ClaudeとSigneasyを連携する方法 — 契約の進捗確認と署名依頼を会話で
電子署名のSigneasyをClaudeにつなぐ手順です。コネクタ一覧からの追加とOAuth認可、署名待ちの確認・リマインド・署名依頼の送信、契約リポジトリへの質問、確認画面が出る操作の線引きをまとめます。
Claude Signeasy連携でできること
Signeasy連携は、電子署名サービスのSigneasyが公開しているMCPサーバーをClaudeのコネクタとして追加し、署名待ちの契約の確認、リマインド、署名依頼の作成、保存済み契約の検索までを会話で進める仕組みです。署名の状況を確かめるためにSigneasyの画面を開き、フィルタを切り替える往復を、1つの質問に置き換えられます。
Claudeのコネクタ一覧では「Anthropic verified」の表示付きで、カテゴリはProductivity、開発元はSigneasyです。ディレクトリ上の追加時期は2026年7月、サインインが必要で、接続先URLは https://mcp.signeasy.com/mcp/sse と表示されています。
できることは、Signeasy側の説明に沿うと4つの束に分かれます。
Signeasyコネクタの守備範囲
アカウント
サブスクリプションの状況やクレジット、書類数、直近の動きを読みます。
署名依頼の追跡
自分の署名待ち、他の署名者待ち、期限切れ、署名済みを状態別に一覧します。
アクション
リマインド、依頼の取り消し、承認・辞退、署名依頼の作成を行います。
契約リポジトリ
署名済み契約から抽出した主要条件を、件数・合計・条項検索で引きます。
同じ電子署名の領域には、ClaudeとDocuSignの連携、ClaudeとSignWellの連携、ClaudeとLuminの連携があります。Signeasyの特徴は、署名の追跡に加えて、AIで解析した契約リポジトリを集計の対象にしている点です。
接続前に確認すること
必要なものは、有効なプランが付いたSigneasyアカウントだけです。ドキュメントには、プランがコネクタに対応しているか分からない場合はClaudeのワークスペースの管理者に確認する、という案内があります。どのプランから使えるかは、記載がありません。
認証はOAuth 2.0(PKCE付き)です。Signeasyの認証情報はClaudeと共有されず、サーバーはSigneasyのアクセストークンをそのまま引き渡すだけで、パスワードもデータのコピーも保存しないと説明されています。
コネクタを追加して認可する
追加から認可までの流れ
- 1
Claudeの設定を開く
Claudeで「Settings」を開き、「Connectors」を選びます。
- 2
Signeasyを探して追加する
コネクタのディレクトリで「Signeasy」を検索して追加します。
- 3
初回の利用時にサインインする
プロンプトが出たら「Connect」または「Authorize」を選び、Signeasyのログイン画面で自分のアカウントにサインインします。
- 4
権限を確認して承認する
Signeasyの認可画面に、コネクタが求める権限が表示されます。内容を確かめて承認すると、Claudeに戻ります。
認可は1回で済みます。接続は、自分で切断するか認可の期限が切れるまで維持されます。
求める権限は、設定によって変わります。プロフィールとアカウント情報の読み取り、書類と署名依頼の読み取り、リマインドの送信、署名依頼の作成などが含まれ得ると説明されています。正確な一覧は認可画面で見るのが確実です。ここで署名依頼の作成を許可しないと、あとから「依頼を作って」と頼んでも通りません。
署名の進捗を聞く
読み取り系のツールが最も使う機会の多い部分です。ドキュメントのツール表では、状態ごとに専用のツールが分かれています。
| 聞きたいこと | 呼ばれるツール |
|---|---|
| 自分の署名待ち | 呼ばれるツールsigneasy_pending_for_me |
| 他の署名者待ち | 呼ばれるツールsigneasy_pending_for_others |
| 期限切れ | 呼ばれるツールsigneasy_list_expired |
| 署名済み | 呼ばれるツールsigneasy_list_signed |
| 最近署名されたもの | 呼ばれるツールsigneasy_signed_this_week |
| 特定の依頼の詳細 | 呼ばれるツールsigneasy_get_pending_details |
| 署名者ごとの状況 | 呼ばれるツールsigneasy_get_document_signers |
複数のワークスペースをまたいで、状態を混ぜた一覧が欲しいときは signeasy_list_envelopes が使われます。状態(自分の署名待ち、他者待ち、完了、取り消し、辞退、期限切れなど)、並べ替え、件数を指定でき、ワークスペースを指定しなければアクセスできる全ワークスペースが対象です。1つの状態だけなら、専用の list_pending や list_signed を使う設計です。
ドキュメントの例文をそのまま使うと、次のように頼めます。
署名待ちの契約を一覧にして。
自分の署名待ちと、他の人の署名待ちを分けて。ベンダー契約の署名者ごとの状況を見せて。
誰が署名済みで、誰が未署名か教えて。ツールが分かれているぶん、「保留中」のような曖昧な言い方より、「自分の署名待ち」「相手の署名待ち」と主語をはっきりさせたほうが意図した一覧に当たります。
リマインドと署名依頼の作成
確認画面が出る操作
メールが相手に届く操作と、アカウントの状態を変える操作は、実行前に確認を求められます。ドキュメントでは、リマインドの送信と署名依頼の作成が例に挙がっています。確認を返さなければ操作は実行されません。もう一度頼んで、承認を返せば進みます。
田中さんの署名待ちの契約に、リマインドを送って。
送る前に宛先と文面を見せて。送る前にプレビューを挟む
署名依頼の作成には、2つのツールがあります。
| ツール | 動き |
|---|---|
signeasy_create_signature_request_preview | 動き送信前に確認用のプレビューリンクを作る。誰にもメールは届かない |
signeasy_create_signature_request | 動き書類またはテンプレートから署名依頼を作って送る |
プレビューのツールの説明には、自分で送信するまで誰にもメールが出ない、とあります。ドキュメントの例文にも「先にプレビューさせて」という頼み方が載っています。テンプレートから送る場合は、先にテンプレート一覧と、役割・フィールドの詳細を引かせておくと、埋め忘れに気づけます。
NDAのテンプレートで、山田さん宛ての署名依頼を作って。
まずプレビューを見せて。確認するまで送らないで。この「確認するまで送らないで」は、Claudeに確認画面を出させるための保険です。確認画面があるとはいえ、宛先のメールアドレスの取り違えは、人が目で見ないと防げません。
受け取った側の操作
自分が受け取った署名依頼には、承認と辞退のツールがあります。signeasy_approve_request は、自分が承認者として追加された依頼を承認します。承認者が先に見て、全員が承認すると署名者へ進む流れです。signeasy_decline_request は、署名者または承認者として受け取った依頼を辞退します。
辞退は依頼全体を止めます。依頼は recipient_declined に移り、他の誰も署名できなくなります。辞退の理由は必須で、監査記録に残り、送信者にも共有されます。自分が送った依頼を取り下げたいときは辞退ではなく、signeasy_cancel_request を使います。名前が近い2つなので、頼むときは「受け取った依頼を辞退」と「自分が送った依頼を取り消し」を言い分けてください。
契約リポジトリに質問する
契約リポジトリは、Signeasyで完了した書類と、外部の完了済み書類を保管する領域です。AIが契約書から抽出した主要条件と本文テキストに対して、集計や検索ができます。ツールはリポジトリの範囲に限られ、進行中の署名依頼とは別の系統です。
| やりたいこと | ツール |
|---|---|
| 使える項目・演算子・契約種別を調べる | ツールsigneasy_get_repository_filters |
| 条件に合う契約を一覧する | ツールsigneasy_query_contracts |
| 件数を数える | ツールsigneasy_count_contracts |
| 項目の値の重複を除いて並べる | ツールsigneasy_get_contract_field_values |
| 合計や平均を出す | ツールsigneasy_aggregate_contracts |
| 条項や概念で本文を検索する | ツールsigneasy_search_contract_clauses |
| 1件の契約の抽出項目を全部見る | ツールsigneasy_get_contract_details |
| 契約書の一時ダウンロードリンクを取る | ツールsigneasy_get_document_download_url |
ドキュメントの例文は、集計寄りの質問です。
- NDAは何件あるか
- サービス契約の合計金額はいくらか
- もうすぐ期限が来る契約はどれか
- 不可抗力(force majeure)に触れている契約はどれか
- Acme社が関係する契約はどれか
署名中の依頼にも、似た問い合わせ用のツールがあります。signeasy_query_pending_contracts は、署名待ちの依頼を、抽出された主要条件で絞り込みます。「金額が100ドルを超える署名待ちの契約」のような質問向けで、絞り込み条件は最大10件、対象は全体・自分宛て・他者宛てから選べます。1件の署名待ちの契約の金額・日付・当事者を見るなら signeasy_get_pending_contract_terms で、get_pending_details が返すのは依頼と受信者のメタデータだけです。
ここで押さえておきたいのは、集計の元データが「AIによる抽出結果」だという点です。合計金額や期限の一覧は、抽出が正しい前提の数字になります。重要な契約の条件は、数字を拾った後に原本のPDFで確かめる運用にしてください。
ディレクトリの表示とドキュメントの違い
ツールの数の数え方が、2つのページで違います。
ツール数の見え方を比べる
Claudeのコネクタ一覧
「Show all 27 tools」と表示され、先頭の24個が名前つきで見えます。その中に承認と辞退のツールは含まれていません。
Signeasyのドキュメント
アカウント2個、書類と署名依頼13個、アクション6個、リポジトリ11個の表があり、承認・辞退・リマインドもここにあります。
表の行を数えると、ドキュメントのほうが多くなります。ディレクトリ側の表示が古いか、公開しているツールの一部だけを出しているかは、どちらのページにも書かれていません。実際に使えるツールは、接続した後にClaudeが見えている一覧で確かめるのが確実です。この記事のツール名も、ドキュメントの表に沿った名前です。
つまずいたとき
落とし穴
認可の画面が出ない、または失敗する
ドキュメントの対処は、コネクタをいったん削除して追加し直し、意図したSigneasyアカウントでサインインすることです。複数のアカウントを持っているときは、ログイン済みのブラウザがどのアカウントか確かめてください。
落とし穴
「ドキュメントやアクションが見つからない」と返ってくる
そのコネクタが現在の会話で有効になっているか、Signeasyのプランと権限が頼んだ操作を含んでいるかを確かめます。署名依頼の作成のような操作は、認可の時点で対応する権限を許可していないと使えません。
落とし穴
操作が実行されなかった
確認画面で承認していない場合、操作は走りません。もう一度頼み、確認が出たら承認します。
接続の問題がコネクタ側ではなく手元の環境にあるかを切り分けたいときは、Claudeのコネクタとはにある追加と管理の基本が役立ちます。アカウントやプランについてはSigneasyのサポート、セルフホストのMCPサーバーについては組織の管理者が窓口と案内されています。
署名サービスの選び分け
Signeasyを選ぶ理由は、署名依頼の追跡と、完了した契約の検索・集計を同じコネクタで済ませたいときにあります。契約の更新時期や金額を会話で横断的に引きたい運用に向きます。
署名依頼の送信を中心にしたい場合は、DocuSignやSignWellの記事がそれぞれのツール構成を扱っています。契約リポジトリの集計はAIの抽出に依存するので、法的な効力が絡む判断は、集計の数字ではなく原本と法務の確認に置いてください。
参照した一次ソース
この記事の記述は、次の一次ソースと照合しています。更新時に参照先が変わった場合は一覧も更新します。