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定期テストの作問と配点表をClaudeでExcelに作る教員向け手順

定期テストの作問と配点表をClaudeでExcelに作る教員向け手順

出題範囲と評価規準から問題案・配点表・正答表をExcelで作る手順です。正答を別の会話で解かせて、誤答や曖昧な設問を配布前に見つけます。

定期テストの作問は、問題を考える時間より、配点を割り振って正答表と採点基準をそろえる時間のほうが長くなりがちです。Claudeに出題範囲と評価規準を渡せば、問題案から観点別の配点表、正答表、採点基準までをExcelファイルとして作らせられます。ただし問題と正答の両方がClaudeの出力なので、誤りがあっても同じ顔で並びます。ここでは作問から書き出しまでの流れと、正答を別の会話で解かせて誤りを見つける検算の手順を扱います。

流れ

作問から配布前チェックまでの流れ

  1. 1

    範囲と規準を渡す

    出題範囲、評価規準、時間、満点を最初に文章で固定します。

  2. 2

    出題表を先に作る

    大問ごとの単元、観点、形式、配点の骨組みを決めます。

  3. 3

    問題と正答を作る

    骨組みに沿って問題案、正答、採点基準を出させます。

  4. 4

    Excelに書き出す

    配点表と正答表をシート分けしたファイルにします。

  5. 5

    別の会話で解かせる

    問題文だけを新しい会話に渡し、正答表と突き合わせます。

最初に渡す情報を決める: 範囲・規準・制約

問題をいきなり頼むと、Claudeは一般的な難易度と形式で作ります。授業で扱っていない解法や、使っていない用語が混ざる原因です。次の4点を先に文章で渡します。

  • 出題範囲: 単元名と、授業で扱った例題や教科書のページ
  • 評価規準: 学校の評価計画に書かれた観点名と、各観点で見たい姿
  • 条件: 試験時間、満点、大問の数、記述式の割合
  • 制約: 授業で扱っていない解法・用語は使わない、既習の漢字だけを使う、など

評価規準の文面は、学校の資料をそのままコピーして貼れます。ファイルで渡すなら、PDFやWordを添付するほか、毎回同じ資料を使うならプロジェクトのファイルに入れておく方法もあります。プロジェクトに入れたファイルは、Claudeの計算環境からも参照できます。

出題表を先に作らせる

問題文を書かせる前に、骨組みだけの表を作らせます。配点の偏りは、問題が出そろってからだと直しにくいためです。

中学2年・数学「一次関数」の定期テストを作ります。
範囲は教科書の第3章(例題1〜8)、時間は50分、満点は100点です。
観点は「知識・技能」と「思考・判断・表現」の2つです。
大問5つの出題表を、次の列で作ってください。
大問番号 / 単元 / 観点 / 形式 / 配点 / 想定所要時間
問題文はまだ書かないでください。

返ってきた表で見るのは、配点の合計と所要時間の合計です。所要時間が試験時間を超えていれば、この段階で大問を減らします。観点の配点比率が授業の重点とずれていれば、表を直させてから次へ進みます。出題表の例は次のようになります(数値は説明用です)。

大問単元観点形式配点
1単元一次関数の式と値観点知識・技能形式短答配点20
2単元グラフの読み取り観点知識・技能形式短答・作図配点20
3単元式の求め方観点知識・技能形式記述配点20
4単元料金プランの比較観点思考・判断・表現形式記述配点25
5単元図形と関数観点思考・判断・表現形式記述配点15

問題・正答・採点基準を作らせる

出題表が固まったら、大問を1つずつ作らせます。5問を一度に頼むより、1問ずつのほうが直しやすくなります。次の項目を毎回そろえて出させると、あとでExcelに移しやすくなります。

大問1を作ってください。出力は次の項目だけにします。
・問題文
・正答(途中式を含む)
・配点の内訳(小問ごと)
・部分点の基準(どこまで書けていれば何点か)
・想定される誤答と、その原因

「想定される誤答」を出させるのは、採点基準の部分点に使えるからです。記述式の部分点は、採点者によって揺れやすい箇所です。基準を問題と同時に書かせておけば、複数の教員で採点を分けるときの共通の物差しになります。

配点表と正答表をExcelに書き出す

問題案と採点基準がそろったら、ファイルにします。Claudeはコード実行とファイル作成の機能で、Excel(.xlsx)、PowerPoint、Word、PDFを作れます。作ったファイルはダウンロードするか、Google Driveに保存できます。

ここまでの内容を、次の3シートのExcelファイルにしてください。
シート1「配点表」: 大問・小問・観点・配点。観点別の小計と合計を式で。
シート2「正答表」: 小問番号・正答・部分点の基準・想定される誤答。
シート3「検算」: 合計点が満点と一致するか、観点別の比率が出題表と
一致するかを、式で判定するセル。

Claudeは数式入りのスプレッドシートを作れます。ここで3シート目の検算を頼むのは、配点の足し間違いを人の目に頼らず見つけるためです。ファイルを開いたら、合計が満点どおりかを真っ先に見ます。

問題用紙をWordで書き出す

配点表と正答表は教員が見る資料で、生徒に配るのは問題用紙です。こちらはWord(.docx)で書き出させると、印刷前に手で整えられます。出題表と問題案が固まった段階で、次のように頼みます。

大問1〜5の問題文を、A4・縦のWord文書にしてください。
・各大問は新しいページから始める
・小問ごとに解答欄(余白の行、または括弧)を入れる
・小問の末尾に配点を「(5点)」の形で載せる
・正答と採点基準は入れない

配点を問題用紙に載せるかどうかは学校ごとに方針が違うので、載せない場合は3行目の指示を外します。解答欄の広さは、記述式の部分点を書き込める量に合わせて指定します。「正答は入れない」と明記しておくと、配布用のファイルに正答が混ざる事故を防げます。書き出したファイルは、印刷プレビューで改ページと解答欄の位置を確かめてから使います。

正答を別の会話で解かせて誤りを見つける

作問と同じ会話に「この正答は合っていますか」と聞くと、会話に残った正答表がそのまま前提になり、独立した検算になりません。そこで検算は、正答を一切見せない新しい会話で行います。

検算

別の会話での検算

  1. 1

    問題文だけを取り出す

    配点表と正答表は渡さず、問題文だけを新しい会話に貼ります。

  2. 2

    解かせて曖昧さも報告させる

    解答と途中式を出させ、解釈が複数ある設問や、条件不足の設問も挙げさせます。

  3. 3

    正答表と突き合わせる

    返ってきた解答と、元の正答表を並べて見比べます。

  4. 4

    不一致を元の会話に戻す

    食い違った設問だけを、元の会話に戻して修正させます。

新しい会話に貼る指示は次のとおりです。

次の定期テストの問題を、生徒として解いてください。
各小問について、解答と途中式を書いてください。
あわせて、次の設問があれば挙げてください。
・問題文の解釈が2通り以上できる設問
・条件が足りず、答えが一つに決まらない設問
・授業で扱っていない用語や解法が必要な設問

突き合わせの結果は、3通りに分かれます。

結果考えられる原因次の手
解答が一致考えられる原因問題と正答が整合している可能性が高い次の手数値と条件を自分の目でも確認
解答が不一致考えられる原因正答の誤り、または問題文の不備次の手自分で解いて、どちらが誤りか決める
曖昧さの指摘あり考えられる原因複数の解釈が成り立つ設問次の手問題文を直し、条件を明記する

一致しても安心はできません。別の会話でも同じ誤りが繰り返される可能性は残ります。数値計算や証明を含む問題は、複雑な計算や失敗の許されない計算を専用の数学ソフトか手計算で検証するのが前提です。教員が自分で解く時間は、不一致が出た設問と、配点の大きい設問に集中して使います。

作問で起きやすいつまずき

落とし穴

配布前に見ておく落とし穴

  • 配点の合計が合わない

    小問の配点を足すと満点と合わないことがあります。Excelの検算シートで必ず確認します。

  • 未習の内容が混ざる

    範囲外の解法が使われることもあります。「授業で扱っていない解法は使わない」と最初に書いておきます。

  • 前年度の問題に似すぎる

    過去問を渡して類題を頼むときは、変えたい要素(数値、場面、形式)を指定します。似すぎていないかは自分の目で確かめます。

  • 作図問題の扱い

    図の描画を伴う問題は、文章の問題として作らせて、図は自分で用意する前提にします。

ファイル作成は、通常の会話と同じようにプランの使用上限を消費します。大問を1つずつ作らせる進め方は、直しの手間を減らす一方で、会話の回数が増えます。使用量が気になるときは、出題表で骨組みを固めてから問題作成に入ると、やり直しが減ります。

未実施の問題と生徒の情報の扱い

作問中の問題は、実施前は外に出せない情報です。AIに入力する前に、所属校や自治体のルールで、試験問題を外部サービスに入力してよいかを確かめます。学校での生成AIの扱いは文部科学省のガイドラインを学校のClaude導入に当てはめた記事にまとめています。

生徒の氏名や成績を入れる作業は、作問とは別の話です。配点表と正答表は問題の構造を扱うだけなので、氏名や点数を入れる必要はありません。素点を集計する段階の成績データを扱うなら、先に生徒の情報の扱いを決めます。

個人向けのClaude(Free・Pro・Max)では、チャットをモデル改善に使う設定を変更できます。シークレット(incognito)チャットは、モデル改善の設定を有効にしていても改善には使われません。ただし機密性の高い文書の共有には、慎重になるよう案内されています。未実施の試験問題を入力するなら、設定を確認してからにします。

学習者向けの記事との違い

資格試験の過去問から練習問題を作らせる使い方は、Claudeで資格試験の過去問から問題を作らせて自己採点する使い方にあります。そちらは学ぶ側の自己採点が主題で、本記事は教える側の作問と配点が主題です。教材PDFから類題を作る方法は塾講師・家庭教師の教材作成にClaudeを使う方法に、教育機関向けの機能の全体はClaude for Educationの使い方にまとめています。

まとめ

作問の流れは、範囲と規準を渡し、出題表で骨組みを決め、問題・正答・採点基準を作らせ、Excelの3シートにまとめる順番です。正答の検算は、正答を見せない別の会話で解かせて、不一致と曖昧さを拾います。一致した設問も、配点の大きいものは自分で解いて確かめます。まず1単元の小テストで試し、検算シートの判定と不一致の件数を見て、定期テスト全体に広げるかを決めます。

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