VS CodeでFable 5を使う方法 — Claude Code拡張でのモデル切り替えと表示されないときの確認
VS CodeのClaude Code拡張でClaude Fable 5に切り替える手順をまとめます。必要なバージョン、使えるプランの条件、fast modeとの関係、モデル一覧に出てこないときの確認先まで。
VS CodeのClaude Code拡張機能でClaude Fable 5を使うには、プロンプトボックスで/modelを実行してモデル一覧からFableを選びます(拡張機能のスラッシュコマンドはCLIのサブセットのため、/modelが出ない場合は統合ターミナルでclaude --model fable)。Fable 5が一覧に並ぶのはClaude Code v2.1.170以降で、それより前のバージョンでは選択肢そのものが出てきません。切り替えの手順、利用できるプランの条件、fast modeとの関係、そして一覧に出てこないときに確認する場所を順にまとめます。
VS CodeでFable 5に切り替える手順
やることは3つです。拡張機能を最新にして、/modelでFableを選び、常用するなら設定ファイルに書いて固定します。ここまでで切り替えは完了し、以降のセッションでもFable 5が起動します。
手順1: Claude Codeをv2.1.170以降にする
前提はVS Code 1.94.0以上と、Claude Code拡張機能が入っていることの2つです。Fable 5にアクセスできるようになったのはClaude Code v2.1.170で、ここが最初の関門になります。拡張機能にはCLI(コマンドラインインターフェース)本体が同梱されているため、更新もバージョン確認も統合ターミナル(Ctrl+` / Cmd+`)から実行できます。
claude update
claude --version表示された番号がv2.1.170より前なら、モデル一覧にFableは並びません。更新後はVS Codeのコマンドパレットから「Developer: Reload Window」を実行しておくと、拡張機能側の表示にも反映されます。v2.1.170で何が変わったかはClaude Code v2.1.170の解説にまとめています。
手順2: /modelでFableを選ぶ
プロンプトボックスに/modelと入力すると、利用できるモデルの一覧が開きます。ここでFableを選べば、そのセッションからFable 5に切り替わります。モデル名を直接指定する書き方も使えます。
/model fable/modelで選んだモデルは、v2.1.153以降、新しいセッションの既定値としても保存されます。VS Code拡張機能が対応するスラッシュコマンドはCLIのサブセットで、/を入力すると使えるコマンドの一覧が出ます。ここに/modelが見当たらない場合は、統合ターミナルでclaude --model fableと起動するか、次の手順の設定ファイルで固定する経路に切り替えられます。
手順3: 常用するなら設定ファイルで固定する
毎回選び直す手間を省くなら、~/.claude/settings.jsonにモデルを書きます。この設定ファイルはVS Code拡張機能とターミナルのCLIで共有されるため、片方に書けば両方に効きます。
{
"model": "fable"
}チーム内でFable 5へのアクセスがある人とない人が混在する場合は、"model": "best"という書き方もあります。bestはFable 5へのアクセスがあればFable 5に、なければ最新のOpusに解決されるエイリアスで、設定を二重に管理せずに済みます。
モデル指定の4つの経路と、それぞれが効く範囲
同じ「Fable 5を使う」でも、指定する場所によって効く範囲が変わります。一時的に試すのか、既定にするのか、組織で配るのかで選ぶ経路が分かれます。
| 指定方法 | 書き方 | 効く範囲 |
|---|---|---|
| スラッシュコマンド | 書き方/model fable | 効く範囲実行中のセッション。新規セッションの既定にも保存される |
| 起動オプション | 書き方claude --model fable | 効く範囲その起動から終了まで |
| 設定ファイル | 書き方"model": "fable" | 効く範囲設定ファイルの階層に応じてユーザー全体 / プロジェクト単位 |
| 環境変数 | 書き方ANTHROPIC_MODEL=fable | 効く範囲その環境変数を持つシェルから起動したセッション |
複数を同時に設定したときの優先度は、/model → --model → ANTHROPIC_MODEL → 設定ファイルのmodelの順です。表の並びとは逆で、セッション内で選んだものが最も強く効きます。
VS Code拡張機能から使う場合、実務で使い分けやすいのは1番目と3番目でしょう。特定の調査だけFable 5に任せたいなら/model、リポジトリ全体でFable 5を前提にするならプロジェクト設定にモデルを書く、という切り分けです。
Fable 5を使えるプランとデータ保持の条件
切り替え操作そのものより先に詰まりやすいのが、アカウント側の条件です。ここは日付で扱いが変わってきた経緯があります。
Fable 5は2026年6月9日に一般提供が始まり、6月12日の輸出管理指示でいったん全停止した後、7月1日に再開しました。対象はPro / Max / Teamと一部のEnterpriseです。7月7日までは週次利用上限の最大50%相当をFable 5に充当でき、7月8日以降はusage credits(従量課金クレジット)経由に切り替わりました。無料プランは対象外です。
データの扱いにも条件があります。Fable 5は全トラフィックで30日のデータ保持が必須で、ゼロデータ保持(ZDR)は適用できません。ZDR契約の環境では、Claude Codeのモデル一覧にFableが出てこないか、無効の状態で表示されます。組織の契約形態によっては、拡張機能の操作をいくら見直しても解決しない種類の制約です。
Fable 5とfast modeは別の軸の操作
VS Codeで「速くしたい」と考えたときに混同しやすいのが、fast modeとの関係です。前提として、fast modeはVS Code拡張機能では利用できません。使う場合は統合ターミナルのCLIに降りて/fastを実行する形になります。
そのCLI上でも、fast modeの対象モデルにFable 5は含まれません。v2.1.219で/fastの対象はOpus 5とOpus 4.8になり、Opus 4.7は高速モードから外れました。fast modeはモデルを差し替える機能ではなく、Opusの出力トークンの生成速度を最大2.5倍に引き上げる設定です。「難しいタスクを任せたいのでFable 5にする」と「待ち時間を縮めたいのでfast modeにする」は、別々の軸を動かす操作で、両方を同時には満たせません。
また、fast modeの利用にはusage creditsが必要で、サブスクリプションの利用枠には含まれません。Team・Enterpriseでは既定で無効になっており、利用にはOwnerによる有効化が要ります。
fast modeの使いどころはfast modeの使い分けガイドにまとめています。v2.1.219での対象モデルの再編はClaude Code v2.1.219の解説で扱っています。
速度以外にも、Fable 5には切り替え後の挙動が他モデルと違う点が2つあります。1つ目は思考の深さで、Claude Code上でのeffortの既定値はhighです。深い推論が必要な調査では/effortでxhighやmaxへ引き上げる余地があります。2つ目は思考そのもののオン・オフで、Fable 5はadaptive thinkingが常時有効です。セッションのトグルでもMAX_THINKING_TOKENS=0でも無効化されません。仕様の全体像はClaude Fable 5の解説にまとめています。
Fableがモデル一覧に出てこないときの確認手順
一覧に並ばない原因は、バージョン・契約・組織設定・表示の不具合の4方向に分かれます。上から順に切り分けると早く着地します。
| 症状 | 確認するところ | 対処 |
|---|---|---|
| そもそも選択肢が無い | 確認するところclaude --version | 対処v2.1.170より前ならclaude update |
| 無効の状態で並ぶ | 確認するところ契約形態 | 対処ZDR契約ではFable 5を利用できない |
| 特定モデルだけ並ばない | 確認するところ組織のavailableModels | 対処管理設定の許可リストにfableが含まれるか |
| 「Requires usage credits」表示 | 確認するところクライアントのキャッシュ | 対処v2.1.219で古いキャッシュ由来の誤表示を修正 |
| アドバイザー選択肢で「利用不可」 | 確認するところサーバー側の状態 | 対処v2.1.210で一時的な表示として案内された事象 |
3番目のavailableModelsは、組織が利用できるモデルを絞るための許可リストです。v2.1.175で追加されたenforceAvailableModelsを管理者が有効にしている場合、ユーザー設定やプロジェクト設定の側から許可リストを広げることはできません。個人の設定ファイルを何度書き換えてもFableが出てこないときは、この管理設定が効いている可能性があります。
4番目は表示だけの問題です。プランに含まれているのに「Requires usage credits」と表示される事象がv2.1.219で修正されているため、更新前のバージョンで見えている表示は実際の利用可否と一致しないことがあります。モデル一覧の表示と実際の利用可否がずれているときは、更新してから再確認すると判断が早くなります。
統合ターミナルとGUIパネル、どちらで切り替えるか
VS Code内でFable 5を動かす経路は2つあり、どちらを選んでも同じClaude Codeエンジンに繋がります。使い分けの分かれ目は、操作の細かさと差分の見せ方です。
| 観点 | GUIパネル | 統合ターミナルのCLI |
|---|---|---|
| スラッシュコマンド | GUIパネルサブセット(/で一覧表示) | 統合ターミナルのCLIすべて利用可 |
| 差分の確認 | GUIパネル並列比較で受け入れ・拒否を選べる | 統合ターミナルのCLI拡張機能が動くVS Code内ではIDEの差分表示が有効 |
!によるbashショートカット | GUIパネル非対応 | 統合ターミナルのCLI対応 |
| タブ補完 | GUIパネル非対応 | 統合ターミナルのCLI対応 |
Fable 5は1Mトークンのコンテキストと128Kトークンの最大出力を持つため、リポジトリ横断の調査や大きめのリファクタリングを一度に任せる使い方と相性があります。こうした変更量の多いタスクでは、提案された編集を並列比較で確認してから受け入れられるGUIパネル側の安全網が効いてきます。逆に、!でシェルを挟みながら細かく進める作業なら統合ターミナルに降りたほうが速いでしょう。拡張機能そのものの導入手順とパネル操作はClaude Code VS Code拡張機能の使い方で扱っています。
なお、VS Codeの統合ターミナルから起動したセッションで会話の記録が保存されず--resumeの一覧にも出てこない不具合は、Fable 5対応と同じv2.1.170で修正されています。この症状に心当たりがあるまま古いバージョンを使い続けているなら、モデル切り替えと合わせて更新する価値があります。
よくある質問
VS Code拡張機能だけでFable 5を使えますか?
使えます。拡張機能にはCLI本体が同梱されているため、別途インストールしなくてもclaude updateで最新版に上げられ、/modelでモデルを切り替えられます。ただし利用にはClaudeサブスクリプションまたはClaude Consoleのアカウントが必要で、Fable 5の利用枠はプランの条件に従います。
Fable 5に切り替えたのに途中でOpusに変わりました
Fable 5には3領域(サイバーセキュリティ / 生物・化学 / 蒸留)の安全分類器が組み込まれており、照会がフラグされるとOpusへ自動で再実行され、その旨が通知されます。切り替わったあとも/model fableでFable 5に戻せます。自動切替の前に確認を挟みたい場合は、/configの「switch models when a message is flagged」設定を変更する経路があります。
CursorなどVS Codeフォークでも同じ手順ですか?
拡張機能はCursorやその他のVS Codeフォークにも導入でき、モデル切り替えの操作は同じです。拡張機能ビューで見つからないエディタでは、Open VSXレジストリから取得するか、統合ターミナルでCLIとしてclaude --model fableを実行します。
Fable 5をfast modeで速くできますか?
できません。理由は2段あり、まずfast mode自体がVS Code拡張機能では利用できず、統合ターミナルのCLIでの操作になります。そのCLI上でも/fastの対象はOpus 5とOpus 4.8で、Fable 5は含まれません。速度を優先する場合はCLIでOpus系にfast modeを組み合わせ、能力を優先する場合はFable 5、という分担になります。
プロジェクトごとに違うモデルを使えますか?
使えます。settings.jsonはユーザー・プロジェクト・管理設定の階層を持つため、プロジェクト設定に"model": "fable"を書けば、そのリポジトリを開いたときだけFable 5が既定になります。組織がenforceAvailableModelsで許可リストを固定している場合は、その範囲内での指定になります。
まとめ
VS CodeのClaude Code拡張機能でFable 5を使う流れは、v2.1.170以降に更新して/model fableを実行し、常用するなら~/.claude/settings.jsonに書いて固定する、という3段構えです。設定と会話履歴は拡張機能とCLIで共有されるため、どちらの入口から指定しても結果は揃います。
つまずきやすいのは操作そのものより条件面で、バージョン・ZDR契約・組織のavailableModels・表示側の不具合の4方向を上から確認すると切り分けが進みます。fast modeがVS Code拡張機能では使えず、CLIでも対象はOpus 5とOpus 4.8に限られる点も、速度と能力のどちらを取るかを決める前に押さえておきたい材料です。Claude Code全体の使い方はClaude Code完全ガイドから辿れます。