ClaudeとPeec AI・Profoundを連携してAI検索の自社言及を調べる
Peec AIとProfoundのコネクタで、AI検索での自社ブランドの言及・引用元・AIボットの訪問を取得し、競合との差を会話で要約させる手順です。接続条件とプランの違いも扱います。
自社の名前がChatGPTやPerplexityの回答にどれだけ出てくるかは、従来の検索順位では測れません。Peec AIとProfoundは、この「AI検索での言及」を計測するサービスで、どちらもClaude向けのコネクタを出しています。つなぐと、ダッシュボードを開かずに「先月、競合に比べて言及が減ったのはどのAIモデルか」といった問いを会話で投げられます。
先に違いを言うと、Peec AIはClaudeのコネクタ一覧から追加できる手軽さがあり、ProfoundのMCPサーバーはEnterpriseプラン向けです。以下では、取れるデータ、接続条件、指標の読み方、Claudeへの頼み方、AIボットの訪問データの扱いの順に進めます。
Peec AIとProfoundで取れるデータの違い
Peec AIのコネクタは、AI検索エンジンでのブランドの可視性、感情(センチメント)、シェア・オブ・ボイス(SoV)を追い、競合と比べるためのものです。Profoundのコネクタは、可視性、引用元、AIボットの訪問データを引き、レポートやアラートなどのワークフローに使うためのものです。
| 項目 | Peec AI | Profound |
|---|---|---|
| コネクタの分類 | Peec AIData & analytics | ProfoundSales & marketing |
| 追加時期 | Peec AI2026年4月 | Profound2026年6月 |
| サインイン | Peec AI必須 | Profound必須 |
| 接続先URL | Peec AIhttps://api.peec.ai/mcp | Profoundhttps://mcp.tryprofound.com/mcp |
| 利用条件 | Peec AIPeec AIのアカウントとプロジェクト | ProfoundEnterpriseプラン |
| 向く問い | Peec AI競合比の可視性・SoV・感情 | Profound可視性、引用、AIボットの訪問 |
両方ともAnthropic verifiedの表示があります。ただし掲載ページには「信頼できる開発元のコネクタだけを使う」旨の注意があり、提供されるツールの内容をAnthropicが管理するわけではないとも書かれています。
ツール一覧が示すもの
Peec AIのコネクタ掲載ページには、list_projects、list_brands、get_brand_report、get_domain_report、get_url_report など8つのツールが載っています。一方、提供元のドキュメントでは、読み取り用51本、書き込み用48本のツールが案内されています。
Profoundも同じ形で、掲載ページは search_docs と execute の2つです。提供元のドキュメントには get_visibility_report、get_citations_report、get_bots_report など、レポートごとのツールが並びます。掲載ページと提供元ドキュメントで一覧が異なる理由は、どちらのページにも説明がありません。実際に使えるツールは、接続後にClaude側で表示される一覧で確かめるのが確実です。
Peec AIをClaudeに接続する
Claudeのデスクトップアプリとウェブ版では、コネクタの検索画面からPeec AIを選んで接続します。
ClaudeにPeec AIを追加する流れ
- 1
設定を開く
Claudeの設定で「Connectors」を開きます。
- 2
コネクタを探す
「Peec AI」を検索して追加します。
- 3
認可する
「Connect」を押すとPeec AIのサインイン画面に移ります。承認するとClaudeに戻ります。
提供元の案内によると、Claudeのワークスペースでコネクタを追加できるのは管理者(Admin)だけです。追加できないときは、自分の権限より先に管理者への依頼を疑います。
Claude Codeでは、次の1行で登録できます。初回のツール利用時に認可を求められます。
claude mcp add peec-ai --transport http https://api.peec.ai/mcpOAuthが使えない環境では、Peec AIの「API Keys」画面で個人アクセストークンを作り、Authorization: Bearer ヘッダーで渡す方法もあります。トークンは作成時に一度だけ表示され、有効期限は「なし」「30日」「60日」「90日」から選びます。
接続できたかどうかは、「Peec AIのプロジェクト一覧を出して」と頼めば分かります。一覧が返れば、list_projects が通っています。「No projects found」と出るときは、そのアカウントがダッシュボード側でプロジェクトにアクセスできるかを見ます。
Profoundを使うときの条件
ProfoundのMCPは、ドキュメント冒頭にEnterpriseプラン向けと明記されています。接続先は https://mcp.tryprofound.com/mcp で、Claude CodeとClaude Desktopの接続手順は提供元の接続ガイドに用意されています。
Profoundの分析系ツールは読み取り専用です。作成・更新・削除は行わないため、レポートを引く目的なら誤って設定を変える心配は小さい構成です。なお、プロンプトの管理やエージェントの実行など、別のカテゴリのツールには書き込みを伴うものがあります。
最初の質問は、アクセスできる範囲の確認が向いています。ドキュメントによると、whoami で認証主体・組織・リージョン・利用権限を確認し、list_organizations と list_categories で対象を絞ってからレポートを引く流れが想定されています。
指標の読み方 — 可視性とSoVは別物
数値を会話に出す前に、各指標の定義をそろえておきます。Peec AIの定義は次のとおりです。
- 可視性(Visibility): ブランドを含む回答の数 ÷ 全回答数 × 100
- シェア・オブ・ボイス: 自社の言及回数 ÷ 全ブランドの言及回数 × 100
- 感情: 0〜100。AIがどれだけ好意的に述べるか。多くのブランドが65〜85に収まるとされる
- 位置: 言及されたときの平均順位。1が最上位で、小さいほど良い
可視性とSoVは混同しやすい指標です。ドキュメントの例では、10回のチャットのうち自社が4回言及されると可視性は40%です。同じ期間に競合が12回言及されていれば、SoVは4 ÷ (4 + 12)で25%になります。可視性が高いのにSoVが低いなら、「自社は出るが、競合はもっと頻繁に出る」状態です。
Claudeに頼む依頼の型
コネクタをつなぐだけでは、毎回聞き方がぶれます。期間・比較対象・分割軸・出力形式を固定した依頼文を作っておくと、月ごとの比較がしやすくなります。
Peec AIのプロジェクト「自社サイト」で、先月1か月分を調べてください。
・自社と競合A・競合Bの3ブランドだけを対象にする
・可視性、SoV、感情、位置をAIモデル別の表にする
・前の月との差を各セルの右に併記する
・数値は取得した結果だけを使い、原因の推測は別の見出しに分ける最後の1行が重要です。取得値と解釈を分けておくと、数値の根拠をあとから追えます。この文面は例で、プロジェクト名やブランド名は自分の環境に合わせて置き換えます。
Peec AI組み込みのプロンプトを使う
Peec AIは、分析手順をまとめたMCPプロンプトを備えています。Claudeの入力欄で / を押すと一覧から選べ、すべて project 引数(プロジェクト名またはID)を取ります。
| プロンプト | 内容 |
|---|---|
peec_weekly_pulse | 内容前週比のブランド指標、競合の動き、ソースの変化、感情の警告を社内共有向けにまとめる |
peec_competitor_radar | 内容ブランド×トピック×エンジンの大きな変動を洗い出す。threshold_pp で検出幅を指定でき、既定は10 |
peec_source_authority | 内容自社ドメインが引用元としてどう扱われているか、競合は引用されて自社は引用されていないページはどこかを調べる |
提供元の案内では、プロンプトが一覧に出ないときは、いったん連携を外して入れ直すと更新されます。月曜朝の定点観測には peec_weekly_pulse、競合が急に目立ち始めたときには peec_competitor_radar が向きます。
競合との差を要約させる
数値の表ができたら、続けて要約を頼みます。ここでは「どのモデルで負けているか」「どのトピックで差が開いたか」の2点に絞ると、読む側の負担が減ります。競合として登録するブランドの洗い出し自体は、ZoomInfoのような企業データのコネクタで候補を作り、Peec AIのブランド一覧と突き合わせる使い方もあります。
引用元の分析も同じ型で頼めます。Peec AIでは get_domain_report と get_url_report がドメイン単位・URL単位の報告を返し、どのページが引用されているかを見られます。引用されていないページの改善案までClaudeに書かせるときは、取得結果に基づく部分と提案の部分を見出しで分けておきます。
AIボットの訪問データを調べる
言及だけでなく、AIのクローラーが自社サイトに来ているかも、2つのサービスで調べられます。
Peec AIでは list_bots で追跡中のボットを一覧し、get_agent_visits で訪問数を集計します。集計の軸には bot_id、response_status、request_host、request_path を選べ、時間はhour・day・week・monthで区切れます。ボットの種別は training、search、userQuery、other の4つです。
たとえば次のように頼めます。
直近7日のAIボットの訪問を、レスポンスステータス別に集計してください。
403、404、5xxの割合を出して、割合が高いパスを3つ挙げてください。ドキュメントによると、403・404・5xxの割合が高いのは、クローラーが載せたいコンテンツに届いていない兆候です。この機能を使うには、Cloudflare Workersか、CSVまたはCLF形式のログのアップロードによるデータソース接続が前提になります。MCPをつなぐだけでは、ボットの訪問は取れません。
Profoundでは get_bots_report が、GPTBotやPerplexityBotなどのAIクローラーの訪問を返します。ボットの種別は ai_assistant、ai_training、index、ai_agent の4つで、プロバイダ(openai、anthropic など)やボット名で絞り込めます。AIエンジンからの流入は get_referrals_report の担当です。こちらは対象ドメインを list_domains で解決してから呼ぶ設計です。
使う前に押さえる制限
- Profound MCPはEnterpriseプラン向けです。他のプランでは、コネクタ掲載ページがあっても使えない前提で考えます
- Peec AIの書き込み系ツールには権限の条件があります。導入ページは組織オーナー、ツール一覧のページは会社メンバーと書いており、表現が食い違うため、書き込みを任せる前に自分のロールで試します。変更前にはクライアント側で確認が入ります
- Peec AIのボット訪問の集計は、ログ側のデータソース接続が済んでいなければ空になります
- ツールの内容は開発元が決めるため、コネクタを追加する前に提供元の権限と取り扱いを確認します
従来の検索順位や被リンクを同じ会話で見たいなら、Ahrefsコネクタで月次のSEO監査を回す方法が別の切り口です。Ahrefsは従来の検索とAIプラットフォームの両方のブランド露出を扱うと説明されているため、AI検索専用のPeec AIやProfoundとは役割が部分的に重なります。
月次の運用に落とすときの考え方
AI検索の言及は、同じ質問でも日によって揺れます。1回の数値で一喜一憂せず、月次で同じ依頼文を使って並べるほうが読みやすくなります。取得した表は、Googleドライブなどに保存しておくと、翌月に前月の数値を貼り直さずに済みます。Google Driveとの連携で保存先を決めておくと、差分の依頼が1文で足ります。
まず1つのコネクタで、1つのプロジェクト、1つの月、3ブランドに絞って回します。指標の定義と依頼文が固まってから、プロンプト数やブランド数を増やすと、数値の変化の原因を追いやすくなります。