ClaudeとAlpha Vantageを連携する方法 — 株価APIキーの扱いと無料枠の注意
Alpha Vantage MCPをClaudeにつなぐ手順を、APIキーの入力方法・無料枠25リクエスト/日・リアルタイム株価が有料になる条件とあわせて説明します。Claude Codeでの追加方法も載せています。
Claude Alpha Vantage連携でできること
Alpha Vantage MCP Serverは、株価・為替・コモディティ・テクニカル指標などの市場データを、Claudeの会話から呼び出せるようにするコネクタです。提供元はAlpha Vantage Inc.で、Claudeのコネクタディレクトリでは「Anthropic verified」と表示されます。ディレクトリへの追加は2026年6月です。
接続先URLは https://mcp.alphavantage.co/mcp、サインインは必須です。ここで押さえておきたいのは、認証がClaudeのアカウントだけで完結しない点です。Alpha Vantage自身のAPIキーを、接続時の認証画面に入力する必要があります。
コネクタページの説明にある対象データは次のとおりです。
- 株式・ETF・投資信託・オプション・為替・コモディティ・世界の指数の価格と履歴
- 企業の基本情報、財務諸表、PER、EPS、時価総額、配当利回り
- 決算説明会の書き起こし、決算・IPOカレンダー、インサイダー取引、機関投資家の保有、株式分割と配当
- 銘柄ごとのニュース感情スコア、オプションチェーン、プット・コール比率
- 50種類以上のテクニカル指標(RSI、MACD、移動平均、ボリンジャーバンド、VWAPなど)と、ボラティリティや相関を出す分析関数
- 金・銀・原油・天然ガス・農産物の価格と、GDP・CPI・失業率・米国債利回り・政策金利などの経済指標
ツール数は、ディレクトリの一覧で「Show all 126 tools」と表示されています。ADX、BBANDS、BALANCE_SHEET、BRENT、COMPANY_OVERVIEWのように、Alpha Vantageの関数名がそのままツール名になっています。
接続前に用意するもの
用意するのは、Claudeのアカウントと、Alpha Vantageの無料APIキーの2つです。Alpha Vantage側の案内では、Claudeは無料プランと有料プランのどちらでも使えるとされています。
APIキーはAlpha Vantageのサポートページで申請します。メールアドレスを入力するとキーが発行され、キーそのものに有効期限は付きません。サポートページは、正規のメールアドレスを使うよう求めています。キーをなくしたときの連絡や、機能追加の案内がそのアドレスに届くためです。
Claudeに接続する手順
Claude.aiまたはClaude Desktopからの手順は、Alpha Vantage側の案内にある7ステップを、操作のまとまりで4つに分けると次のとおりです。
Claudeのコネクタ画面からつなぐ流れ
- 1
コネクタ設定を開く
Web版は設定のコネクタ画面、デスクトップ版はSettings → Connectorsを開きます。
- 2
ディレクトリから探す
右上の「Add」から「Browse connectors」を選び、検索ボックスに「Alpha Vantage」と入れます。
- 3
Alpha Vantage MCP Serverを選ぶ
検索結果のタイルを開き、右上の「Connect」を押します。
- 4
APIキーを入力する
ポップアップの認証ページにAPIキーを貼り、「Authorize Access」を押すと接続が完了します。
接続方式は、公式の案内で次の3つに分かれています。
| 方式 | 内容 | 位置づけ |
|---|---|---|
| リモート(OAuth) | 内容https://mcp.alphavantage.co/mcp に接続し、認証画面でAPIキーを入力 | 位置づけ推奨 |
| リモート(URL内キー) | 内容https://mcp.alphavantage.co/mcp?apikey=YOUR_API_KEY | 位置づけ非推奨(deprecated) |
| ローカル | 内容uvx marketdata-mcp-server YOUR_API_KEY | 位置づけ手元で動かしたいとき |
URLにキーを埋め込む旧方式は、公式が非推奨と明記しています。キーがURLの一部として設定やログに残りやすくなるため、特別な理由がなければOAuth方式を選ぶのが無難です。
Claude Codeに追加する場合
Claude Code向けの案内にも、ディレクトリ経由のOAuth接続とローカル接続の2通りがあります。コマンドで入れるのはローカル接続のほうです。事前に uv を入れておきます。
curl -LsSf https://astral.sh/uv/install.sh | sh
claude mcp add alphavantage -- uvx marketdata-mcp-server YOUR_API_KEY追加後は、プロジェクトのディレクトリで claude を起動し、セッション内で /mcp を実行して接続状態を見ます。YOUR_API_KEY は自分のキーに置き換えます。この方式ではキーがコマンドの引数に入るため、シェルの履歴にも残る点に気をつけてください。
APIキーの運用で迷いやすい点
キーを変えたいとき
Alpha Vantage側の案内では、キーの更新は「切断して、もう一度接続する」だけです。再接続すると認証ページがまた開くので、新しいキーを入力します。
無料枠は1日25リクエスト
サポートページによると、無料のAPIサービスは1日25リクエストで、大半のデータセットを対象にしています。認証済みのオープンソースまたは教育目的のプロジェクトには、リクエスト数の上限がありません。
この数字は、Claudeでの使い方に直接響きます。Claudeは1つの質問に答えるために、ツールを何度も呼ぶことがあるからです。たとえば「S&P 500の上位10銘柄を比べて」と頼むと、銘柄ごとに株価・財務・指標を引いて、数十回の呼び出しになりかねません。
コネクタ経由の呼び出しが、APIキー側の1日25リクエストにどう数えられるかは、公式ページに説明がありません。ツール1回の呼び出しが1リクエストになる前提で、余裕を見て使うのが安全です。
無料枠のまま使うなら、Claudeへの指示で呼び出し回数を絞る手があります。CLAUDE.mdやプロジェクトの指示に、たとえば次のように書いておく形です(例示で、公式の推奨設定ではありません)。
Alpha Vantageのツールは1日25リクエストの無料枠で使っている。
- 銘柄は最大3つまで。多いときは先に対象を確認する
- 同じ銘柄・同じ指標を会話内で重ねて取得しない
- 取得前に、呼ぶツール名と想定回数を一文で伝える回数の見積もりを先に出させておくと、枠を使い切って途中で止まる事態を避けやすくなります。
リアルタイム株価は有料
サポートページには、米国株のリアルタイムと15分遅延のデータは有料プランのみと書かれています。取引所・FINRA・SECの規制を受けるデータで、Alpha VantageはNASDAQの認可を受けたデータ提供元として、取引所が承認した形で出していると説明しています。
コネクタの紹介文は「Real-time and historical stock prices」をうたっています。ただ、無料キーでリアルタイム値まで取れるわけではない点は、サポートページの記述と合わせて読む必要があります。
有料プランは、毎分のリクエスト数で段階が分かれます。
| プラン(1分あたり) | 月額 |
|---|---|
| 75リクエスト | 月額49.99ドル |
| 150リクエスト | 月額99.99ドル |
| 300リクエスト | 月額149.99ドル |
| 600リクエスト | 月額199.99ドル |
| 1,200リクエスト | 月額249.99ドル |
プレミアムページでは、有料プランに日次の上限がないとも書かれています。リアルタイムの米国オプションデータは、600か1,200リクエスト/分のプランが対象です。個人利用でリアルタイムの米国市場データを使うには、購入後にAlpha X Terminalでデータの利用手続き(entitlement)を行う案内もあります。
使い始めの質問例と、結果の読み方
接続できたら、まず少ない呼び出しで済む質問から試すと、無料枠を守りながら挙動をつかめます。
- 「AAPLの直近の決算と、PER・EPSを教えて」(企業情報と指標の取得で、数回の呼び出し)
- 「ドル円の為替レートと、直近の推移を見せて」
- 「WTI原油と金の価格を比べて」
テクニカル指標は、Claudeに数式を計算させるのでなく、Alpha Vantageのツールで算出済みの値を取りにいく形になります。RSIやMACDの計算式を自前で書く必要はありません。
結果を使うときは、2点を頭に置いてください。
- 無料キーで取れる価格は、リアルタイム値とは限らない。売買の判断に使う数字は、鮮度の条件を確認してから使う
- Claudeの解説は、取得した数値に対するコメントにすぎない。投資判断の根拠とするかは利用者側で決める
ディレクトリには「信頼できる開発元のコネクタだけを使うこと。Anthropicは開発者が提供するツールを管理できず、動作や変更を保証できない」という注意書きもあります。Alpha Vantageは「Anthropic verified」ですが、ツールの中身は提供元が変更できる点は変わりません。
他の金融系コネクタとの使い分け
Alpha Vantageは、市場に出ている価格・指標・マクロ統計を引く役割です。自社の財務や売上を引くコネクタとは、対象データが違います。
- 自社の連結財務(実績・予算・予測)を引きたい: Datarails FinanceOSの連携
- SaaSのMRRや解約率を引きたい: ChartMogulの連携
- 決済の調査を読み取り専用で任せたい: Checkout.comの連携
金融分野でClaudeがどう使われているかの全体像は、Claudeの金融導入事例にまとめています。市場データのコネクタは、こうした社内データのコネクタと並べて使うと、「自社の数字」と「市場の数字」を同じ会話で照らし合わせられます。
よくある質問
接続したのにツールが呼ばれない
まずコネクタ画面で、Alpha Vantageが接続済みになっているかを見てください。認証ページでAPIキーを入れ間違えると、接続後の呼び出しが失敗します。その場合は切断して再接続し、キーを入れ直す流れになります。
有料プランに入る前に、無料でどこまで試せるか
有料かどうかは、Alpha Vantageのドキュメントで各APIに付く「premium」の表示で見分けられます。表示のないAPIは無料枠で試せるので、まずそれらで回答の形式や精度を確かめ、premium表示のAPIが必要になった時点で有料プランを検討する流れになります。