudeAiPluginsをfalseにする
Claude Codeに同期されたプラグインは、スキル・サブエージェント・フック・MCPサーバーまで含めて手元のパソコンで丸ごと動きます。古いバージョンでサインインしていた場合は、数時間以内に同期が始まります。すぐ始めたいときは /login を再実行します。
インストール後の使い方とカスタマイズ
インストールしたプラグインが追加するスキルは、chatでもCoworkでも「/」の入力か「+」ボタンから呼び出せます。候補をクリックすると詳細が確認できます。
Coworkでは、インストール済みのプラグインを自分の作業に合わせて調整できます。プラグインの詳細画面右上にある「Customize」をクリックすると、そのプラグインのスキルとコネクタをClaudeと一緒に調整する新しいCoworkタスクが開きます。「Let's go」で作業を始めれば、対話しながら中身を書き換えられます。
自作・共有・組織配布
ゼロから作りたい場合は、Anthropic製プラグインの「Plugin Create」がテンプレートからの作成を案内します。プラグインの構造やフォーマットはClaude Code側と共通の考え方で、Claude Codeプラグイン完全ガイドに整理しています。
Team・Enterpriseプランでは、プラグイン共有をOwner・Primary Ownerが有効化します。場所は「Organization settings > Plugins & skills」のPolicyタブです。個人への共有はSkill sharingのトグル、グループへの共有はShare with groupsのトグルで切り替えます。有効化されると、Customize内で作成・アップロードしたプラグインを同僚(Team・Enterprise)やグループ(Enterpriseのみ)に共有できるようになります。共有先には常に最新版が届き、共有は編集不可(閲覧・利用のみ)、いつでも取り消せます。共有できるのは自分で作成・アップロードしたプラグインだけで、マーケットプレイスからインストールしたプラグインは共有の対象外です。
組織全体への配布は共有と別の仕組みです。Team・Enterpriseの管理者は「Organization settings > Plugins & skills」からマーケットプレイスを作り、プラグインを組織に配れます。これにはCoworkとSkillsの両方が組織で有効になっている必要があります。配布方法は、ZIPファイルの手動アップロード(200MB未満)か、プライベートなGitHubまたはGitLabリポジトリとの同期の2通りです。Anthropic製の「Knowledge Work」マーケットプレイスは既定で組織に追加されており、不要なら削除できます。組織管理下のプラグインは編集できず、管理者がrequired指定したものは各自で削除できません(auto-installed指定のものは削除できます)。
自分でマーケットプレイスを追加する場合は、Customize内のPluginsタブで「+」から「Add marketplace」を選びます。Anthropicが用意したFinancial Services・Legalなどのソースから選ぶか、GitHubリポジトリやgit URLから自分で追加します。
Enterpriseプランでは、管理者がグループ単位で見えるプラグインを絞り込めます。同じ組織に所属していても、部署やグループが違えばCustomizeのカタログに並ぶ候補が変わることがあります。グループに割り当てられたプラグインはchatとCoworkの両方に反映されるので、片方の面だけ見えるという分断は起きません。
「共有」と「組織配布」は似ていますが別の経路です。共有は個人が作ったプラグインを同僚やグループへ直接渡す操作で、受け取った側の一覧には「Shared with you」として表示されます。組織配布はOwner・Primary Ownerがマーケットプレイス経由で組織全体に配る操作で、こちらは通常のプラグイン一覧に並びます。どちらも編集は元の作成者・管理者側でしか行えない点は共通です。
Claude.aiのプラグインとClaude Codeのプラグイン、何が違うか
同じ「プラグイン」という語が2つの別の仕組みを指しているため、混同しやすいポイントを挙げます。
| 観点 | Claude.aiのプラグイン(chat・Desktop・Cowork) | Claude Codeのプラグイン |
|---|---|---|
| 束ねるもの | Claude.aiのプラグイン(chat・Desktop・Cowork)スキル・コネクタ・サブエージェント | Claude Codeのプラグインスキル・サブエージェント・フック・MCP・LSPサーバー等 |
| インストール操作 | Claude.aiのプラグイン(chat・Desktop・Cowork)Customizeメニューのボタン操作 | Claude Codeのプラグイン/plugin install や claude plugin install コマンド |
| 使える面 | Claude.aiのプラグイン(chat・Desktop・Cowork)chat(Web)・DesktopのChatタブ・Cowork。同じアカウントでサインインしたClaude Codeにも同期される(v2.1.273以降) | Claude CodeのプラグインClaude CodeのCLI・IDE統合 |
| 利用プラン | Claude.aiのプラグイン(chat・Desktop・Cowork)Pro・Max・Team・Enterprise(Freeは不可) | Claude Codeのプラグインプラン・バージョン依存 |
| 組織配布の主な経路 | Claude.aiのプラグイン(chat・Desktop・Cowork)Organization settings > Plugins & skills | Claude Codeのプラグイン.claude/settings.json の extraKnownMarketplaces |
検索で「プラグイン」とだけ調べると、この2つが混ざった情報にたどり着きやすくなります。自分がいま触っているのがClaude.aiのチャット画面かCowork画面なら本記事の対象、ターミナルでClaude Codeを動かしているならCLI側の仕組みです。迷ったら、いま開いている画面に「Customize」メニューがあるかを見れば判別できます。
境界は完全に排他的ではありません。Claude Codeのプラグインも、.claude/settings.json に書く方法とは別の経路で組織配布できます。同じ「Organization settings > Plugins & skills」の管理画面から、プライベートリポジトリを同期する方法です。つまりこの管理画面自体はチャット・Cowork・Claude Codeの3系統を横断する配布経路で、どちらの「プラグイン」を配りたいかによって使い方が変わる、という理解が実情に近いといえます。
よくあるつまずき
| 症状 | 原因 | 対処 |
|---|---|---|
| プラグインを入れたのにフックやサブエージェントが動かない | 原因chatとDesktopのChatタブではフック・サブエージェントが対応外 | 対処Coworkを開いて同じプラグインを使う |
| Freeプランでプラグインが見当たらない | 原因Claude.aiのプラグインはPro・Max・Team・Enterprise限定 | 対処有料プランへのアップグレードが必要 |
| 組織配布のプラグインを編集できない | 原因組織管理プラグインは仕様として編集不可 | 対処変更したい場合は自分用にカスタムプラグインを別途作成する |
| requiredのプラグインを削除できない | 原因管理者がrequired指定すると削除不可になる仕様 | 対処管理者に相談する。auto-installed指定なら各自で削除できる |
| Coworkからカスタムコネクタに繋がらない | 原因Coworkの接続はAnthropicのクラウド経由でインターネット越しに届く | 対処接続先サーバーをAnthropicのIPレンジから到達可能にする |
まとめ
Claude.aiのプラグインは、スキル・コネクタ・サブエージェントを1パッケージにまとめてchat・Desktop・Coworkへ配る機能(同じアカウントでサインインしたClaude Codeでも使えます)で、Pro以上の有料プランが対象です。フックとサブエージェントがchatでは動かない点、組織配布されたプラグインは編集できない点は、つまずきやすいポイントとして押さえておくとよさそうです。Claude Codeの /plugin によるマーケットプレイスの仕組みとは別の機能なので、探している情報がどちらの「プラグイン」かを先に確認すると迷いません。Cowork向けの公式プラグインを具体的に試すならCowork公式プラグイン3種を試す、組織配布の設計を詰めるならCoworkプラグイン管理、職種別プラグインの使い方はClaude部門別プラグインの使い方が参考になります。