ClaudeにO'Reilly MCPをつなぐ手順 — SearchとExpertの違いと認証
O'Reillyの技術書・動画・講座をClaudeから検索するMCPの接続手順です。SearchとExpertの違い、OAuthとトークンの選び方、つながらないときの切り分けまで扱います。
O'Reilly MCPでClaudeにできること
O'Reillyの学習プラットフォームには、公式のMCPサーバーが2種類あります。Claudeにつなぐと、「Kubernetesを本番で触ったことがない人向けの本と動画講座を出して」と頼むだけで、タイトル・形式・リンクが返ってきます。
2種類の中身は次のとおりです。
SearchとExpertで返ってくるもの
Search MCP
O'Reillyのコンテンツ一覧を検索し、タイトル・形式・リンクを返します。トピック・形式・レベルで絞って、学習計画づくりにも使えます。
Expert MCP
O'Reillyの実務者向けコンテンツを分析し、著者名と書名つきで合成した回答を返します。Searchの機能も含みます。
Searchは「O'Reillyの会員なら誰でも」、Expertは「Enterpriseのアドオン」という線引きです。個人で試すなら、まずSearchが入口になります。
つなぎ方は使うClaudeによって変わります。Claude DesktopやClaude.aiならコネクタ一覧から、Claude Codeならclaude mcp addで登録します。
どちらを入れるか決める
迷う分かれ目は、欲しいものが「探す」か「答えを組み立てる」かです。
| 欲しいもの | 選ぶ側 | 条件 |
|---|---|---|
| 本・動画・講座・イベントの候補とリンク | 選ぶ側Search | 条件O'Reillyの会員 |
| 著者名つきで根拠を示した回答、レビュー、計画案 | 選ぶ側Expert | 条件組織がアドオンを契約済み |
Expertには、Searchの機能が含まれます。両方を同時に入れる必要はありません。Expertを使えるなら、探すだけの用途もExpertで足ります。
アドオンの契約有無は、Claude側の設定からは判断できません。管理者に尋ねるか、Claudeのコネクタ一覧に「O'Reilly Expert Intelligence」が出るかで見分けます。
Claude DesktopとClaude.aiにつなぐ
個人で使う場合と、組織の管理者が配る場合で手順が分かれます。どちらもOAuthで、トークンは作りません。
個人でつなぐ
先にO'Reillyのアカウントを有効にしておきます。O'Reillyから歓迎メールが届いているなら、メール内の「Activate」を押してパスワードを作ります。接続時にこの資格情報でサインインします。
個人アカウントでSearchをつなぐ
- 1
コネクタ一覧で探す
ClaudeのConnector Directoryで「O'Reilly Search」を探し、「Connect」を押します。
- 2
組織管理のClaudeなら先に申請する
組織がClaudeを管理している場合は、先に「Request」を押して、組織のオーナーに追加を依頼します。
- 3
ブラウザーでサインインする
ブラウザーが開くので、O'Reillyにサインインして「Allow Access」を押します。
Expertを使う場合は、同じ画面で「O'Reilly Expert Intelligence」を選びます。手順は同じです。
組織の管理者が配る
管理者は、ClaudeのOrganization settingsから追加します。
- Claude DesktopかClaude.aiを開き、Organization settingsの左メニューでConnectorsを選ぶ
- 「+Add」から「All available」を選ぶ
- 「O'Reilly Search」(Expertなら「O'Reilly Expert Intelligence」)を探して「Add for your team」を押す
これでチームメンバーのConnectors一覧に表示されます。ただし、メンバー自身が「Connect」を押してO'Reillyにサインインするまでは使えません。追加しただけでは、全員が自動的に認証されるわけではない点に注意してください。
Claude Codeにつなぐ
Claude Codeでは、リモートHTTPのMCPサーバーをclaude mcp add --transport httpで登録します。O'Reillyは認証にOAuthとトークンの2通りを用意しています。
OAuthでつなぐ(まず試す方法)
Searchの場合は次のコマンドです。
claude mcp add --transport http oreilly \
https://api.oreilly.com/api/search/v1/mcp登録したらClaude Codeを起動し、/mcpを実行します。一覧からoreillyを選んで「Authenticate」を選ぶと、ブラウザーでサインインできます。
Expertの場合は、URLがhttps://api.oreilly.com/api/expert/v1/mcpに変わるだけです。
トークンでつなぐ(ブラウザーを開けない環境向け)
OAuthのサインインに使うブラウザーが使えない環境では、トークンを発行します。O'Reillyにサインインし、MCP Tokensのページで次の順に進めます。
- トークンに名前と有効期限を付ける
- 「Generate token」を押す
- 表示されたトークンをその場で安全な場所に保存する(再表示されない)
続けて、ヘッダー付きで登録します。
claude mcp add --transport http oreilly \
https://api.oreilly.com/api/search/v1/mcp \
--header "Authorization: Bearer {YOUR_TOKEN}"{YOUR_TOKEN}は実際のトークンに置き換えます。トークンはチャットに貼りません。扱いは、Claude Codeの設定ファイルか、シークレット管理ツールの中に限る、というのがO'Reillyの案内です。誤って公開したら、MCP Tokensのページで失効させます。
登録の範囲を決める
このコマンドは、実行したディレクトリのプロジェクトにだけ登録します。すべてのプロジェクトで使うなら、--scope userを付けます。
claude mcp add --scope user --transport http oreilly \
https://api.oreilly.com/api/search/v1/mcpClaude Codeの仕様では、ユーザースコープの設定は~/.claude.jsonに保存され、あなたのアカウントだけに閉じたまま、全プロジェクトから使えます。技術書の検索は特定のリポジトリに縛られない用途なので、ユーザースコープのほうが合います。トークンを使う場合は、ヘッダーがホームディレクトリの設定ファイルに入る点も頭に置いておきます。
組織の管理設定でMCPの追加が制限されている場合は、このコマンド自体が失敗することがあります。原因別の対処はclaude mcp addが失敗する原因とmanagedスコープに追加できないエラーにまとまっています。
つながったか確かめる
接続の確認は、O'Reillyの案内にある例文で足ります。
- Searchの確認: 「Find me three O'Reilly courses on cloud security.」と頼む。講座のタイトルと
learning.oreilly.comへのリンクが返れば成功 - Expertの確認(アドオンがある場合): 「What do experts recommend for setting reliability targets on a brand-new service? Cite sources from O'Reilly.」と頼む。著者名と書名つきの回答が返れば成功
Claude Codeでは、claude mcp listでoreillyが接続済みになっているかも見られます。
検索の精度を上げる頼み方
O'Reillyの案内には、Searchの使い方の例が3つ載っています。
- 前提を添えて頼む: 「Dockerは分かるが本番のクラスターは未経験」のように、読み手の状態を書く
- 形式を指定する: 「書籍を1冊と動画講座を1本含める」
- 期間を決める: 「今後2か月のライブイベントと、参加できない人向けの自習用コンテンツ」
検索ツールの結果が薄いときは、トピック・形式・レベルのどれかを具体化します。AIツールごとに結果の表示のされ方が違うので、期待どおりに出ないときは、言い回しを具体的に変えてみてください。
検索ツールの引数について
O'Reillyの案内には、Claude側に出るツール名や引数の一覧が載っていません。フューチャー技術ブログの2026年5月の記事は、当時のエンドポイントでsearch-oreilly-contentという1ツールが使えたと報告しています。
引数としては、query、n_items、languages、content_types、order_by、date_rangeなどが挙げられています。同記事はhttps://api.oreilly.com/api/content-discovery/v1/mcp/に接続しており、現行ガイドのSearchのURL(/api/search/v1/mcp)とは異なります。ツール名と引数が今も同じとは限らないため、接続後に/mcpの画面でツール一覧を見て、実際の名前を確認してください。
Claude Codeに使い方を覚えさせる
Claude Codeでよく使うなら、CLAUDE.mdに使いどころを書いておくと、検索の頼み方がぶれにくくなります。次はそのひな形です。
## 技術書の検索
- 学習リソースを聞かれたら、oreilly MCPで検索してから答える
- 結果には書名・形式(書籍/動画/講座)・リンクを必ず付ける
- 検索結果に無い書名を自分の知識から補わない3行目は、検索結果と記憶の混在を避けるための一文です。モデルが挙げた書名が実在するかを、リンクで確かめられる形に寄せます。
つながらないときの切り分け
O'Reillyのトラブルシューティングは、症状ごとに次の対応を示しています。
| 症状 | 対応 |
|---|---|
| ClaudeにO'Reillyが出ない | 対応管理者が展開中の可能性。Settings → Connectorsを見て、無ければ管理者に連絡 |
| 「Connect」でサインインできない | 対応有効なO'Reillyアカウントが必要。歓迎メールの「Activate」でパスワードを作ってから再試行 |
| つながっているのに引用がない | 対応具体的に頼み直し、出典付きで答えるよう指定。Expertがあるなら接続を切って再接続 |
| 同僚は使えるのに自分は使えない | 対応アカウントが有効か、自分で「Connect」を押したかを確認 |
「同僚は使える」の原因は、アクセス権がO'Reillyのアカウントに紐づく点にあります。Claudeの組織設定でコネクタを追加済みでも、O'Reilly側のアカウントが無効なら使えません。
組織で配る前に知っておくデータの扱い
O'Reillyの案内では、MCPサーバーが扱うのは検索結果を返すために必要な情報だけで、従業員とAIツールの会話は保存しないとされています。
一方で、検索リクエストにどんな文脈を含めるかはClaude側が決めます。O'Reillyはこれを制御できません。社内の固有名詞やコードをそのまま検索文に入れるかどうかは、Claudeのデータ保持設定と社内のルールで決めることになります。
具体策としては、頼み方を「技術名・形式・レベル」に絞るルールを先に決めておく方法があります。顧客名やリポジトリ名が検索文に混ざらなくなります。
まとめ
個人で技術書や講座を探すだけなら、Searchをコネクタ一覧かclaude mcp addで入れれば足ります。ブラウザーを使えない環境だけトークンに切り替えます。引用つきの回答まで欲しいなら、組織のアドオン契約があるか先に管理者に聞くところから始めます。
Claude Codeの設定で迷ったら、まずユーザースコープで登録し、CLAUDE.mdに検索の使いどころを書いておきます。技術Q&Aの検索を同じ形で組み込む例は、Stack Overflow MCPサーバーの接続手順にあります。OAuthなど複数の認証方式を持つサーバーの使い分けはClaudeとAWS MCPサーバーの連携が参考になります。