ClaudeとOpusClipで長尺動画をショート動画に切り出す手順
OpusClipコネクタで、長尺動画のクリップ化から字幕・カットの修正、投稿予約までをClaudeの会話で進める手順です。投稿は承認リンクで止まるため、公開前の確認点も整理しました。
ウェビナーや対談の録画から、SNS向けの短いクリップを切り出す作業は、見どころ探しと字幕直しで半日かかることがあります。OpusClipコネクタをClaudeにつなぐと、クリップ化の依頼、字幕やカットの修正、投稿文の下書き、投稿予約までを会話で進められます。
この記事では、導入の条件、長尺動画をクリップにする流れ、修正の頼み方、公開前に挟まる承認のしくみを順に扱います。
OpusClipコネクタでClaudeにできること
OpusClipは、長い動画を投稿向けの短いクリップに変えるサービスです。Claudeのコネクタ一覧では、カテゴリが「Productivity」と「Sales & marketing」、提供元がOpusclip Inc.、サインインが必須の項目として載っています。追加は2026年8月です。
コネクタの説明によると、動画ファイルまたはYouTubeのURLを渡してAIによるクリップ化を依頼できます。できあがったクリップや文字起こしの読み取り、リフレーム・自動字幕・センシティブな箇所の伏せ字といった編集、コレクションでの整理、投稿文の生成、SNSアカウントへの予約・公開が会話から行えます。
会話から頼める作業
クリップ化
YouTube、Vimeo、Google Drive、Dropbox、Zoom、Loomなどの動画を渡して切り出させます。ローカルの動画は、アップロード用の署名付きURLを受け取って送ります。
読み取り
プロジェクト・クリップ・コレクションの一覧、元動画の文字起こし、クリップごとの詳細を引きます。
修正と整理
字幕や絵文字の切り替え、フィラー語や間の除去、区間のカット、文言の直し、テキストオーバーレイを頼めます。コレクションにまとめ、HDのダウンロードURLも取れます。
投稿の準備
プラットフォーム別の投稿文を生成し、投稿・予約・予約取り消しを依頼します。実行はOpusClip側の承認が済んでからです。
画像や動画そのものを生成するツールは、このコネクタにありません。吹き替え(dub)も使えず、必要な場合はOpusClipのMCPサーバーを別に設定する前提になります。
使い始める前の条件
ツールを呼べるプランは決まっています。OpusClipのドキュメントでは、OAuthのサインインとツール一覧の表示はどのアカウントでも行える一方、ツールの呼び出しにはPro Beta、Max、Businessのいずれかが必要です。条件を満たさないと、Claude側に格上げを促す表示が出ます。
導入の流れは次のとおりです。
導入の流れ
- 1
コネクタを追加する
Claudeのコネクタ一覧でOpusClipを探して追加します。設定のコネクタ画面から検索しても同じです。カスタムコネクタとして手でエンドポイントを足す方法は、ここでは想定されていません。
- 2
OAuthでサインインする
OpusClipのアカウント作成に使ったのと同じ認証方法(メール、Google、Apple)で入ります。複数の組織に所属しているなら、同意画面で作業する組織を選びます。
- 3
動作を確かめる
新しい会話で「OpusClipの最近のプロジェクトを一覧にして」と頼みます。どの組織で動いているかは、whoamiの実行を頼むと分かります。
組織の選択は、接続している間は変えられません。別の組織で作業したいときは、コネクタをいったん外して選び直します。コネクタ全般の追加方法はClaude Connectorsとはにまとめています。
長尺動画からクリップを切り出す流れ
最初の依頼は、動画の場所と欲しい本数を添えるだけで始められます。ドキュメントの例文は「このYouTube動画から、いちばん良いクリップを5本出して」という形です。
次のYouTube動画をOpusClipでクリップ化して、上位5本を出してください。
完了したら各クリップの長さと、冒頭の一文を一覧にしてください。
https://youtube.com/watch?v=...ローカルにある録画なら、アップロード用の署名付きURLを取得するツールを使います。Claudeがそのリンクを返したら、手元のファイルをそこへ送り、完了後に同じ会話で続きを頼みます。
クリップ化はクレジットを消費する処理です。API経由のプロジェクトには10クレジット(約10分ぶんのクリップ時間)の下限があり、OpusClipのWebアプリから投入する場合はこの下限が適用されません。動画の上限は10時間・30GBです。同時に走らせられるプロジェクトはPro BetaとMaxで4件までで、超えると429が返り、実行中の処理が終われば解消します。
API経由の主な上限
月間の上限
15時間 / 900クレジット
ワークスペースごと
同時プロジェクト
4件
Businessは50件
動画の長さ・サイズ
10時間 / 30GB
1本あたり
月間上限に達すると、429ではなく403が返ります。エージェントが再試行を繰り返さないための設計で、復帰は翌月1日(UTC)です。この間もWebアプリは通常どおり使えます。
切り出したクリップを会話で直す
クリップができたら、見どころの確認は文字起こしから始めると早く済みます。文字起こしを取得するツールで元動画のテキストを引き、Claudeに「話者の主張が変わる箇所」や「数字を含む発言」を挙げさせる使い方です。
このプロジェクトの文字起こしを取得して、数値や固有名詞を含む発言を
時刻つきで一覧にしてください。クリップ3と重なるものに印を付けてください。この下調べは、公開前の事実確認にもそのまま使えます。クリップに含まれる数字が、社内の資料と食い違っていないかを照合する材料になるからです。
編集は、複数の操作を1回の呼び出しにまとめて頼む形になっています。たとえば「フィラー語を消して、字幕をオフにする」は2つの操作ですが、プレビューの再レンダリングは1回で済みます。操作の種類は次のとおりです。
| 区分 | できること |
|---|---|
| 切り替え | できること字幕・絵文字・キーワード強調のオン/オフ |
| クリーンアップ | できることフィラー語の除去、一定秒数以上の無音の除去 |
| 構成 | できること区間のトリム・分割・削除・並べ替え |
| 文字起こし | できること話した語句の削除、字幕の言い換え |
| 字幕スタイル | できること色、強調色、位置、大文字化 |
| テキストオーバーレイ | できることタイトルカード、ローワーサード、アウトロの追加 |
修正を頼むときは、先に確認だけさせると安全です。dryRunを指定すると、保存も再レンダリングもせずに「この変更でこうなる」と報告されます。操作を空にすれば、そのクリップで何ができるかの照会になります。
クリップ2に対してできる編集を教えてください。まだ編集はしないでください。直した結果はすぐに画面で見られます。結果に付く編集画面へのリンクを開くと、レンダリング完了を待たずに編集後の状態が表示され、完了したかどうかはクリップの詳細取得で分かります。HDの書き出しは、書き出しツールを呼んだ時点で始まります。
直前の編集は取り消せます。取り消しの期限は72時間で、編集画面で別の保存が入ったクリップには使えません。新しい作業を消さないための制約です。
公開前の確認: 投稿は承認リンクで止まる
このコネクタでは、投稿・予約・予約取り消し・プロジェクトの公開の4つが、Claudeの呼び出しだけでは実行されません。呼び出すと「承認待ち」の状態と承認用のリンクが返り、OpusClipの画面でリンクを開いて確認すると、そこで初めて実行されます。
承認画面には、対象のクリップ、投稿先のアカウント、日時、Claudeが書いたキャプションがそのまま出ます。実際の流れは次のようになります。
予約投稿が確定するまで
- 1
Claudeが投稿文を作る
アカウント一覧と投稿文の生成ツールを使い、プラットフォーム別の文面を用意します。
- 2
予約を依頼する
「最新のクリップを明日9時に投稿して」と頼むと、Claudeが予約を準備して承認リンクを返します。
- 3
OpusClipで内容を見て確定する
リンクを開き、クリップ・アカウント・時刻・キャプションを見て承認します。確定は承認した瞬間です。
仕様の細部は、運用の設計に影響します。
- 複数の投稿を準備したときは、リンクを1つにまとめられ、1回の承認で全件が実行されます
- リンクは依頼したアカウントでサインインしている本人にだけ有効で、同僚に転送しても使えません
- 却下ボタンはなく、リンクを開かないことが辞退になります。有効期限は即時投稿が1時間、予約は予約時刻まで、公開と取り消しは24時間です
- クレジットは、Claudeが呼び出した時点ではなく承認した時点で消費されます
Claude自身が出す「このツールを実行してよいか」という確認とは別の層です。書き込み系のツールにはClaude側の許可が毎回求められ、さらに上の4つにはOpusClip側の承認が重なります。
担当者が複数いる広報チームでは、承認する人を決めておくと運用が崩れません。リンクを開けるのは依頼した本人だけなので、Claudeに依頼する人と承認する人が同じアカウントになります。確認の項目は、たとえば次のように決めておけます。
- クリップの冒頭と末尾で、発言が文脈から切れていないか
- 数字や固有名詞が、元の資料と一致しているか
- 字幕の言い換えで、話者の意図が変わっていないか
- 投稿先のアカウントとキャプションが、その媒体の想定どおりか
これはチームごとに足し引きする案で、OpusClipの仕様ではありません。
投稿先とコストで押さえる点
投稿先として扱えるプラットフォームは、YouTube、TikTok、Facebook、Instagram、LinkedIn、X(旧Twitter)です。接続済みのアカウントだけが対象になり、どれが使えるかは、アカウント一覧を頼めば分かります。
Xへの投稿だけは追加のコストがかかります。1投稿につき3クレジットで、同じクリップを複数のXアカウントに出すとアカウントの数だけ課金されます。月間900クレジットの枠で動画の処理と同居するため、動画を多く処理する月は投稿に回せる枠が減ります。
投稿系のAPIには個別の頻度制限もあり、投稿・予約・取り消しは1秒に1回までです。承認が1回にまとまるとはいえ、大量の予約を一気に頼む運用では、この制限を意識する必要があります。
うまく動かないとき
| 症状 | 見る点 |
|---|---|
| OAuthが「No matching client」で失敗する | 見る点アカウント作成時と同じ認証方法でサインインしているか |
| 「API access not enabled for this org」と出る | 見る点その組織にAPI利用の権限がない。Pro BetaとMaxは自動で付与され、それ以外は営業への問い合わせ |
| 401が続く | 見る点更新が失敗している。コネクタを外して追加し直す |
| 403が返る | 見る点月間の上限に達している。翌月1日(UTC)に戻る |
| 429が返る | 見る点同時プロジェクトが上限に達している。少し待って再試行する |
| 「投稿した」と言われたのに何も出ない | 見る点承認リンクを返されただけで、承認していない。期限切れなら再依頼する |
| 承認リンクが「見つからない」と出る | 見る点依頼したアカウントでサインインしていない |
エラーではないのに困りやすいのは、投稿が承認待ちで止まっている状態です。Claudeの返答に承認リンクがないか、まず見ます。
横展開の中で動画をどう位置づけるか
文章を複数の媒体に展開する流れは、Claudeでコンテンツを複数プラットフォームへ横展開する手順で扱っています。動画のクリップ化は、その手前に「元素材を短い単位に割る」工程を足す位置づけになります。クリップの文字起こしをClaudeに渡せば、同じ内容をブログ記事やニュースレターに起こす作業にもつなげられます。
画像や動画の素材管理を会話で任せる別の例として、ClaudeとCloudinaryの連携もあります。素材の保管をCloudinary、切り出しと投稿をOpusClipと分けて考えると、役割がぶつかりません。
まとめ
OpusClipコネクタの要点は、クリップ化から修正までをClaudeの会話で進められる点と、投稿だけは必ずOpusClip側の承認を挟む点です。切り出しは任せ、文脈の切れ方と数字の一致を承認画面で確かめる分担が、このしくみに合っています。使う前に、プラン(Pro Beta・Max・Business)と月間の枠だけ確認しておくと、途中で止まりません。