ClaudeにTwelve Data MCPをつないで株価とテクニカル指標を取る方法
Twelve Data MCPをClaudeに追加する手順を、クラウド版のOAuth接続と自前サーバーのAPIキー設定に分けて説明します。無料枠の8クレジット/分で取れる範囲も整理しました。
Twelve Data MCPで何が取れるか
Twelve Data MCPは、金融データAPI「Twelve Data」を、Claudeなどのアシスタントから呼び出せるようにするMCPサーバーです。リポジトリの説明では、リアルタイムと過去の価格、60種類以上のテクニカル指標、財務諸表、決算、配当、ETF、企業ニュース、値動きの大きい銘柄の一覧などが対象とされています。
リポジトリの「What you can ask」には、データの種類が次のように並んでいます。
- 価格: 株式・ETF・為替・暗号資産・コモディティの現在値と履歴
- テクニカル指標: RSI、MACD、SMA、BBANDS、ATRなど60種類以上
- ファンダメンタルズ: 財務諸表、決算、配当、株式分割、企業プロフィール、時価総額、IPOカレンダー
- ファンド: ETFと投資信託のプロフィール、パフォーマンス、保有銘柄、リスク
- ニュース: 企業ニュースとプレスリリース
- 市場情報: 値動きの大きい銘柄、為替レート、アナリスト格付け、目標株価
- 規制関連: SEC/EDGARの提出書類、インサイダー取引、機関投資家の保有
シンボルの書き方は、株式が AAPL、暗号資産が BTC/USD、為替が EUR/USD です。Claudeに銘柄を伝えるときも、この形式で書くと取り違えが減ります。
隣の記事で扱ったAlpha Vantageのコネクタは、同じ「株価とテクニカル指標」を引く用途ですが、提供元もログイン方式も別です。本記事は、Twelve Data側のアカウントと接続方式に絞って説明します。
接続方式は2つ。クラウド版を先に選ぶ
リポジトリは接続方式を2つ用意しています。
クラウド版と自前サーバーの違い
クラウド版(推奨)
接続先は https://mcp.twelvedata.com/mcp です。インストールは不要で、接続時にブラウザでTwelve Dataにログインします。APIキーはアカウントに自動で紐づき、コピーして貼る作業はありません。
自前サーバー
リポジトリをローカルで動かします。Python 3.10以上が必要で、APIキーを .env に置きます。ログイン操作は要りません。
どちらを選んでも、Twelve Dataのアカウントは必要です。リポジトリは「ほとんどの人はクラウド版を使うべき」という立場で、本記事もクラウド版を主手順にします。
クラウド版をClaudeに追加する手順
Claude(デスクトップ版・Web版)では、カスタムコネクタとしてURLを登録します。リポジトリが示す流れは次のとおりです。
クラウド版を追加する流れ
- 1
コネクタ設定を開く
アシスタントのConnectors(またはIntegrations、MCP servers)の設定画面を開きます。メニュー名はアプリとバージョンで異なると、リポジトリも断っています。
- 2
URLを登録する
新しいコネクタのURLに
https://mcp.twelvedata.com/mcpを入力します。 - 3
ブラウザでログインする
Connect(またはLog in)を押すと、Twelve Dataのログイン画面がブラウザで開きます。
- 4
認可して質問する
認可を終えたら、「AAPLのRSIは?」「TSLAの直近の決算を見せて」のように質問します。
URLの書き方には指定があります。リポジトリによると、MCPホストはトークンを発行せず、クライアントはこのURLのprotected-resource metadataをたどって、そこに書かれた認可サーバーへ進みます。ホストのルートURL(404が返ります)や、同ホストの /register、/.well-known/oauth-authorization-server をコネクタのURLにしてはいけません。
Claude Codeで追加する場合
Claude Codeからは、リモートMCPとして claude mcp add で登録します。リポジトリにはクラウド版を対象にしたClaude Code向けのコマンドは載っていないため、次は一般的なHTTP接続の書式を当てはめた例です。
claude mcp add --transport http twelvedata \
https://mcp.twelvedata.com/mcp登録後、Claude Codeのセッション内で /mcp を開き、Twelve Dataの認証を完了します。OAuthの検出で詰まるときは、authServerMetadataUrlでMCPのOAuth検出を指定する方法が参考になります。
自前サーバーをAPIキーで動かす手順
クラウド版にログインしたくない場合や、手元のネットワーク内で完結させたい場合は、リポジトリをローカルで動かします。APIキーはTwelve Dataのダッシュボードの「API Keys」から取得します。
手順は次の順です。
- Python 3.10以上を用意し、
make installで依存をインストールする - プロジェクトのルートに
.envを作り、キーを書いて所有者だけが読める権限にする - stdioまたはHTTPでClaudeにつなぐ
echo 'TWELVE_DATA_API_KEY=your_api_key_here' > .env
chmod 600 .envstdioで接続する
Claude Desktopでは、claude_desktop_config.json(macOSなら ~/Library/Application Support/Claude/ 配下)に次のように書きます。
{
"mcpServers": {
"twelvedata": {
"command": "/path/to/mcp/.venv/bin/python",
"args": ["/path/to/mcp/src/server.py"]
}
}
}command には、システムのPythonではなく .venv/bin/python を指定します。macOSが標準で持つPythonは3.9で、このサーバーが要求する3.10に届かないためです。編集後はClaude Desktopを再起動します。
Claude Codeなら、同じ内容を1行で登録できます。
claude mcp add twelvedata -- \
/path/to/mcp/.venv/bin/python /path/to/mcp/src/server.pyHTTPで接続する
make run で http://localhost:8000/mcp が立ち上がります。Claude Codeには claude mcp add --transport http twelvedata http://localhost:8000/mcp で追加します。Dockerでも動かせますが、OAuthログインはDockerでは使えません。キーを履歴に残さないため、--env-file で渡す書き方がリポジトリの例です。
ローカルで動かすときの安全面
自前サーバーには、見落とすと危ない注意点が1つあります。make run とDockerは /mcp を認証なしで、既定では 0.0.0.0 に公開します。リポジトリは次の点を挙げています。
- あなたの資格情報のもとで、すべての呼び出しが処理される
- ポートに届く相手なら誰でも
auth_statusとoauth_configureを呼べる - 既定のバインドはHostとOriginを検査しないため、開いたWebページ経由のDNSリバインディングでも呼ばれうる
回避策は MCP_HOST=127.0.0.1 make run で、ローカルだけに閉じ、MCP SDKのHost・Origin検査も有効になります。ngrokを使う場合は --host-header=rewrite が必要です。
落とし穴
既定のまま公開すると、APIキーの権限で誰でも呼べる
認証なしの /mcp が全インターフェースに開くため、同じネットワーク上の別端末からでも、あなたのキーの枠を使われます。ローカル利用なら必ず 127.0.0.1 に絞ってください。
無料枠で何ができるか。クレジットの重みを先に見る
Twelve Dataの料金ページでは、無料のBasicプランが「8 API(1日800)」と表示されています。クレジットは毎分リセットされ、エンドポイントごとに1銘柄あたりの重みが決まっています。
Basicプランの枠(料金ページの表示)
1分あたりのAPIクレジット
8
Basic
1日あたり
800
日次上限
テクニカル指標
100+
全プラン共通の表示
料金ページが挙げる計算例が、使い方の目安になります。
| 取得するもの | 重み | 3銘柄分 |
|---|---|---|
/time_series(価格の時系列) | 重み1クレジット/銘柄 | 3銘柄分3クレジット |
/income_statement(損益計算書) | 重み100クレジット/銘柄 | 3銘柄分300クレジット |
この計算を8クレジット/分の枠に当てはめると、損益計算書は1銘柄でも枠を大きく超えます。Basicで財務諸表系のツールが使えるかは、この表だけでは決まりません。使えるデータの範囲はプランごとに異なり、Basicは世界の一部のシンボルだけを試用できる位置づけと説明されています。
MCP経由の呼び出しが何クレジットを消費するかは、リポジトリに個別の説明がありません。料金ページの重みはAPIエンドポイント単位の説明で、MCPサーバーはAPIキーの資格情報で呼び出す仕組みです。そのため、MCPの1回の質問が複数のAPI呼び出しに展開される可能性を考え、Twelve Dataのダッシュボードで消費量を見ながら使うと安全です。
無料枠で質問を組み立てるコツ
枠が小さい環境では、質問の出し方で消費が変わります。
- 銘柄は1〜2個に絞る。クレジットは銘柄数に比例する
- 最初は価格やRSIなど軽い取得から始め、財務諸表や決算は後回しにする
- 「全部の指標を出して」と頼まず、見たい指標(RSI、MACDなど)を名指しする
Claudeに任せると、1つの質問から複数のツール呼び出しが走ることがあります。CLAUDE.mdやプロジェクトの指示に、次のような一文を足しておくと暴走を抑えられます。
Twelve Data MCPを使うときは、1回の質問で扱う銘柄を2つまでにする。
財務諸表など重い取得は、実行前にユーザーへ確認する。使い始めの質問と、つまずいたときの切り分け
リポジトリが例に挙げる質問は、「AAPLのRSIは?」と「TSLAの直近の決算を見せて」です。PerplexityのOAuth手順の節には、次の質問例もあります。
- 「Twelve DataでAAPLのシンボルを探して」
- 「Twelve DataでAAPLの最新の気配値を、価格と出来高つきで出して」
- 「Twelve DataでAAPLの直近5営業日の終値を出して」
どれも「Twelve Dataで」と頭に付けています。複数のデータ系コネクタを入れている環境では、この一言でどのツールを使うかが明確になります。
つながらない・取れないときの切り分け
- QコネクタのURLは、末尾のスラッシュなしの mcp.twelvedata.com/mcp ですか?答えが修正する答えがはい
ホストのルートや
/registerを指定していると、認可の検出に失敗します。URLをhttps://mcp.twelvedata.com/mcpに直してください。 - Qブラウザのログイン画面は開き、認可を完了しましたか?答えが認可し直す答えがはい
OAuthの窓がブロックされていないかを確かめ、コネクタを無効にしてから有効にし直して、再度サインインします。
- Q自前サーバーの場合、auth_status は鍵が設定済みと返しますか?答えが.env を確認する答えがはい
.envの置き場所と、TWELVE_DATA_API_KEYの綴りを見直します。
それでも取れないなら、プランを見る
要求したデータがご利用のTwelve Dataプランに含まれているかを、料金ページとダッシュボードで確かめます。
自前サーバーでは、まず auth_status をクライアントから呼ぶのが公式の勧めです。APIキーが設定されているか、保存されたトークン、検出されたホスト、リダイレクトURIが表示され、足りないものが分かります。
Alpha Vantageなど他の市場データとどう使い分けるか
同じ価格・指標の用途で、金融系のコネクタは複数あります。選び方の軸は、データの種類より先に「認証の手間」と「無料枠の形」です。
| 比べる点 | Twelve Data(クラウド版) | Alpha Vantage |
|---|---|---|
| 認証 | Twelve Data(クラウド版)ブラウザでログイン。キーは自動で紐づく | Alpha Vantage接続時にAPIキーを入力する |
| 無料枠 | Twelve Data(クラウド版)8クレジット/分、1日800 | Alpha Vantage1日25リクエスト(別記事の説明) |
| 米国株の財務に絞る場合 | Twelve Data(クラウド版)対象データに含まれる | Alpha VantageFinancial Datasetsが専門 |
無料の範囲で試すなら、1日の上限が大きいTwelve Dataのほうが、質問を重ねても枠に余裕があります。ただし分あたりの枠(8)は小さいので、複数銘柄を一度に頼むと待ちが出ます。
取得結果の扱い方
Twelve Dataの料金ページは、Basicプランのデータを「内部のテスト・評価・開発目的」に限り、利用者への表示、外部共有、本番システムでの利用はできないとしています。Claudeの会話で個人が確認する用途は収まりますが、取得した数値を社外向けの資料や公開ページに載せるなら、プランの利用範囲を先に確認してください。
よくある質問
為替と暗号資産も同じコネクタで取れますか?
リポジトリの対象データに、為替(EUR/USD)と暗号資産(BTC/USD)が含まれています。シンボルの形式をスラッシュ区切りにして伝えます。
PerplexityやCodexでも同じサーバーを使えますか?
使えます。Perplexityではカスタムのリモートコネクタとして、認証はOAuth、トランスポートはStreamable HTTPを選び、クライアントIDとシークレットは空にします。ここでAPIキー認証の欄にキーを貼ってはいけません。Codexは codex mcp add twelvedata --url https://mcp.twelvedata.com/mcp で追加し、再認可は codex mcp login twelvedata で行います。
チームの全員で1つのコネクタを共有できますか?
共有は勧められていません。各自が自分のTwelve Dataアカウントでサインインします。管理者が共有する場合も、メンバーごとの個別認証を必須にします。