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ClaudeとRingCentral Team Chatを連携する方法 — 9ツールと書き込みの注意点

ClaudeとRingCentral Team Chatを連携する方法 — 9ツールと書き込みの注意点

ClaudeからRingCentral Team Chatを読み書きする手順を解説します。9本のツールの役割、削除を伴う操作、Adaptive Cardの制約、Claude Codeでの権限設定まで扱います。

RingCentral Team Chatのコネクタを入れると、Claudeがチャットの読み取りから投稿、タスクやノートの作成、Webhookの管理までを会話の中で扱えるようになります。サーバー名はRingEX Chatで、使えるツールは9本です。投稿の削除やチーム削除のような取り消せない操作も含まれるため、接続前に書き込み系ツールの範囲を把握しておくと安心です。

RingEX Chatコネクタでできること

RingCentralが提供するRingEX Chatは、Team Messaging(Glip)のチャット、ダイレクト・グループ会話、チーム、投稿をAIアシスタントから扱うためのMCPサーバーです。Claudeのコネクタ一覧ではRingCentral Chatの名前で掲載されており、状態は「Anthropic verified」、サインインは必須、追加時期は2026年8月です。掲載ページはBetaと明記しています。

接続先のURLは https://mcp.labs.ringcentral.com/ringex/v1.1.0/team-chat です。通信はSSE over HTTPSで、認証はOAuth 2.0です。

数字

RingEX Chatコネクタの基本情報

  • ツール数

    9本

    v1.1.0で65本から統合

  • 認証

    OAuth2

    RingCentralアカウント

  • 状態

    Preview

    Claude側の掲載はBeta

開発者サイトの記載

掲載ページが挙げる用途は次の4つです。

  • チームや個人宛てのメッセージの下書き、送信、返信
  • チームの検索、参加・退出、メンバー管理(ユーザーの権限の範囲内)
  • Adaptive Cardによる、構造化された対話的な投稿
  • タスク、ノート、カレンダーイベントなど共有物の作成・取得・更新

電話やSMSはこのサーバーの対象外です。RingCentralは従来の一本化されたMCPサーバーを、通話・SMSを扱うRingEX Phone、チャットを扱うRingEX Chat、管理系のRingEX Adminの3つに分けました。Team Chatのデータエクスポートも、以前はこのサーバーにありましたが、今はRingEX Adminの担当です。

ClaudeにRingEX Chatを追加する手順

最短の経路は、Claudeのコネクタ一覧から追加する方法です。開発者サイトのセットアップ手順は、Claude.aiとClaude Desktopの両方に向けて「Add connector」のリンクを用意しています。

一覧に出てこない場合や、URLを直接指定したい場合は、カスタムコネクタとして手動で登録します。

手順

カスタムコネクタとしてRingEX Chatを登録する

  1. 1

    Connectorsを開く

    Claude.aiまたはClaude Desktopにサインインし、Customizeの「Connectors」を開きます。

  2. 2

    サーバーを追加する

    Pro・Maxなら「+」から「Add custom connector」を選びます。Team・Enterpriseでは、まずOwnerがOrganization settingsのConnectorsから、Addの下のCustomでWebを選んで登録します。

  3. 3

    名前とURLを入れる

    名前は任意です(例はRingEX Chat)。URLに上記の接続先を貼り、Addを押します。

  4. 4

    RingCentralで認可する

    RingCentralアカウントでサインインし、連携を許可します。

  5. 5

    会話で有効にする

    新しい会話で、チャット欄左下の「+」からConnectorsを開き、RingEX Chatをオンにします。

Team・Enterpriseでは、Ownerの登録が済んだあと、各メンバーが自分のCustomize > Connectorsから個別に接続します。会社全体でOwnerが登録しても、投稿やチャットの閲覧は各自のRingCentralアカウントの権限で動く、という前提で運用を考えるとよいでしょう。

接続できたかは、「自分のチームメッセージのチャットを一覧して」と頼むと確かめられます。開発者サイトの確認方法も同じです。

9本のツールを読み取りと書き込みで分ける

v1.1.0で、細かく分かれていた65本のtools(team_messaging_*)は9本に統合されました。書き込み系のツールは、ツールごとに resource や action を指定して操作を選ぶ作りです。Claudeが「どのツールを呼ぶか」より「どの操作を選ぶか」で動きが決まります。

ツールアクセスできること
about_ringcentral_mcp_toolsアクセス読み取りできること使えるツールと権限の一覧
find_personアクセス読み取りできること名前・メール・内線・電話番号などから人物を特定
read_team_chatアクセス読み取りできることチャット、投稿、ファイル、Adaptive Card、ノート、タスク、イベント、受信Webhookの取得
send_postアクセス書き込みできることチャットまたは個人への投稿、スレッド返信、添付
manage_postアクセス書き込み・破壊的できること既存投稿の更新と削除
manage_adaptive_cardアクセス書き込み・破壊的できることAdaptive Cardの作成・更新・削除
manage_teamアクセス書き込み・破壊的できることチームの作成・更新・アーカイブ・削除、参加・退出、メンバー追加・削除
manage_chat_itemアクセス書き込み・破壊的できることノート、タスク、イベントの作成・更新・削除
manage_incoming_webhookアクセス書き込み・破壊的できること受信Webhookの作成・有効化・停止・削除

読み取りは read_team_chat に集約されていて、書き込みツールが無効な状態でもこのツールは使えます。

find_person は推測で人を当てません。完全一致なら1人を返し、曖昧なら候補の一覧、見つからなければ not_found を返します。personId、extensionId、メール、電話番号は別々の項目で、相互に読み替えられません。投稿の前に宛先を確定させる設計です。

落とし穴

新規ノートは下書きのままで、他のメンバーには見えない

manage_chat_item で作ったノートは下書きから始まります。チームに見せるには、続けて publish を実行させる必要があります。「ノートを作って」と頼んだだけで共有されたと思い込まないようにしてください。

投稿するときの挙動と制約

send_post は、chatId(既知のチーム・チャット)か、find_person で確定した personId のどちらか一方を宛先にします。本文は最大10,000文字です。スレッドへの返信は threadId で指定でき、ファイルは1〜25件まで添付できます。

添付はファイルの参照か、base64の生データで渡します。ローカルのパスやデータURL、任意のURLは渡せません。結果には宛先のチャットID、作成した投稿ID、アップロードした添付ID、手順ごとの状態が返ります。投稿だけが失敗したときに、添付を上げ直さず再試行できる作りです。

Claudeに頼む文面は、宛先と本文を明示したほうが確実です。

product-updatesチャットに、次の本文を投稿して。送る前に宛先と本文を見せて、
私が「送って」と答えてから実行して。
 
本文: 本日17時のデプロイは完了しました。ロールバックは不要です。

最後の一文は、Claudeに書き込み前の確認を挟ませる指示です。RingCentralは別途、Post to ChatとRead Team Chatというスキルを公開しており、前者は送信・編集・削除の前に宛先と本文を示して明示的な了承を待つ手順になっています。コネクタの機能そのものに確認画面が付くわけではないので、確認を挟みたいときはプロンプトか権限設定で用意します。

Adaptive Cardは制約が多い

manage_adaptive_card は、投稿に構造化されたカードを載せるツールです。サーバーが受け付ける条件は厳しめです。

  • カードのバージョンは1.3
  • アクションは Action.OpenUrl と Action.Submit の2種類だけ
  • fallbackText が必須で、中身のある文であること

条件を外れたカードは、RingCentralに届く前にサーバー側で拒否されます。

もう1つ、見落としやすい点があります。Action.Submit のボタンで押された結果を受け取るには、Interactive Messages用のアプリと送信先のWebhook URLの設定が要ります。manage_incoming_webhook で作る受信Webhookは、投稿を受け付ける口であって、ボタンの送信データは受け取れません。承認ボタン付きのカードをClaudeに作らせても、結果の受け皿を別に用意しなければ動かないということです。

{
  "action": "create",
  "chatId": "chat-123",
  "card": {
    "type": "AdaptiveCard",
    "version": "1.3",
    "fallbackText": "プルリクエストのレビュー依頼があります。",
    "body": [
      { "type": "TextBlock", "text": "レビュー依頼", "weight": "Bolder", "wrap": true }
    ],
    "actions": [
      { "type": "Action.OpenUrl", "title": "PRを開く", "url": "https://example.com/pull/123" }
    ]
  }
}

上は開発者サイトのツール一覧にある例を、日本語の文言に変えた形です。リンクを開くだけの Action.OpenUrl なら、受け皿の設定は要りません。

取り消せない操作を抑える

書き込み系の6ツールのうち、send_post を除く5つは、開発者サイトで破壊的(destructive)と注記されています。対象は投稿の削除、カードの削除、チームのアーカイブ・削除とメンバーの除外、ノート・タスク・イベントの削除、Webhookの削除です。

Claude.aiでは、コネクタの設定画面で使えるツールを確認できます。ここでは、Claude Codeから使う場合の止め方を示します。Claude Codeは、HTTP形式のリモートMCPサーバーを次のコマンドで追加します。

claude mcp add --transport http ringex-chat \
  https://mcp.labs.ringcentral.com/ringex/v1.1.0/team-chat

RingEX Chatのセットアップ手順はClaude Codeを個別に扱っていません。他のMCPクライアントは、リモートMCPサーバーと同じ要領でURLを登録する、という案内です。上のコマンドはClaude Codeの汎用の追加手順に当てはめたもので、サーバー名 ringex-chat は任意に付けた名前です。

認可は、追加後にClaude Codeの /mcp から進めます。接続したあとは、権限設定でツール単位に確認を挟めます。MCPツールの規則は mcp__<サーバー名>__<ツール名> の形です。

{
  "permissions": {
    "ask": [
      "mcp__ringex-chat__send_post",
      "mcp__ringex-chat__manage_post",
      "mcp__ringex-chat__manage_team",
      "mcp__ringex-chat__manage_incoming_webhook"
    ],
    "deny": [
      "mcp__ringex-chat__manage_adaptive_card"
    ]
  }
}

ask に入れたツールは、実行のたびにClaude Codeが確認を求めます。deny に入れたツールはClaudeから使えなくなります。読み取りの read_team_chat と find_person は、そのまま通す構成が現実的です。サーバー名を ringex-chat 以外にした場合は、規則の中のサーバー名も合わせてください。

使えないものと詰まったとき

開発者サイトのRead Team Chatスキルは、このAPIで扱えないことをはっきり書いています。

  • 未読数の取得や既読の確認はできない
  • 全履歴を対象にしたキーワード検索はできない

「まだ読んでいない投稿を要約して」と頼んでも、未読かどうかは判定できません。最近の投稿を取得して要約する、という動きになります。長い履歴を遡りたいときは、recordCount を増やして取り直させます。

ツールが表示されないときの確認項目は、開発者サイトに3つ載っています。

  1. 接続先URLの末尾にスラッシュが付いていないか
  2. コネクタを一度切断して、つなぎ直す
  3. ネットワークが *.ringcentral.com と *.labs.ringcentral.com への外向きHTTPSを許しているか

認証エラーが出るときは、コネクタを削除して追加し直し、OAuthの流れを最初からやり直します。RingCentralアカウント側に、必要なAPI権限があることも条件です。

なお、旧版のツール名(team_messaging_* など)は削除済みです。以前の手順書やプロンプトにこれらの名前が残っていると、呼び出しが成り立ちません。新しい9本の名前に書き換えてください。

他のコネクタとの関係

チャット系のコネクタとして、ClaudeにはSlackとの連携もあります。SlackではClaudeがチャンネルの中で動く形も用意されていますが、RingEX Chatはあくまでコネクタ経由でClaudeがRingCentralを操作する形です。Slack側の仕組みはClaudeとSlackの連携にまとめています。

コネクタ全般の探し方と追加の考え方は、Claudeのコネクタ一覧とカスタム追加が基本になります。同じようにSaaSの管理者設定やツール数を整理した例として、Teamtailorコネクタの記事も参考になります。

まとめ

RingEX Chatの9本のツールは、読み取りが3本、書き込みが6本です。書き込みのうち5本は削除などの破壊的な操作を含みます。まず read_team_chat で捕まえたい情報が取れるかを試し、投稿・削除・チーム操作は確認付きで使う構成から始めるのが無理のない進め方でしょう。カードのボタンで結果を受け取りたい場合は、コネクタだけでは足りず、RingCentral側のアプリ設定が要ります。

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