VS CodeでFable 5.1を使う方法 — モデル切り替えと表示されないときの確認
VS CodeのClaude Code拡張でFable 5.1(既定のfableエイリアス)に切り替える手順、Fable 5を使い続ける方法、プランの条件、fast modeとの関係、一覧に出てこないときの確認先をまとめます。
VS CodeのClaude Code拡張機能でFableモデルを使うには、プロンプトボックスで/modelを実行してモデル一覧からFableを選びます(拡張機能のスラッシュコマンドはCLIのサブセットのため、/modelが出ない場合は統合ターミナルでclaude --model fable)。fableエイリアスはClaude Code v2.1.255以降、未設定なら最上位モデルのFable 5.1に解決され、それより前のバージョンではFable 5に解決されます。Fableが一覧に並ぶのはv2.1.170以降で、それより前のバージョンでは選択肢そのものが出てきません。切り替えの手順、Fable 5を使い続ける方法、利用できるプランの条件、fast modeとの関係、そして一覧に出てこないときに確認する場所を順にまとめます。仕様の詳細はClaude Fable 5.1の仕様解説にまとめています。
VS CodeでFableに切り替える手順
やることは3つです。拡張機能を最新にして、/modelでFableを選び、常用するなら設定ファイルに書いて固定します。ここまでで切り替えは完了し、以降のセッションでもFableが起動します。
手順1: Claude Codeをv2.1.255以降にする
前提はVS Code 1.94.0以上と、Claude Code拡張機能が入っていることの2つです。Fable 5.1にアクセスできるようになったのはClaude Code v2.1.255で、ここが最初の関門になります(Fable 5だけでよければv2.1.170以降で足ります)。拡張機能にはCLI(コマンドラインインターフェース)本体が同梱されているため、更新もバージョン確認も統合ターミナル(Ctrl+` / Cmd+`)から実行できます。
claude update
claude --version表示された番号がv2.1.170より前なら、モデル一覧にFableは並びません。v2.1.170以降v2.1.255より前では、Fableは並びますがfableの解決先はFable 5.1ではなくFable 5のままです。更新後はVS Codeのコマンドパレットから「Developer: Reload Window」を実行しておくと、拡張機能側の表示にも反映されます。
手順2: /modelでFableを選ぶ
プロンプトボックスに/modelと入力すると、利用できるモデルの一覧が開きます。ここでFableを選べば、そのセッションからFableモデルに切り替わります。モデル名を直接指定する書き方も使えます。
/model fablev2.1.255以降のこの操作は、未設定であればFable 5.1に切り替わります。旧来のFable 5を使い続けたい場合は、モデルIDで直接指定します。
/model claude-fable-5/modelで選んだモデルは、v2.1.153以降、新しいセッションの既定値としても保存されます。VS Code拡張機能が対応するスラッシュコマンドはCLIのサブセットで、/を入力すると使えるコマンドの一覧が出ます。ここに/modelが見当たらない場合は、統合ターミナルでclaude --model fableと起動するか、次の手順の設定ファイルで固定する経路に切り替えられます。
移行の手間を省く仕掛けが1つあります。v2.1.255より前に/modelピッカーでFableを選び、ユーザー設定にclaude-fable-5が保存されているケースでは、Anthropic APIに直接つないでいる限り、v2.1.255以降の初回起動時にその値がfableエイリアスへ1度だけ自動で書き換わり、起動時のモデル表示に(auto-updated)と出ます。以後はエイリアス経由で最新のFableに追随します。
手順3: 常用するなら設定ファイルで固定する
毎回選び直す手間を省くなら、~/.claude/settings.jsonにモデルを書きます。この設定ファイルはVS Code拡張機能とターミナルのCLIで共有されるため、片方に書けば両方に効きます。
{
"model": "fable"
}Fable 5に固定したい場合はモデルIDを直接書きます。
{
"model": "claude-fable-5"
}チーム内でFableへのアクセスがある人とない人が混在する場合は、"model": "best"という書き方もあります。bestは組織が利用できる最新のFable(現在はFable 5.1)があればそれに、なければ最新のOpusに解決されるエイリアスで、設定を二重に管理せずに済みます。
モデル指定の4つの経路と、それぞれが効く範囲
同じ「Fableを使う」でも、指定する場所によって効く範囲が変わります。一時的に試すのか、既定にするのか、組織で配るのかで選ぶ経路が分かれます。
| 指定方法 | 書き方 | 効く範囲 |
|---|---|---|
| スラッシュコマンド | 書き方/model fable | 効く範囲実行中のセッション。新規セッションの既定にも保存される |
| 起動オプション | 書き方claude --model fable | 効く範囲その起動から終了まで |
| 設定ファイル | 書き方"model": "fable" | 効く範囲設定ファイルの階層に応じてユーザー全体 / プロジェクト単位 |
| 環境変数 | 書き方ANTHROPIC_MODEL=fable | 効く範囲その環境変数を持つシェルから起動したセッション |
複数を同時に設定したときの優先度は、/model → --model → ANTHROPIC_MODEL → 設定ファイルのmodelの順です。表の並びとは逆で、セッション内で選んだものが最も強く効きます。fableエイリアス自体の解決先をバージョンに関わらず固定したい場合は、環境変数ANTHROPIC_DEFAULT_FABLE_MODELに完全なモデルIDを入れる方法があります(詳細はANTHROPIC_DEFAULT_FABLE_MODELの解説)。
VS Code拡張機能から使う場合、実務で使い分けやすいのは1番目と3番目でしょう。特定の調査だけFableに任せたいなら/model、リポジトリ全体でFableを前提にするならプロジェクト設定にモデルを書く、という切り分けです。
Fableを使えるプランとデータ保持の条件
切り替え操作そのものより先に詰まりやすいのが、アカウント側の条件です。ここは日付で扱いが変わってきた経緯があります。
Fable 5は2026年6月9日に一般提供が始まり、6月12日の輸出管理指示でいったん全停止した後、7月1日に再開しました。7月19日(PT)までの促進期間は週次利用上限の最大50%相当をどの有料プランでもFable 5に充当でき、7月20日以降はMax・Team Premium・Enterprise Premiumで週次上限の50%まで含まれ、Proと標準席はusage credits(従量課金クレジット)経由になりました。2026年9月1日に登場したFable 5.1は、この促進期間の対象外(最初からプラン別の条件のみ)で、プラン・シートごとの条件はFable 5と共通です。対象はPro / Max / Team / Enterpriseの全有料プランで、無料プランは対象外です。
データの扱いにも条件があります。Fableモデル(5.1 / 5)は全トラフィックで30日のデータ保持が必須で、ゼロデータ保持(ZDR)はAnthropicが明示的に認めた場合を除いて適用できません。ZDR契約の環境では、Claude Codeのモデル一覧にFableが出てこないか、無効の状態で表示されます。組織の契約形態によっては、拡張機能の操作をいくら見直しても解決しない種類の制約です。
Fableとfast modeは別の軸の操作
VS Codeで「速くしたい」と考えたときに混同しやすいのが、fast modeとの関係です。VS Code拡張機能はfastMode設定に従い、選択中のモデルがfast modeに対応していれば「Toggle fast mode」コマンドで切り替えられます。CLIでは/fastで切り替えます。
そのCLI上でも、fast modeの対象モデルにFableモデル(5.1 / 5)は含まれません。v2.1.219で/fastの対象はOpus 5とOpus 4.8になり、Opus 4.7は高速モードから外れました。fast modeはモデルを差し替える機能ではなく、Opusの出力トークンの生成速度を最大2.5倍に引き上げる設定です。「難しいタスクを任せたいのでFableにする」と「待ち時間を縮めたいのでfast modeにする」は、別々の軸を動かす操作で、両方を同時には満たせません。
また、fast modeの利用にはusage creditsが必要で、サブスクリプションの利用枠には含まれません。Team・Enterpriseでは既定で無効になっており、利用にはOwnerによる有効化が要ります。
fast modeの使いどころはfast modeの使い分けガイドにまとめています。v2.1.219での対象モデルの再編はClaude Code v2.1.219の解説で扱っています。
速度以外にも、Fableには切り替え後の挙動が他モデルと違う点が2つあります。1つ目は思考の深さで、Claude Code上でのeffortの既定値はhighです。深い推論が必要な調査では/effortでxhighやmaxへ引き上げる余地があります。2つ目は思考そのもののオン・オフで、Fableモデル(5.1 / 5)はadaptive thinkingが常時有効です。セッションのトグルでもMAX_THINKING_TOKENS=0でも無効化されません。
Fableがモデル一覧に出てこないときの確認手順
一覧に並ばない、または並んでも意図したバージョンでない原因は、バージョン・契約・組織設定・表示の不具合の4方向に分かれます。上から順に切り分けると早く着地します。
| 症状 | 確認するところ | 対処 |
|---|---|---|
| そもそも選択肢が無い | 確認するところclaude --version | 対処v2.1.170より前ならclaude update |
| Fableは出るが5.1にならない | 確認するところclaude --version | 対処v2.1.255より前ならclaude update |
| 無効の状態で並ぶ | 確認するところ契約形態 | 対処ZDR契約ではFableを利用できない |
| 特定モデルだけ並ばない | 確認するところ組織のavailableModels | 対処管理設定の許可リストにfableが含まれるか |
| 「Requires usage credits」表示 | 確認するところクライアントのキャッシュ | 対処v2.1.219で古いキャッシュ由来の誤表示を修正 |
| アドバイザー選択肢で「利用不可」 | 確認するところサーバー側の状態 | 対処v2.1.210で一時的な表示として案内された事象 |
3番目のavailableModelsは、組織が利用できるモデルを絞るための許可リストです。v2.1.175で追加されたenforceAvailableModelsを管理者が有効にしている場合、ユーザー設定やプロジェクト設定の側から許可リストを広げることはできません。個人の設定ファイルを何度書き換えてもFableが出てこないときは、この管理設定が効いている可能性があります。バージョン接頭辞claude-fable-5はFable 5とFable 5.1の両方を許可し、claude-fable-5-1と書くとFable 5.1だけに絞られる点も、許可リストを見直すときの手がかりになります。
4番目は表示だけの問題です。プランに含まれているのに「Requires usage credits」と表示される事象がv2.1.219で修正されているため、更新前のバージョンで見えている表示は実際の利用可否と一致しないことがあります。モデル一覧の表示と実際の利用可否がずれているときは、更新してから再確認すると判断が早くなります。
統合ターミナルとGUIパネル、どちらで切り替えるか
VS Code内でFableを動かす経路は2つあり、どちらを選んでも同じClaude Codeエンジンに繋がります。使い分けの分かれ目は、操作の細かさと差分の見せ方です。
| 観点 | GUIパネル | 統合ターミナルのCLI |
|---|---|---|
| スラッシュコマンド | GUIパネルサブセット(/で一覧表示) | 統合ターミナルのCLIすべて利用可 |
| 差分の確認 | GUIパネル並列比較で受け入れ・拒否を選べる | 統合ターミナルのCLI拡張機能が動くVS Code内ではIDEの差分表示が有効 |
!によるbashショートカット | GUIパネル非対応 | 統合ターミナルのCLI対応 |
| タブ補完 | GUIパネル非対応 | 統合ターミナルのCLI対応 |
Fableモデル(5.1 / 5)は1Mトークンのコンテキストと128Kトークンの最大出力を持つため、リポジトリ横断の調査や大きめのリファクタリングを一度に任せる使い方と相性があります。こうした変更量の多いタスクでは、提案された編集を並列比較で確認してから受け入れられるGUIパネル側の安全網が効いてきます。逆に、!でシェルを挟みながら細かく進める作業なら統合ターミナルに降りたほうが速いでしょう。拡張機能そのものの導入手順とパネル操作はClaude Code VS Code拡張機能の使い方で扱っています。
なお、VS Codeの統合ターミナルから起動したセッションで会話の記録が保存されず--resumeの一覧にも出てこない不具合は、Fable 5対応と同じv2.1.170で修正されています。この症状に心当たりがあるまま古いバージョンを使い続けているなら、モデル切り替えと合わせて更新する価値があります。
よくある質問
VS Code拡張機能だけでFableを使えますか?
使えます。拡張機能にはCLI本体が同梱されているため、別途インストールしなくてもclaude updateで最新版に上げられ、/modelでモデルを切り替えられます。ただし利用にはClaudeサブスクリプションまたはClaude Consoleのアカウントが必要で、Fableの利用枠はプランの条件に従います。未設定の/model fableは、v2.1.255以降ならFable 5.1に、それより前ならFable 5に解決されます。
Fableに切り替えたのに途中でOpusに変わりました
Fableモデル(5.1 / 5)には安全分類器が組み込まれており、Claude Codeでは生物学関連と判定された照会はOpus 5へ、サイバーセキュリティ関連と判定された照会はOpus 4.8へ自動で再実行され、その旨が通知されます。切り替わったあとも/model fableでFableに戻せます。自動切替の前に確認を挟みたい場合は、/configの「switch models when a message is flagged」設定を変更する経路があります。
CursorなどVS Codeフォークでも同じ手順ですか?
拡張機能はCursorやその他のVS Codeフォークにも導入でき、モデル切り替えの操作は同じです。拡張機能ビューで見つからないエディタでは、Open VSXレジストリから取得するか、統合ターミナルでCLIとしてclaude --model fableを実行します。
Fableをfast modeで速くできますか?
できません。fast modeの対象はOpus 5とOpus 4.8で、Fableモデル(5.1 / 5)は含まれないためです(VS Code拡張機能ではfastMode設定と「Toggle fast mode」コマンド、CLIでは/fastで切り替えます)。速度を優先する場合はCLIでOpus系にfast modeを組み合わせ、能力を優先する場合はFable、という分担になります。
プロジェクトごとに違うモデルを使えますか?
使えます。settings.jsonはユーザー・プロジェクト・管理設定の階層を持つため、プロジェクト設定に"model": "fable"を書けば、そのリポジトリを開いたときだけFableが既定になります(v2.1.255以降ならFable 5.1)。組織がenforceAvailableModelsで許可リストを固定している場合は、その範囲内での指定になります。
まとめ
VS CodeのClaude Code拡張機能でFableを使う流れは、v2.1.255以降(Fable 5だけならv2.1.170以降)に更新して/model fableを実行し、常用するなら~/.claude/settings.jsonに書いて固定する、という3段構えです。設定と会話履歴は拡張機能とCLIで共有されるため、どちらの入口から指定しても結果は揃います。v2.1.255以降は未設定のfableが最上位モデルのFable 5.1に解決される点が、以前からの最大の変更点です。旧来のFable 5を使い続けたい場合は、モデルIDでの明示指定が必要になります。
つまずきやすいのは操作そのものより条件面で、バージョン・ZDR契約・組織のavailableModels・表示側の不具合の4方向を上から確認すると切り分けが進みます。fast modeの対象がOpus 5とOpus 4.8に限られFableモデルでは使えない点も、速度と能力のどちらを取るかを決める前に押さえておきたい材料です。Claude Code全体の使い方はClaude Codeの基礎ガイドから辿れます。