ClaudeにCoinGecko MCPをつなぐ手順 — 無料サーバーとAPIキー版の違い
CoinGecko MCPをClaudeにつなぐ手順を、キー不要の無料サーバー・APIキー版・ローカル版の違いと、公開ツールが2つだけという仕組みとあわせて説明します。
CoinGecko MCPは、暗号資産の価格・時価総額・チャート・取引所・オンチェーンのプール情報を、Claudeの会話から取得するためのMCPサーバーです。Claudeのコネクタ一覧から選ぶ形式ではなく、URLを自分で登録するカスタムコネクタとして追加します。キー不要の無料サーバーがあるので、試すだけなら登録から数分で済みます。
CoinGecko MCPの3つの接続先とAPIキーの要否
接続先は3種類あります。違いはAPIキーの要否と、使える範囲です。
| 種類 | 接続先 | APIキー | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 無料(キー不要) | 接続先https://mcp.api.coingecko.com/mcp | APIキー不要 | 特徴レート制限は共有 |
| APIキー版 | 接続先https://mcp.pro-api.coingecko.com/mcp | APIキー必要 | 特徴上限が高く、ツールがフルセット |
| ローカル | 接続先npmパッケージ @coingecko/coingecko-mcp | APIキーProまたはDemoキー | 特徴自分のマシンで動く |
2つのリモートサーバーは、どちらも /mcp(Streamable HTTP)と /sse(Server-Sent Events)の両方を受け付けます。/sse は古い方式で、クライアントがStreamable HTTPに対応していないときだけの選択肢です。Claudeに登録するURLは /mcp で足ります。
APIキー版の「フルセット」は、契約しているCoinGeckoプランで使える有料エンドポイントまで含む、という意味です。キーを取る前に、まず無料サーバーで目的の質問が通るかを試す順序が無駄になりません。なお、MCP経由の呼び出しも通常のAPIリクエストとして数えられ、プランのレート制限とクレジットを消費します。
Claude(Web・Desktop)に無料サーバーを追加する
claude.aiでの追加は、カスタムコネクタの標準手順そのものです。個人のPro・Maxプランの場合は次の流れになります。
claude.aiでCoinGeckoを登録する流れ
- 1
コネクタ画面を開く
Customize > Connectorsを開き、「+ Add」から「Add custom connector」を選びます。
- 2
名前とURLを入れる
名前は
CoinGecko、URLはhttps://mcp.api.coingecko.com/mcpです。「Continue」を押します。 - 3
認証設定を確かめる
無料サーバーはキーが要りません。Claudeが検出した認証設定を確かめ、サインイン不要の設定になっていることを見てから進みます。
- 4
会話で有効にする
追加後は、チャット左下の「+」から「Connectors」を開き、CoinGeckoのスイッチをオンにします。
カスタムコネクタはFree・Pro・Max・Team・Enterpriseの各プランで使えます。Freeプランは1つまでという制限があり、すでに別のカスタムコネクタを入れている場合は入れ替えが必要です。Team・Enterpriseでは、組織のOwner(Enterpriseは該当権限を持つカスタムロールも可)が組織設定から先に追加し、各メンバーがあとから個別に接続します。詳しい権限の分け方はCoworkのカスタムコネクタ自作ガイドに載せています。
APIキー版を選ぶ場合は、URLを https://mcp.pro-api.coingecko.com/mcp に変えます。初回の接続時にブラウザのタブが開き、そこでAPIキーを入力する流れです。キーの置き場所が分からなくなったときは、コネクタを一度削除して登録し直すのが確実です。
Claude Desktopの設定ファイルで追加する
Claude Desktopでは、claude_desktop_config.json にローカルのブリッジ経由でリモートサーバーを書く方法も使えます。mcp-remote を npx で起動する形で、Node.jsが必要です。
{
"mcpServers": {
"coingecko": {
"command": "npx",
"args": [
"mcp-remote",
"https://mcp.api.coingecko.com/mcp"
]
}
}
}APIキー版にするときは、URLを https://mcp.pro-api.coingecko.com/mcp に差し替えます。保存後にClaude Desktopを再起動すると読み込まれます。
Claude Codeで追加する
Claude Codeでは1行で追加できます。
claude mcp add --transport http \
coingecko https://mcp.api.coingecko.com/mcpAPIキー版は末尾のURLを https://mcp.pro-api.coingecko.com/mcp に変えて同じコマンドを実行し、セッション内で /mcp を開いて認証します。認証前は一覧に「needs authentication」と表示されます。追加できたかどうかは、次のコマンドで確かめられます。
claude mcp list認証まわりの詳細(401から始まるOAuthの流れなど)は、リモートMCPのOAuth認証で扱っています。
公開ツールは2つだけ — 「価格を取る」がどう動くか
CoinGecko MCPを入れても、get_price や get_markets のような個別ツールは並びません。公開されているツールは次の2つだけです。
CoinGecko MCPが公開する2つのツール
search_docs
SDKのドキュメント(メソッド・パラメータ・リクエストの構造)を、コードを書く前に引くためのツールです。
execute
CoinGeckoのTypeScript SDKに対するコードを、サンドボックス内で実行します。1回の呼び出しで複数の操作を並べられます。
つまり、Claudeは search_docs で使うメソッドの形を確認し、execute にTypeScriptを渡して実行する二段で動きます。質問のたびにClaudeがコードを組み立てるので、ツール名だけ見て何ができるかを判断することはできません。できることの範囲は、execute から呼べるSDKメソッド側にあります。
executeから呼べるメソッドの範囲
メソッドの一覧表は、大きく次のグループに分かれています。個別のメソッド名は、そのままClaudeへの質問の手がかりになります。
| 用途 | 代表的なメソッド | 取れるもの |
|---|---|---|
| 現在価格 | 代表的なメソッドsimple.price.get() | 取れるものコインID・シンボル・名前で指定した価格 |
| 市場一覧 | 代表的なメソッドcoins.markets.get() | 取れるもの価格・時価総額・出来高などの一覧 |
| 履歴・チャート | 代表的なメソッドcoins.marketChart.get() / coins.ohlc.get() | 取れるもの価格・時価総額・出来高の推移、OHLC |
| 騰落 | 代表的なメソッドcoins.topGainersLosers.get() | 取れるもの期間別の上昇・下落上位30銘柄 |
| セクター(カテゴリ) | 代表的なメソッドcoins.categories.get() | 取れるものカテゴリごとの時価総額・出来高 |
| トレンド | 代表的なメソッドsearch.trending.get() | 取れるもの直近24時間の検索トレンド(コイン・NFT・カテゴリ) |
| 全体指標 | 代表的なメソッドglobal.get() | 取れるもの暗号資産全体の時価総額など |
| 取引所・デリバティブ | 代表的なメソッドexchanges.get() / derivatives.exchanges.get() | 取れるもの取引所データ、建玉など |
| 企業・国の保有 | 代表的なメソッドpublicTreasury.getCoinID() | 取れるもの上場企業や政府の暗号資産保有 |
| オンチェーン | 代表的なメソッドonchain.networks.pools.get() ほか | 取れるものネットワーク別のプール・トークン・ウォレット |
この表に載せたのは一部です。ほかにNFT、トークン化された現実資産(RWA)、供給量のチャートなどのメソッドがあります。セクター順位は「カテゴリを時価総額で並べる」操作に当たり、coins.categories.get() が受け持ちます。
Claudeへの質問例と、答えを読むときの注意
メソッド名を覚える必要はありません。取りたいものを日本語で書けば、Claudeが search_docs で確認して execute を呼びます。次のような質問が、上の表のメソッドに対応します。
- 「BitcoinとEthereumの現在価格を円とドルで出して」(
simple.price.get()) - 「過去90日のSolanaの価格と出来高の推移を表にして」(
coins.marketChart.get()) - 「時価総額が大きいカテゴリを上位10個、24時間の出来高つきで」(
coins.categories.get()) - 「直近24時間で検索されているコインを教えて」(
search.trending.get())
結果を読むときは、次の3点に気をつけます。
- 数字の出どころを見る: 取得結果とClaudeの要約は別物です。金額を使う判断の前に、
executeの出力に出ている数値そのものを確認します。 - 無料サーバーの制限: レート制限は共有です。大きな期間のチャートを何本も続けて引くと、途中で止まることがあります。止まったときはAPIキー版へ移るか、質問をまとめ直します。
- 投資助言ではない: 取得できるのは価格やトレンドといったデータです。売買の判断をClaudeに委ねる使い方は、このコネクタの範囲外です。
ローカルサーバーを選ぶ場面
ローカル版は、npmパッケージを自分のマシンで動かします。ブラウザでの認証フローを避けたい場合や、環境変数でキーを渡したい場合に向きます。Node.jsが必要です。
Claude Desktopの設定は次の形です。ProキーとDemoキーで、環境変数の名前と COINGECKO_ENVIRONMENT の値が変わります。
{
"mcpServers": {
"coingecko": {
"command": "npx",
"args": ["-y", "@coingecko/coingecko-mcp"],
"env": {
"COINGECKO_PRO_API_KEY": "YOUR_API_KEY",
"COINGECKO_ENVIRONMENT": "pro"
}
}
}
}Demoキーなら COINGECKO_DEMO_API_KEY と COINGECKO_ENVIRONMENT の値 demo に置き換えます。Claude Codeでは、同じ環境変数を -e で渡して追加します。
claude mcp add coingecko \
-e COINGECKO_PRO_API_KEY=YOUR_API_KEY \
-e COINGECKO_ENVIRONMENT=pro \
-- npx -y @coingecko/coingecko-mcpYOUR_API_KEY は実際のキーに置き換えます。キーを設定ファイルに書く場合、そのファイルをリポジトリにコミットしないことが前提です。無料のDemoキーはローカル版で使える、とドキュメントに明記されています。リモートのAPIキー版の説明には「APIキーが必要」とあるだけで、Demoキーで足りるかは記載がありません。リモートで使うキーのプランは、CoinGeckoの料金ページで確認してください。
つながらないときの切り分け
CoinGecko MCPがClaudeで使えないとき
- Qコネクタの一覧にCoinGeckoは出ていますか?答えがCustomize > Connectorsから登録し直します。Freeプランなら、ほかのカスタムコネクタが1つ入っていないかも見ます。答えがはい
次の確認へ進みます。
- Q会話でCoinGeckoのスイッチをオンにしましたか?答えがチャット左下の「+」から「Connectors」を開き、オンにします。答えがはい
次の確認へ進みます。
- QURLの末尾は /mcp ですか?答えが/sse ではなく /mcp に直します。答えがはい
次の確認へ進みます。
それでも止まる場合
無料サーバーの共有レート制限に当たっている可能性があります。時間を空けるか、APIキー版かローカル版に移ります。
Claude Desktopの設定ファイル方式で動かないときは、npx が使えるNode.jsが入っているかと、保存後に再起動したかを確かめます。
同じ金融系の連携との使い分け
市場の価格を引く点では、株式・為替側のAlpha Vantage連携と近い使い方になります。違いは、CoinGeckoが暗号資産とオンチェーンに特化していて、無料サーバーの利用にAPIキーが要らない点です。ほかのコネクタの全体像と追加方法は、Claudeのコネクタとはにまとめています。
なお、カスタムコネクタはAnthropicが検証していないサービスにも接続できます。接続先のURLが公式のものか、登録の前に確認してください。
よくある質問
CoinGecko MCPは無料で使えますか?
キー不要のサーバーがあり、登録だけで使えます。レート制限は共有です。上限を引き上げたい場合や、プラン内の有料エンドポイントを使いたい場合は、APIキー版を選びます。
Claude以外のクライアントでも使えますか?
使えます。CursorやWindsurfなど、MCPに対応するクライアントなら同じエンドポイントと設定で接続できます。
「ツールが2つだけ」だと困りませんか?
個別ツールが無くても、search_docs でSDKの仕様を引いてから execute で実行する流れで、メソッド表にある範囲の質問は同じ入口から扱えます。execute は1回の呼び出しで複数の操作を並べられるので、価格と出来高をまとめて取る質問も1回で済みます。