Claude Researchで競合の料金を比較する — 課金軸とプラン境界を表にそろえる
競合の公開料金ページをClaude Researchで集め、課金単位・プラン境界・無料枠を同じ列にそろえる手順です。取得日とURLを残す列と、数字を突き合わせる検証も扱います。
競合3社の料金を見比べようとして、最初につまずくのは数字ではありません。A社は「1ユーザー月額」、B社は「使用量に応じた従量」、C社は「年額一括・要問い合わせ」と、同じ「料金」でも物差しが違うことです。Claude Researchに公開料金ページを集めさせるなら、先に比べる軸を決めておくと、そのまま比較表になります。
料金比較で先に決めるのは「課金軸」と「プラン境界」
料金ページは、金額よりも「何に対して課金するか」で読み分けます。比較表の列は次の4つが土台になります。
- 課金軸: 席数、使用量、プロジェクト数など、請求額が増える単位
- プラン境界: 上のプランに上がらないと使えない機能や上限
- 無料枠: 無料プランや無料トライアルの有無と範囲
- 請求条件: 月払い・年払いの別、税込か税抜か、通貨
金額だけを並べると、課金軸の違う2社を同じ土俵で比べてしまいます。月額1,000円の席課金と月額1,000円の使用量課金は、人数が増えたときの動きがまったく異なります。軸を先に揃えておけば、金額の差が何の差なのかを説明できます。
Claude Researchは、Claudeが検索を重ねながら次に調べる対象を決め、出典付きで答えをまとめる機能です。利用できるのは有料プラン(Pro、Max、Team、Enterprise)で、Web版、Claude Desktop、モバイルが対象になります。動かすにはWeb検索をオンにしておく必要があります。
ブラウザのタブを開いたまま読ませる方法は、Claude in Chromeで競合の料金を比較表にする手順にあります。ログインが要るページや、画面操作が要るページはそちらが向きます。本記事は、公開されている料金ページをResearchの検索で集める流れを扱います。
Researchを使う前の準備
準備は次の3点です。
- 有料プランで、チャット欄左下の「+」から「Research」を選ぶ(青い表示が出ればオン)
- Web検索がオンになっていることを確かめる
- 比較したい会社名と、見たい料金ページのURLを手元に並べる
会社名だけ渡すと、Claudeが検索で料金ページを探しに行きます。料金ページのURLが分かっているときは依頼文に貼っておきます。Web検索がオンのとき、Claudeは指定されたURLのページ内容を直接取得できます。URLがあれば、似た名前の別ページを拾う余地を減らせます。
Researchが動いていないように見えるときは、「Claude、リサーチツールを使って〜」と書き出して依頼し直します。
手順: 料金ページから比較表を作る
公開料金ページを同じ軸の表にするまで
- 1
比較する会社とURLを決める
3〜5社に絞ります。会社名の横に、料金ページのURLと、制限が書かれた機能ページのURLを並べます。
- 2
列と書き方を依頼文に埋め込む
下の依頼文のとおり、列名と「書けないときの扱い」を先に渡します。Claudeに列を決めさせると、会社ごとに列がずれます。
- 3
Researchで1回目の表を作らせる
返ってきた表の各行に、出典のURLが付いているかを見ます。URLの付かない行は、次の手順で突き合わせる優先対象です。
- 4
元のページと突き合わせて取得日を入れる
数字は人の目で元ページと照合します。照合を終えた日を取得日として表に入れます。
依頼文は次の形が使えます。例として組んだ文面なので、会社名と列は自社の用途に合わせて変えてください。
Researchを使って、次の3社の公開料金ページを調べて表にしてください。
対象: A社(URL1) / B社(URL2) / C社(URL3)
列: 会社名 / プラン名 / 表示価格(ページの表記のまま) /
課金軸(席・使用量など) / 無料枠 / 上位プランに上がると
使えるようになるもの / 請求条件(月払い・年払い・税) /
出典URL
ルール:
- ページに書かれていない値は推測せず「ページに記載なし」と書く
- 「要問い合わせ」はそのまま書く
- 通貨の換算はしない。表記の通貨のまま書く
- 1行に使える出典は、その行の値が載っていたページ1つ「通貨の換算はしない」と「表記のまま」を指定するのが要点です。為替や税率の前提は、依頼者側で決めてから別の列に足すほうが検算できます。
プラン境界は「何が増えるか」で書く
料金表でいちばん読み違えやすいのが、プラン境界です。「Proは月額◯円、Businessは月額◯円」だけでは、上げる理由が分かりません。次のように、上のプランに上がったとき増えるものを1列で持たせます。
| 会社 | プラン | 課金軸 | 上のプランで増えるもの |
|---|---|---|---|
| A社 | プランStandard → Team | 課金軸席 | 上のプランで増えるもの共有ワークスペース、管理機能 |
| B社 | プランFree → Pro | 課金軸使用量 | 上のプランで増えるもの月間の上限、優先サポート |
| C社 | プラン単一プラン | 課金軸年額一括 | 上のプランで増えるもの要問い合わせ |
上の表は列の型を示す例で、数字や機能名は実在のサービスのものではありません。実際に作るときは、各行の値を出典ページの文言に沿って書き、まとめた言葉に置き換えすぎないようにします。
課金軸が席と使用量で割れる会社どうしは、金額を直接比べず、利用規模のシナリオを置いて試算します。たとえば「5人で使う場合」「20人で使う場合」の2通りを決め、各社の表示価格から合計額を自分で計算します。試算は表とは別の列かシートに置き、前提の人数と計算式を残します。Researchに出させた表の値と、自分で計算した値を混ぜないためです。
境界は「無料と有料の境目」と「有料の中の段差」で性質が違います。無料枠の列を別に持たせておくと、無料で試せる範囲を足場にした比較ができます。
取得日とURLを列として残す
料金は改定されます。取得日のない比較表は、次に見る人が「今も正しいか」を判断できません。表には次の2列を必ず持たせます。
- 取得日: 数字を元ページと照合した日(Researchが回答を返した日ではない)
- 出典URL: 料金ページそのもののアドレス(会社名やトップページで代用しない)
Researchの回答には、確認しやすい出典が付きます。それでも、回答に付いたURLがその数字の載っているページかどうかは、人が開いて確かめます。古い版の表は上書きせず、新しいシートか新しい列ブロックに並べておくと、改定前後の差も資料になります。
検証: 表を信用する前に突き合わせる
表ができた後の検証は、次の順に進めます。
突き合わせで見る箇所
価格の表記
表示価格が、元ページの数字・通貨・単位と一致しているかを見ます。税込か税抜かの別が元ページに書かれていれば、請求条件の列と合わせます。
月額と年額の混在
ページ上の切り替えで月額と年額が表示される料金表では、どちらの値を取ったのかを見ます。年額から月額に自分で割った値は、元の表記と並べて検算します。
ページに記載なしの行
本当に記載がないのか、読み取れなかっただけなのかを切り分けます。元ページを開き、文字列検索で確かめます。
見直しはClaudeにも頼めます。「表の各行について、出典URLのページに書かれた数字と一致しているかを一行ずつ確かめて」と同じ会話で依頼します。ただし、その回答も人が確認し、取得日は人の確認が済んだ日にします。
結果が思うように出ないとき
表が埋まらないときの切り分け
- Q対象の料金ページは、検索で誰でも見られる公開ページか?答えがログインが必要答えがはい
ログイン後にしか表示されない料金は、Researchの検索では拾えない場合があります。ブラウザで開いて読ませる方法に切り替えます。
- Q依頼文に、会社名とURLを並べたか?答えが会社名だけ答えがはい
会社名だけだと、料金ではない解説記事やニュースが混ざる場合があります。URLを添えて依頼し直します。
- Q「ページに記載なし」が多すぎないか?答えが多い答えがはい
制限や無料枠が料金ページとは別の機能ページに書かれている場合があります。機能ページのURLも並べて頼みます。
それでも埋まらないとき
空欄は空欄として残し、「ページに記載なし」と取得日を付けておきます。推測で埋めた値は、あとで誤りを見つけにくくなります。
使用量と回す回数の見通し
Researchは、通常の会話と同じ使用量の上限に数えられます。ただし複数の情報源を取得して詳細な回答を作るため、上限の減りは通常の会話より早くなります。有料プランの上限は、5時間ごとにリセットされるセッション上限と、週に1回リセットされる週次上限の2種類です。また、Web検索とWeb fetchも使用量に含まれます。
競合を10社並べて何度も回すと、上限を使い切りやすくなります。会社数が多いときは、次のように分けると無駄が減ります。
- 1回目は3〜5社で列の型を固める
- 型が決まったら、残りの会社を同じ依頼文で追加する
- 列やルールの直しは、少数の会社で試してから全体に回す
料金以外を比べたいとき
Researchで集めた情報を「出典付きの比較表にする」型は、料金以外にも使えます。技術の違いを方式ごとに並べる流れはClaude Researchで技術調査レポートを作るにあります。Researchの基本操作や出典の検証はClaudeリサーチの使い方で扱っています。広告表現のように、金額ではなく訴求で比べたい場合はClaudeで競合の広告クリエイティブを分析する手順が参考になります。
まとめ
比較表の質は、依頼の前に決めた課金軸・プラン境界・無料枠の3列でほぼ決まります。Researchは公開料金ページを集める作業を短くしますが、数字の照合は人が行い、照合した日を取得日として出典URLと並べて残します。その形にしておくと、次の改定時に差分が見える資料になります。