ClaudeでTOEFL iBTの勉強法 — ライティング下書きを練習する手順
TOEFL iBTのライティングは2026年1月の改訂で3タスクに変わりました。Write an EmailとAcademic Discussionの下書きをClaudeで練習する手順と、公式採点との違いをまとめます。
TOEFL iBTのライティングセクションは2026年1月に形式が変わった
TOEFL iBTのライティングセクションは、2026年1月の改訂で3つのタスクタイプに整理されました。Build a Sentence(文を作る)・Write an Email(メールを書く)・Write for an Academic Discussion(学術的なディスカッションのために書く)の3種類で、全12問を23分で解きます。
ETS公式のTest Section and Timing Overviewによると、内訳はBuild a Sentenceが10問、Write an EmailとAcademic Discussionがそれぞれ1問です。試験全体の目安時間はリーディング30分・リスニング29分・ライティング23分・スピーキング8分で、指示の時間は含みません。公式サイトは「試験完了までに約2時間の時間を見てほしい」と案内しています。
スコアの出し方も変わりました。4セクションそれぞれに1〜6のスコアが付き、総合スコアは4セクションの平均を最も近い半分の帯に丸めた値です。2026年1月から2年間の移行期間中は、これと同等の0〜120スケールの総合スコアも併記されます。この記事も1〜6スケールを基準に書いています。大学の出願要件や過去に調べた対策情報が0〜120スケールのままになっている場合、今の1〜6スケールのスコアと単純に並べて比較できるとは限りません。移行期間中に受験する人は、出願先が求めるスコアがどちらのスケールを基準にしているかを、出願要件のページで確認しておくと読み違えを防げます。
| セクション | タスクタイプ | 問題数 | 目安時間 |
|---|---|---|---|
| Reading | タスクタイプComplete the Words / Read in Daily Life / Read an Academic Passage | 問題数50 | 目安時間30分 |
| Listening | タスクタイプListen and Choose a Responseほか3種 | 問題数47 | 目安時間29分 |
| Writing | タスクタイプBuild a Sentence / Write an Email / Write for an Academic Discussion | 問題数12 | 目安時間23分 |
| Speaking | タスクタイプListen and Repeat / Take an Interview | 問題数11 | 目安時間8分 |
ETS公式のTest Specifications文書によると、配点にも差があります。Build a Sentenceは1問1点(10問で最大10点)ですが、Write an EmailとWrite for an Academic Discussionはそれぞれ1問で最大5点です。対象とするCEFRレベルも、Build a SentenceはA1〜C2まで広く、Write an EmailとAcademic DiscussionはB1〜C2に絞られています。同じ12問でも、1問あたりの配点と難易度の重みは3タスクで大きく違います。
Claudeで練習できることとできないこと
Claudeでできるのは、公式と同じ形式の練習問題を作らせて下書きを書き、整理・文法・語彙・トーンの観点でフィードバックをもらうことです。できないのは、本番同様の1〜6スケールの点数を出すことです。
ETSの仕様書によると、Write an EmailとAcademic Discussionは「AI Scored」に分類されます。自然言語処理と機械学習を使い、流暢さ・一貫性・文法などを評価する方式です。Claudeはこの採点モデルとは別の汎用チャットです。同じ「AIで採点する」という言葉が使われていても、ETSの採点エンジンとClaudeの応答は仕組みも検証プロセスも別物です。ETS公式も、採点の焦点は完璧な初稿を書くことではなく、アイデアをどれだけ明確かつ効果的に伝えるかにあると説明しています。Claudeにフィードバックを頼むときも、文法の細部より「言いたいことが伝わっているか」を優先して聞くと、本番の評価軸に近い練習になります。
Write an Emailの下書きを練習する手順
Write an Emailは、依頼や情報提供、解決策の提案といった学術的または社会的な場面でメールを書くタスクです。公式の説明では、明確に書く能力・トピックを維持する力・基本的な執筆慣習が測られます。
まずClaudeに練習用の問題文だけを作らせます。
TOEFL iBTの「Write an Email」タスクの練習をしたいです。
学術的な場面(教授への相談メールなど)を1つ設定して、
状況説明と依頼内容を含む練習用の問題文を作ってください。
問題文だけを提示して、私が下書きを書くまで採点や解答例は出さないでください。問題文が出たら、時間を区切って下書きを書きます。全体の23分には10問のBuild a Sentenceも含まれるため、Write an Email1問にかけられる時間は公式には明記されていません。5分前後を自分の目安として区切ると、本番の時間感覚に近づけやすくなります(公式が定めた時間ではないので、慣れてきたら自分に合う長さに調整します)。
書き終えたら下書きを貼り、観点を指定してフィードバックを頼みます。
以下は今書いたメールの下書きです。
アイデアの整理・文法の正確さ・場面に合ったトーンの3点で、
具体的な直しどころを指摘してください。
点数は付けず、直しどころだけ教えてください。指摘を受けたら同じ問題文でもう一度書き直し、直っているかを確認します。1つの問題文で2〜3回書き直す方が、毎回新しい問題文を作らせるより直しの定着を確認しやすくなります。
Write for an Academic Discussionの下書きを練習する手順
Write for an Academic Discussionは、オンライン授業の議論に自分の意見を投稿し、根拠を示して支持するタスクです。他の学生の意見に応答しながら、学術的なトーンで書く力が問われます。
練習では、教授の問いと他の学生2人分の意見をClaudeに作らせてから、自分の意見を書きます。
TOEFL iBTの「Write for an Academic Discussion」タスクの練習をしたいです。
教授からの問いと、それに対する学生2人分の意見(それぞれ2〜3文)を作ってください。
分野は教育か社会科学にしてください。私はこれに続けて自分の意見を書きます。自分の意見を書いたら、次の観点でフィードバックを頼みます。
以下は学生の意見に対する私の下書きです。
①他の学生の意見に具体的に反応しているか
②自分の意見に根拠があるか
③学術的なトーンを保てているか
の3点で直しどころを指摘してください。Write an Emailと同じ問題文で書き直しを重ねる練習も有効ですが、Academic Discussionでは毎回違う意見を作らせて、初めて見た意見に反応する練習も混ぜると、本番の一発勝負に近い感覚を保てます。
Build a Sentenceは文法の型の確認に留める
Build a Sentenceは、単語やフレーズを並べ替えて正しい文や疑問文を作る問題です。10問すべてに正解が1つ決まっており、機械的な採点(Machine Scored)で処理されます。
このタスクは下書きを書く練習には向きません。並べ替えの答えが一意に決まる問題なので、自分の下書きをClaudeに添削させる練習の対象にはならないためです。使い道があるとすれば、間違えた並べ替え問題をClaudeに見せて「なぜこの語順が正しいのか」を文法の型として説明させることです。Write an Email・Academic Discussionの下書き練習とは役割が違う点を分けて考えます。
| タスク | 採点方式 | Claudeでの下書き練習との相性 |
|---|---|---|
| Build a Sentence(文を作る) | 採点方式Machine Scored(機械的な採点) | Claudeでの下書き練習との相性低い — 正解が一意な並べ替え問題で下書き添削の対象にならない |
| Write an Email(メールを書く) | 採点方式AI Scored(自然言語処理による採点) | Claudeでの下書き練習との相性高い — 場面とトーンを指定した下書き練習に向く |
| Write for an Academic Discussion(学術的なディスカッションのために書く) | 採点方式AI Scored(自然言語処理による採点) | Claudeでの下書き練習との相性高い — 意見と根拠を書く下書き練習に向く |
練習を繰り返すならProjectsに設定を保存する
同じ指示を毎回書き直すのは手間です。繰り返す練習ならProjectsに問題文の作り方とフィードバックの観点をまとめておくと、開くたびに打ち直さずに済みます。
これまでの下書きとフィードバックのやり取りをProjectのファイルに保存しておくと、どの指摘を繰り返し受けているかを後から振り返りやすくなります。プロジェクトファイルは1ファイルあたり30MBまでアップロードできるので、複数回分の下書きをまとめたテキストファイルを置いておく程度なら十分に収まります。
よくあるつまずき
時間を測らずに下書きを書いてしまう: 本番のライティングセクションは23分で12問を解きます。練習でも時間を区切らないと、本番の時間の使い方が身につきにくくなります。
指示文を日本語のままにすると、フィードバックも日本語で返ってくる: 英語で書く練習をしているのに、Claudeへの指示文を日本語のままにすると、返ってくるフィードバックまで日本語になることがあります。指示文自体を英語で書くか、「フィードバックは英語でください」と明記します。
添削後の完成文をそのまま書き直しに使ってしまう: 直しどころを頼んだつもりでも、Claudeが手直しした完成形の文章をまとめて返すことがあります。それをそのまま書き直しに流用すると自分の力になりません。「直しどころの指摘だけ」「完成文は出さない」と先に指定し、書き直しは自分の手で行います。
語数の上限を決めずに書き始める: 練習のたびに自分で上限語数を決めて書くと、23分の中で書き終える練習になります。上限を決めずに長く書き続けると、本番の23分に収める練習にならないままになります。
まとめ
ClaudeでTOEFL iBTのライティングを練習する要点は、Write an EmailとAcademic Discussionの2タスクに絞り、下書きと整理・文法・トーンのフィードバックを繰り返すことです。Build a Sentenceは下書き練習の対象から外し、間違えた並べ替えを文法の型として確認する用途に使います。Claudeの指摘はあくまで改善点であり、本番の点数を約束するものではない点だけ意識しておきます。まずはWrite an Emailの問題文を1つ作らせて、時間を区切った下書きから試してみます。
英語での練習相手が欲しい場面はライティングだけではありません。会話の練習はClaudeを英会話の練習相手にする使い方にまとめています。面接形式の練習はClaudeを面接官役にして模擬面接を練習する方法、資料分析を伴う練習はClaudeでケース面接を練習する方法を参照してください。練習環境をProjectsで整える手順はClaude Projects完全ガイドにまとめてあります。