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Claudeに外務省の海外安全情報を確認させる手順と限界

Claudeに外務省の海外安全情報を確認させる手順と限界

外務省 海外安全ホームページの危険情報・スポット情報・広域情報をClaudeに調べさせる依頼文と、日付と地域の取りこぼしを防ぐ原文確認の手順をまとめます。

渡航前に渡航先の治安を調べるとき、Claudeに外務省の海外安全情報を要約させると手早く済みます。ただし、要約が正しいのは「Claudeが読んだページが最新で、地域の例外まで拾えている」ときだけです。Claudeの答えは下調べの入口に置き、危険レベルと発出日は外務省の原文で最終確認することになります。この記事は、その分担を前提にした依頼文と確認手順をまとめます。

海外安全ホームページの情報は4種類に分かれる

外務省 海外安全ホームページには、渡航先ごとに性格の違う情報が載っています。Claudeに「危険情報を調べて」とだけ頼むと、このうち1種類しか見ないことがあります。

種類何を伝えるか出るタイミング
危険情報何を伝えるか国・地域ごとの治安情勢と危険レベル出るタイミング中・長期の観点で発出
スポット情報何を伝えるか特定の国・地域で起きた(起きそうな)重要事案出るタイミング速報的に発出
広域情報何を伝えるか複数の国・地域、または全世界にまたがる注意喚起出るタイミング国際テロ組織の動向などで発出
感染症危険情報何を伝えるか感染症に関する危険レベル出るタイミング感染症の状況に応じて発出

スポット情報は速報の性格ですが、中には危険情報の内容更新、場合によっては危険レベルの引き上げにつながるものがあります。広域情報は、国・地域別のページだけを見ていると見落とします。渡航先を調べるときは、危険情報・スポット情報・安全対策基礎データに加えて広域情報も確認するよう、ページ側が案内しています。

危険レベルの読み方 — 数字だけで判断しない

危険レベルは4段階です。

レベル表示される文言
レベル1表示される文言十分注意してください。
レベル2表示される文言不要不急の渡航は止めてください。
レベル3表示される文言渡航は止めてください。(渡航中止勧告)
レベル4表示される文言退避してください。渡航は止めてください。(退避勧告)

Claudeに要約させるとき、この数字だけが抜き出されがちです。数字の読み違いを防ぐために、ページが明記している前提を押さえておきます。

危険レベルを読むときの前提

  • レベル分けは危険の度合いを概念的に区分する工夫で、事件・事故の発生頻度を国ごとに統計比較したものではありません
  • 判断の重点は日本人の生命・身体への脅威で、一般的な個人渡航者を想定して構成されています
  • 危険情報が出ていない国・地域も「渡航の危険がない」という意味ではありません
  • 危険情報が出ても、旅行会社の企画旅行が自動的に中止されるわけではありません
  • 掲載内容に法的な強制力はなく、渡航の禁止や退避の命令にはなりません

ページには「重要なのは、4つの目安そのものよりむしろ本文です」とも書かれています。レベルの数字より、その下に続く【ポイント】と詳細の本文を読む設計です。したがってClaudeへの依頼は「レベルはいくつか」で終わらせず、本文の要点まで出させる形にします。

Claudeに調べさせる手順

手順

依頼から原文確認までの流れ

  1. 1

    Web検索が使える状態にする

    画面によって切り替え方が違います。新しいClaudeの画面では切り替えスイッチ自体がなく、役に立つ場面でClaudeが検索します。スイッチがある画面の操作とプロンプトでの指定は、Claudeで旅行のしおりを作らせる手順にまとめています。

  2. 2

    渡航先・時期・調べる種類を指定して依頼する

    国名だけでなく、訪問する地域、出発日、滞在日数を伝えます。危険情報・スポット情報・広域情報・感染症危険情報のどれも対象にすると明記します。

  3. 3

    出典のURLと発出日を一覧にさせる

    回答の根拠が外務省 海外安全ホームページのどのページか、そのページの日付はいつかを、表で出させます。

  4. 4

    原文を開いて確認する

    Claudeが示したURLを自分で開き、更新日・危険レベル・地域の範囲を目で照合します。

依頼文の例は次のとおりです(括弧内は自分の条件に置き換えます)。

Web検索して、外務省 海外安全ホームページ(anzen.mofa.go.jp)の情報だけを
根拠に、【国名】の【都市名・地域名】へ【出発日】から【日数】滞在する前に
確認すべき海外安全情報を整理してください。
 
対象: 危険情報 / スポット情報 / 広域情報 / 感染症危険情報
出力: 次の表(種類・見出し・発出日または更新日・危険レベル・
      対象地域・根拠ページのURL)
条件:
- 危険レベルは、国全体と地域ごとの例外を分けて書く
- 日付が読み取れない情報は「日付不明」と書き、推測で補わない
- 外務省以外のページを根拠にした記述は別枠に分ける

「外務省以外のページは別枠」と指定するのは、検索結果に旅行ブログやニュースサイトが混ざり、更新日の追えない記述が外務省の情報と区別なく並ぶのを防ぐためです。

古い情報が混ざる場面 — 日付と地域を確認する

一覧ページの日付と、個別ページの更新日

国・地域別の一覧ページ(アジア、欧州などの地域ごとの一覧)には、発出日・情報の種類・見出しが新しい順に並びます。見出しには、危険情報なら「危険レベル継続」「一部地域の危険レベル引下げ」のように、変更の中身を示す語が付いています。

Claudeが見出しだけを拾うと、「引下げ」の対象が国全体なのか一部地域なのかが落ちます。危険情報の個別ページでは、危険レベルが地域ごとに書き分けられ、各レベルの末尾に「《継続》」などの変更の区分が付きます。地域の例外はこの本文に出てきます。

「現在有効です」の日時は、取得の仕方で空欄になる

個別ページの冒頭には「本情報は(日本時間)現在有効です」という行があります。この日時はブラウザで表示したときに入る作りで、ページのHTMLの本文だけを取り出すと日時の欄は空になります。

Claudeがページの本文だけを取得する場合、この日時を読み取れない可能性があります。依頼文に「日付が読み取れないときは日付不明と書く」と入れておくのは、そのためです。日付不明と返ってきたら、そのページを自分のブラウザで開いて日時を見ます。

トップページの「新着情報」が空でも、更新がないとは限らない

トップページの「海外安全情報(新着情報)」欄は、地域ごとに「現在公開中の情報はありません」と表示されることがあります。そのときも、地域別一覧には直近の日付のスポット情報や危険情報が並んでいる場合があります。

トップページの新着欄が空なことと、渡航先に最近の更新がないことは別の話です。Claudeにトップページだけを読ませて「新しい情報はありません」と答えさせないよう、地域別の一覧と国・地域別のページを見るよう指示します。

同じ国のページでも、タブごとに更新日が違う

国・地域別のページには、危険・スポット・広域情報のほか、安全対策基礎データ、テロ・誘拐情勢、安全の手引、医療事情、緊急時の連絡先のタブが並びます。それぞれが別のページで、更新日も別々です。

ネパールを例にすると、危険情報の更新日は2026年7月9日、安全対策基礎データの更新日は2024年7月18日と表示されます。2年のずれがあります。犯罪の発生状況や防犯対策、査証、入出国審査、滞在時の留意事項といった基礎的な内容は、随時更新される危険情報とは更新の頻度が違うということです。

Claudeに「この国の治安をまとめて」と頼むと、これらが1つの答えに溶け合います。次のように、情報の種類ごとに更新日を並べさせると、どの記述がどの時期のものかが分かります。

外務省 海外安全ホームページの【国名】のページについて、危険情報・
安全対策基礎データ・テロ・誘拐情勢・医療事情のそれぞれの更新日を
並べてください。更新日が1年以上前のものには印を付けてください。

感染症危険情報は危険情報と別に出る

感染症については、危険情報とは別に「感染症危険情報」が出ます。新型コロナウイルスなど危険度の高い感染症に関し、特に注意が必要な国・地域に発出されるもので、4段階のレベルは危険情報と同じ区分を使います。

発生初期の段階では、感染症危険情報ではなく「感染症広域情報」と「感染症スポット情報」で一般的な注意喚起を行い、流行の拡大が懸念される場合に感染症危険情報を発出する、という順序です。感染症危険情報が出ていない国でも、感染症スポット情報が出ていることがあります。Claudeへの依頼文に「感染症」と書き足すだけでは足りず、この2種類を名指しして調べさせます。

原文で最終確認するチェック項目

Claudeの回答を受け取ったら、次の項目を原文と照合します。

照合する項目見る場所
危険レベルの数字と文言見る場所危険情報ページの「危険レベル」欄
自分の訪問先が対象に入っているか見る場所同じ欄の地域の書き分け
更新日見る場所危険情報ページの「更新日」
現在有効かどうか見る場所「本情報は…現在有効です」の日時
直近の突発事案見る場所地域別一覧のスポット情報
全世界・複数国の注意喚起見る場所広域情報
現地での注意事項の詳細見る場所本文の「滞在にあたっての注意」

危険レベルが「レベル1」でも、本文の【ポイント】にデモや一般犯罪への注意が書かれていることがあります。レベルの数字が低いから読み飛ばす、という使い方はこの情報の設計に合いません。

Claudeに任せられないこと

最新かどうかの保証

ヘルプセンターには、Web検索の回答には引用が付くので出典を自分で確かめられること、重要な情報は引用元を突き合わせ、重要な判断には権威ある情報源を使うことが書かれています。渡航判断はまさにこの「重要な判断」にあたります。検索の可否が接続状況によって変わることや、リンクが開けない場合があることも、制限事項として挙げられています。

渡航するかどうかの判断

外務省の危険情報自体が、一般的な個人渡航者を想定し、旅行会社による企画旅行や企業の派遣では判断や取るべき対策が異なると説明しています。Claudeに「行って大丈夫ですか」と聞いても、返せるのは情報の整理までです。渡航の可否は、旅程・同行者・渡航目的を含めて自分で決めることになります。

緊急時の連絡と登録

トップページは、メールで最新の海外安全情報を受け取れて、緊急時の連絡や安否確認、支援が受けられる「たびレジ」(3か月未満の渡航)と、3か月以上の渡航向けの登録案内を出しています。登録は本人の手続きで、Claudeが代行するものではありません。出発前の確認事項のうち、登録だけは依頼文の外で済ませます。

出発直前の再確認に使う依頼文

危険情報は、渡航を決めた日から出発までの間にも更新されます。日程が決まったときと、出発の数日前の2回、同じ依頼文で調べ直して差分を見ると、変化に気づきやすくなります。

前回の回答(下に貼る)と今回の調査結果を比べ、危険レベル・対象地域・
更新日が変わった項目だけを挙げてください。変更がない項目は
「変更なし」とだけ書き、根拠のURLは今回分を付けてください。
 
【前回の回答をここに貼る】

差分が出た項目は、結論をClaudeに任せず、そのページを開いて確かめます。旅程全体の組み立てや手配まで含めた進め方は、Expedia連携の出張手配の記事が承認の置き方を扱っています。調べた内容の裏取りの考え方は、Webライターの副業でのファクトチェックの限界と共通です。

まとめ

Claudeは、外務省の海外安全情報を種類ごとに整理し、確認すべきページの当たりを付ける役目に向いています。レベルの数字、更新日、地域の例外の3つは、毎回原文で確かめます。渡航判断と「たびレジ」登録は自分の手で行う項目として、依頼文の外に置きます。

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