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ClaudeとLuminを連携する方法 — 契約書の署名依頼から進捗確認まで

ClaudeとLuminを連携する方法 — 契約書の署名依頼から進捗確認まで

電子署名のLuminをClaudeにつなぐ手順です。コネクタ一覧とJSON設定の2通りの接続、14個のツールでできること、署名依頼の状態の読み方、取り消せない操作の注意をまとめます。

Claude Lumin連携でできること

Lumin連携は、電子署名サービスのLuminが公開しているMCPサーバーをClaudeにつなぎ、署名依頼の送信、進捗の確認、署名済みPDFの取得までを会話で進める仕組みです。契約書を署名に回すたびにLuminの画面を開き、宛先と署名位置を設定し直す手間を、プロンプト1つに置き換えられます。

Connectorsディレクトリでは「Anthropic verified」の表示付きで、開発元はLumin、追加時期は2026年2月、サインインが必要です。接続先のURLは https://mcp.luminpdf.com/mcp です。

できることは大きく4つに分かれます。

守備範囲

Luminコネクタが受け持つ4つの仕事

  • 署名依頼の送信

    ファイルのURL、または保存済みテンプレートから署名依頼を作って送ります。

  • 進捗の追跡

    依頼の状態と署名者ごとの状況を読み、署名済みの書類を取得します。

  • 書類の生成

    テンプレートに値を埋めてPDFを作る、MarkdownをPDFに変換する、といった下準備です。

  • 依頼の取り消し

    進行中の依頼をキャンセルします。実行後は元に戻せません。

同じ電子署名の領域では、ClaudeとDocuSignの連携やClaudeとSignWellの連携があります。Luminの特徴は、署名依頼だけでなく、テンプレートからの書類生成と署名送信を1つのツールにまとめた点です。

接続前に用意するもの

必要なものは少なめです。

項目内容
Luminのアカウント内容コネクタの利用にはLuminアカウントが必要
MCP対応のクライアント内容Claude Desktop、Cursorなど。リモートのMCPサーバーに接続できること
Node.js内容JSON設定で入れる場合に必要(npx を使うため)
署名テンプレート内容テンプレート経由で送る場合のみ。事前にLumin側で作っておく

コネクタ一覧から入れる場合は、設定ファイルを触る必要がありません。

接続する2つの方法

接続経路は2つあります。ディレクトリから追加する方法と、設定ファイルに書く方法です。

くらべる

Luminコネクタの入れ方を比べる

手軽

コネクタ一覧から追加

ConnectorsのLuminページで「Add to Claude」を押し、Luminのアカウントでサインインします。設定ファイルは触りません。

手動

JSON設定で追加

claude_desktop_config.json に mcp-remote 経由の設定を書きます。コネクタ一覧に出ない環境やCursorで使います。

コネクタ一覧から入れる

Claudeのコネクタ一覧で「Lumin」を探して追加し、サインインします。Luminの開発者向けドキュメントも、AIツールのMCPディレクトリで「Lumin MCP」を検索する経路を第一に案内しています。

Claude Desktopの設定ファイルに書く

一覧から入れられないときは、claude_desktop_config.json に次の設定を追加します。ファイルの場所はmacOSが ~/Library/Application Support/Claude/claude_desktop_config.json、Windowsが %APPDATA%\Claude\claude_desktop_config.json です。

{
  "mcpServers": {
    "Lumin": {
      "command": "npx",
      "args": ["mcp-remote", "https://mcp.luminpdf.com/mcp"]
    }
  }
}

mcp-remote は、ローカルで動くクライアントとリモートのMCPサーバーをつなぐ中継役です。設定後はDesktopを再起動し、初回にLuminへのサインインを済ませます。

Luminのドキュメントには、URLだけを書く形も載っています。mcpServers の Lumin に "url": "https://mcp.luminpdf.com/mcp" を指定する書き方で、Streamable HTTPに直接対応したクライアント向けです。どちらを使うかは、手元のクライアントがリモートのMCPサーバーを直接扱えるかで決まります。

接続できないとき

つながらないときは、次の順で確かめます。

  1. 使っているAIツールにMCPクライアントの機能があるか
  2. そのツールがリモートのMCPサーバーに接続できるか
  3. Cursorで認証まわりが詰まるなら、ホーム配下の .mcp-auth に残った認証情報の削除を試す

3つ目はCursor向けの案内です。キャッシュされた古い認証情報が残っていると、サインインがやり直せません。

14個のツールを使い分ける

コネクタが公開しているツールは14個です。プロンプトで頼むと、Claudeが次のどれかを呼びます。

分類ツール役割
ユーザーツールget_lumin_user_information役割ログイン中のユーザーのID・名前・メールを返す
ワークスペースツールget_workspace_info役割ワークスペース名、所有者、メンバー数、スペース数を返す
書類ツールupload_file_to_lumin役割ファイルURLから、またはテンプレートから書類を作る
書類ツールlumin_markdown2pdf役割MarkdownをPDFに変換し、1時間有効の一時URLを返す
テンプレートツールlumin_get_templates役割ワークスペースのテンプレートを一覧する
テンプレートツールlumin_get_template_details役割署名者の役割、フィールド、タグ、変数を返す
テンプレートツールlumin_generate_document_from_template役割テンプレートから書類を生成し、ダウンロードURLを返す
署名依頼ツールsend_signature_request_on_lumin役割ファイルURLから署名依頼を送る
署名依頼ツールlumin_send_signature_request_from_template役割テンプレートの生成と署名送信を1回で行う
署名依頼ツールget_signature_request_on_lumin_by_id役割状態、署名者、期限を返す
署名依頼ツールlumin_get_signature_request_file役割署名済みファイルの一時URLを返す
署名依頼ツールcancel_signature_request_on_lumin_by_id役割進行中の依頼を取り消す(元に戻せない)
契約書生成ツールlumin_post_agreement役割AgreementGenのテンプレートから契約書を作る
契約書生成ツールlumin_get_agreement_file役割契約書PDFの一時URLを返す

署名依頼の送信ツールが2つあるのは、入口が違うからです。手元のPDFを送るなら send_signature_request_on_lumin、テンプレートに値を埋めて送るなら lumin_send_signature_request_from_template を使います。

署名依頼を会話で回す流れ

1. 送る前にテンプレートの中身を見る

テンプレート経由で送るなら、先にテンプレートの詳細を取らせます。署名者の役割や必須のタグが分かるので、埋め忘れによる送信失敗を避けられます。

Luminのテンプレート一覧を出して。
「秘密保持契約」のテンプレートの詳細を見て、
署名者の役割と、埋める必要がある項目を教えて。

Luminの開発者向けドキュメントでは、テンプレートの埋め込み対象が種類別に整理されています。署名用テンプレート(sign_ で始まるID)にはマージタグ、PDFや署名用のテンプレートにはフォームフィールド、AgreementGenのテンプレート(ag_ で始まるID)には変数と、表の繰り返し行が使えます。

2. 宛先と順序を指定して送る

署名者には名前とメールアドレスが必須です。署名の順序は2通りで、全員に同時に届ける方法と、番号順に通知する方法があります。

テンプレート「秘密保持契約」から署名依頼を作って。
Client.Nameは「Acme株式会社」、Effective.Dateは2026-11-01。
署名者は、先に山田さん(yamada@example.com)、
次に佐藤さん(sato@example.com)の順。期限は14日後。
送る前に宛先と内容を一覧で見せて。

最後の1行が実務上のポイントです。署名依頼は宛先に実際にメールが届く操作なので、Claudeに「送る前に一覧を出す」よう指示しておくと、宛先の取り違えを送信前に拾えます。コネクタ一覧のページにも、署名依頼の送信はメールが出るため、受信者の一覧が事前に表示されると書かれています。

3. 進捗を聞く

送信後は、依頼IDを使って状態を聞きます。

先ほどの署名依頼の状態を見て。
誰が署名済みで、誰が未署名か教えて。

状態の読み方は次のとおりです。以下はLuminのAPI向け手順書にある状態名で、MCPのツールが返す依頼の情報も同じ依頼を指します。

状態意味
WAITING_FOR_PROCESSING意味依頼を受け付け、準備中。送信直後の初期状態
NEED_TO_SIGN意味送信者自身も署名者のとき、送信者の署名待ち
WAITING_FOR_OTHERS意味少なくとも1人の署名者を待っている
APPROVED意味全員が署名を終えた
REJECTED意味署名者が拒否した
FAILED意味処理エラー。理由を確認する
CANCELLED意味手動で取り消された

送信した直後は WAITING_FOR_PROCESSING で、数秒後に NEED_TO_SIGN か WAITING_FOR_OTHERS に変わります。直後に聞いて準備中と返ってきても、失敗ではありません。

4. 署名済みの書類を受け取る

APPROVED になったら、署名済みの書類を取り出します。取得できる種類は3つです。

種類中身
agreement中身署名済みの契約書PDF
coc中身完了証明書(Certificate of Completion)
merged中身契約書と完了証明書を1つにまとめたPDF
署名が終わったら、契約書本体と完了証明書を
1つにまとめたPDFのダウンロードURLを出して。

返ってくるURLは一時的なものです。LuminのAPI手順書では、署名済みファイルのURLの有効期限は30分とされています。MarkdownからPDFを作るツールのURLは1時間です。Claudeが出したURLは、その場で保存しておくのが安全です。

書類の下書きもClaudeに作らせる

lumin_markdown2pdf を使うと、Markdownで書いた文面を署名用のPDFに変換できます。コネクタ一覧のページには、署名、イニシャル、日付、テキストの各フィールドを付けられると書かれています。

次の条件でNDAの文面をMarkdownで書いて、
Luminで署名用PDFに変換して。
署名欄は双方に1つずつ、日付欄も付けて。

変換後のURLを署名依頼のツールに渡せば、下書きから送信までが1つの会話で完結します。ただし、法的な文面の最終確認は人が行う前提です。Claudeが書いた契約条項をそのまま署名に回す運用は、弁護士や法務の確認を通してからにしてください。

取り消しと権限の注意点

取り消しは元に戻せない

cancel_signature_request_on_lumin_by_id は、進行中の依頼を取り消す操作で、元に戻せません。コネクタ一覧のページでは、取り消しても監査用の記録は残ると説明されています。

誤送信に気づいて取り消すのは正しい使い方です。一方で、Claudeに「古い依頼を整理して」のような曖昧な指示を出すと、意図しない依頼まで取り消す恐れがあります。取り消しは依頼IDを指定して1件ずつ頼むのが無難です。

リマインドと期限変更はコネクタのツールにない

LuminのAPIには、未署名の署名者へのリマインドメールを送るエンドポイントと、期限を更新するエンドポイントがあります。ところがコネクタのツール一覧には、この2つに対応するツールがありません。会話の中で「催促のメールを送って」と頼んでも、対応するツールが無いため実行できません。催促や期限の延長は、Luminの画面か、APIを直接使う仕組みで行います。

見えるのは自分の権限の範囲

接続後は、ユーザーのLumin上のアクセス権限に基づいて情報が読まれます。自分が見られないテンプレートや依頼は、Claudeにも見えません。

つまずきやすい点

落とし穴

テンプレートのタグが足りず、送信できない

署名用テンプレートには、必須のマージタグや署名者の役割が設定されていることがあります。送信前に lumin_get_template_details で中身を確認させ、足りない値を会話で埋めてから送らせると、やり直しを減らせます。

落とし穴

署名済みURLの期限切れ

署名済みファイルのダウンロードURLは30分で切れます。リンクを後で使うつもりで放置すると失効するので、受け取ったらすぐ保存するか、必要なときに取り直します。

他の署名サービスとの選び方

Luminを選ぶ理由になるのは、テンプレートに値を埋めて送る運用が多いケースです。1つのツールで書類の生成と署名の送信が済み、AgreementGenの変数や表の繰り返し行も使えます。

見積書や提案書の作成から署名追跡までを1つの流れで見たいなら、ClaudeとPandaDocの連携が近い選択肢です。Connector全般の仕組みと権限の考え方はClaude Connectorsの解説にあります。

まとめ

LuminのコネクタはMCPの標準的な接続で入れられ、署名の送信、追跡、書類の取得までを会話に載せられます。入口は、コネクタ一覧からの追加か、mcp-remote を使った設定ファイルの2つです。

運用の分かれ目は、メールが実際に出る送信と、元に戻せない取り消しの2点です。この2つだけは、宛先の一覧を見てから実行する、依頼IDを指定して1件ずつ頼む、というルールをプロンプトに入れておくと、会話で署名を回すことの怖さをかなり抑えられます。

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