ClaudeとDevRevを連携する方法 — OAuthとPATの使い分け
DevRevのリモートMCPサーバーをClaudeに接続する手順です。組織スラッグの入力、Claude CodeだけPATが要る理由、14個のツールの一覧、書き込み系を任せる前の運用をまとめます。
Claude DevRev連携とは何か
Claude DevRev連携は、DevRevが提供するリモートMCPサーバーをClaudeにつなぎ、課題(issue)、チケット、エンハンスメントを会話から検索・更新できるようにする仕組みです。接続先のURLは https://api.devrev.ai/mcp/v1 です。
Connectorsディレクトリでは、開発元DevRevの「Anthropic verified」表示付きで掲載されています。カテゴリはData & analyticsとProductivity、追加時期は2026年1月、サインインは必須です。紹介文は「Search and update your company's knowledge graph」で、検索だけでなく更新も含みます。
読み取り専用のコネクタではありません。create_issue や update_ticket のような書き込み系のツールが最初から並んでいます。
接続方法は2通りです。ClaudeのデスクトップアプリとWebアプリはOAuth、Claude CodeはPAT(個人用アクセストークン)です。この差が、手順を選ぶ最大の分かれ目になります。
Connector全般の仕組みはClaude Connectorsの解説にあります。ここではDevRev固有の認証、ツール、運用に絞ります。
接続先ごとの認証方式
Claude(デスクトップ・Web)
設定は不要で、ブラウザーの認証フローで完了します。組織スラッグの入力が要ります。
Claude Code
OAuthは使えません。DevRevで発行したPATを Authorization ヘッダーで渡します。
接続前に用意するもの
用意するのは次の3点です。
- DevRevの組織スラッグ(
https://app.devrev.ai/の直後の文字列) - Claudeのチームに、コネクタを追加できる管理者権限(Claude側)
- Claude Codeから使う場合は、DevRevで発行したPAT
組織スラッグは、DevRevのURLが https://app.devrev.ai/acme/ なら acme です。接続中にこの値を聞かれるので、先にブラウザーで確認しておくと流れが止まりません。
DevRevのドキュメントによると、ClaudeへのDevRevコネクタの導入には管理者権限が必要です。先に管理者がチームへ追加し、そのあとでメンバーが各自で接続します。
メンバー側の権限で足りるかどうかは、管理者が追加を終えているかで決まります。「Connectから先に進めない」場合は、まず追加済みかを管理者に尋ねるのが近道です。
ClaudeアプリからOAuthで接続する
デスクトップアプリとWebアプリの手順は同じです。
ClaudeアプリでDevRevを接続する流れ
- 1
コネクタを探す
Settings > Connectorsを開き、Browse connectorsで「DevRev」を検索します。
- 2
チームに追加する(管理者)
検索結果からDevRevを選び、Add to your teamを押します。一覧に表示されるので、Connectを押します。
- 3
組織スラッグを入力する
新しいブラウザータブが開き、組織のスラッグを聞かれます。入力してContinueを押します。
- 4
権限を確認して許可する
次の画面にClaudeが求めるアクセス権限が表示されます。内容を読み、確認してから進めます。
- 5
Connectedを確かめる
状態がConnectedに変わります。コネクタをクリックすると、使えるツールの一覧が見られます。
OAuthを使う場合、クライアント側でヘッダーやトークンを設定する必要はありません。DevRevのドキュメントも、Claudeデスクトップのような多くのクライアントは自動でOAuthを使うため設定は要らない、としています。
Claude Codeから使う — PATが必要な理由
Claude CodeはDevRevとのOAuthを完了できません。DevRevの説明では、Claude CodeがDCR(動的クライアント登録)ベースのOAuthだけに対応していて、DevRevのMCPサーバーがその登録方式にまだ対応していないためです。そのためPATが代替になります。
追加コマンドは次のとおりです。
claude mcp add --transport http devrev https://api.devrev.ai/mcp/v1DevRevのページのコマンドには、PATを渡す部分が載っていません。Claude Codeでは --header でヘッダーを付けられるので、トークンを渡す場合は次の形になります。これはClaude Code側の仕様に沿った組み立てで、DevRevのページにある例ではありません。
claude mcp add --transport http devrev https://api.devrev.ai/mcp/v1 \
--header "Authorization: Bearer <PAT>"<PAT> は自分のトークンに置き換えます。DevRevがCursorとCodexの例で示すヘッダーも Authorization: Bearer <token> で、形式は同じです。
PATの発行手順は、DevRevの「Authentication」のページに案内されています。
スコープを選ぶ
Claude Codeは設定の保存先をスコープで分けます。何も付けないとローカルスコープで、そのプロジェクトのディレクトリだけに効きます。DevRevは、プロジェクトごとの追加を避けるなら --scope user を付ける、と案内しています。
claude mcp add --transport http devrev https://api.devrev.ai/mcp/v1 \
--scope user \
--header "Authorization: Bearer <PAT>"注意したいのは、PATをプロジェクト共有の設定(--scope project と .mcp.json)に書くとリポジトリにトークンが混ざる点です。個人のトークンはuserかローカルに置く構成が無難です。スコープの違いと認証の詳細はClaude Code MCP設定ガイドにまとめています。
落とし穴
PATをチームで共有すると、全員の操作が1人の名義になる
PATは「個人用」アクセストークンです。1つのトークンを複数人で使い回すと、誰の操作か区別しにくくなります。トークンはメンバーごとに発行する運用が無難です。
使えるツール一覧
コネクタのページに載っているツールは14個です。名前は次のとおりです。
| 対象 | ツール |
|---|---|
| 課題(issue) | ツールcreate_issue / update_issue / get_issue / list_issues |
| チケット | ツールcreate_ticket / update_ticket / get_ticket |
| エンハンスメント | ツールget_enhancement / update_enhancement / list_enhancements |
| 検索・文脈 | ツールhybrid_search / fetch_object_context |
| 部品・ユーザー | ツールget_part / get_org_user |
名前から読み取れる範囲で整理すると、作成と更新を持つのは課題とチケットです。エンハンスメントは取得・更新・一覧で、作成のツールはありません。チケットに一覧のツールがない点も、表から分かります。
各ツールの引数や返り値を説明するページは、DevRevの該当ドキュメントにもコネクタのページにも載っていません。hybrid_search が何を対象にどう検索するか、fetch_object_context が何を返すかは、名前だけでは判断できません。挙動を知りたいときは、接続後にツールの一覧画面で説明文を見るのが確実です。
ツールの追加や変更は開発元の判断で起こります。コネクタのページにも、ツールの内容は開発者が決め、Anthropicは動作を保証できないという注意書きがあります。
書き込み系を任せる前に
14個のうち、データを変えるのは create_issue、update_issue、create_ticket、update_ticket、update_enhancement の5つです。残りは読み取りです。
更新系を含むコネクタでは、Claudeに頼む文面で範囲を縛ると事故が減ります。たとえば次のような頼み方です。
- 読むだけ: 「担当が未定の課題を一覧にして。更新はしないで」
- 作る前に確認: 「この内容でチケットを作る前に、タイトルと本文を見せて」
- 更新の範囲指定: 「ISS-123のステージだけ変えて。ほかの項目は触らない」
最初のうちは読み取りだけで使い、結果が期待どおりか確かめてから更新を頼む運用が安全です。
業務での使いどころ
コネクタの説明には、エンタープライズのナレッジグラフを検索し、顧客と製品の関係を管理するとあります。課題、チケット、エンハンスメント、顧客データを問い合わせ・更新できる、という範囲です。
この範囲から、次のような使い方が考えられます。
- サポート担当が、顧客から来たチケットに関連する課題と過去のやり取りをまとめて引く
- プロダクト担当が、特定の機能に紐づくエンハンスメントを一覧にして、要望の集まり方を見る
- 開発担当が、Claude Codeで不具合を直している最中に、元のチケットの文脈を引く
3つ目はClaude CodeとPATの組み合わせが活きる場面です。コードを触る端末から、課題の背景を取りに行けます。
組み合わせ方の工夫もあります。Claude Codeに課題の内容を読ませ、修正方針を立てさせてから、完了後に update_issue で状態を更新させる流れです。更新は最後の一手だけにして、そこは人が結果を見てから許可すると安心です。
つまずいたときの切り分け
接続できないときは、次の順で見ると原因が絞れます。
DevRevに接続できないときの確認順
- QClaudeアプリではなく、Claude Codeから接続しようとしているか?答えがOAuthの画面で止まっているなら、次へ答えがはい
Claude CodeではOAuthが完了しません。PATを
Authorizationヘッダーで渡す構成に切り替えます。 - Q管理者がチームにDevRevを追加済みか?答えが追加済みなら、次へ答えがはい
追加は管理者の権限が必要です。管理者にAdd to your teamを済ませてもらいます。
- Q組織スラッグは正しいか?答えがスラッグが正しいなら、次へ答えがはい
https://app.devrev.ai/の直後の文字列を、URLから確かめ直して入力します。
それでも通らないとき
PATの値の貼り間違いが考えられます。DevRevの「Authentication」のページに従ってトークンを発行し直します。
Cursorを併用している場合、CursorのOAuthでは CLIENT_ID をMCP設定に書く手順が別に必要です。ClaudeのOAuthにはこの設定は要りません。
他のクライアントとの違い
DevRevのドキュメントが挙げる対応クライアントは、ChatGPT/Codex、Claude Code、Claude Desktop、GitHub Copilot CLI、Google Gemini、Amazon Quick Suiteです。localhostで動くMCP対応クライアントも、mcp-remote プロキシ経由で接続できます。
認証の組み合わせは次のとおりです。
| クライアント | 認証 | 備考 |
|---|---|---|
| Claude(デスクトップ・Web) | 認証OAuth | 備考設定不要 |
| Cursor | 認証OAuthまたはPAT | 備考OAuthは CLIENT_ID の設定が必要 |
| Claude Code | 認証PAT | 備考OAuthは未対応 |
| Codex | 認証PAT | 備考mcp-remote プロキシ経由 |
同じDevRevを複数のツールで使っても、ClaudeのOAuth接続とClaude CodeのPAT接続は別々に管理されます。片方で認証を済ませても、もう片方には引き継がれません。
まとめ
Claudeアプリから使うならOAuthで、組織スラッグを入力するだけです。Claude Codeから使うならPATが必須で、--header でトークンを渡します。
14個のツールのうち更新系は5つなので、最初は読み取りで使い、更新は範囲を縛った依頼から始めるのが無理のない進め方です。
同じくチケットや課題を扱う別のコネクタと並べるときは、ClaudeとSmartsheetを連携する方法やClaudeとLatticeを連携する方法の書き込み権限の考え方が参考になります。