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ClaudeとSemrushを連携する方法 — SEOレポートを会話で引く

ClaudeとSemrushを連携する方法 — SEOレポートを会話で引く

SemrushコネクタでClaudeにキーワード調査・競合・被リンク・サイト監査のレポートを引かせる手順です。対象プランとAPIユニットの消費、Claude Codeでの接続、つまずきやすい点を扱います。

SemrushのコネクタをClaudeに追加すると、キーワード調査・競合分析・被リンク・サイト監査のレポートを、Semrushの画面を開かずに会話で引けます。接続はOAuthで済みます。ただしSemrushのAPIプランとAPIユニットが前提で、Claude側の追加料金はありません。

この記事では、接続前に確認する契約条件、Claude・Claude Codeそれぞれの接続手順、14個のツールの使い分け、つまずきやすい点を順に扱います。

Semrushコネクタでできること

Semrushコネクタは、Semrush Holdings, Inc. が提供する「Anthropic verified」のコネクタです。カテゴリはData & analyticsとSales & marketingで、2026年5月に追加されました。サインインが必要です。コネクタページには、28.6Bのキーワード、808Mのドメインプロフィール、142の地域データベース、43Tの被リンクにアクセスできると書かれています。

Semrush MCPは、SemrushのAPIをAIエージェントから使えるようにするサーバーです。データの出どころは次の3つです。

  • Trends API全体(契約しているTrends APIのレベルによる)
  • SEO API全体
  • Projects API(v3)の読み取り専用メソッド

Projects APIは読み取りだけなので、Claudeからプロジェクトを新規作成したり設定を変えたりはできません。自分のプロジェクトのデータを引くだけです。

例に挙がる質問は「2025年7月の人事業界のドメインを一覧して」や「ドイツのストリーミングサービスでトラフィックを伸ばしているのはどこか」といった形です。日次で順位下落を検知する、競合のトラフィック変動を追う、月次のトラフィックとSEOのレポートをGoogle DocsやNotionへ自動出力する、といった使い方もあります。

接続前に確認する契約条件とAPIユニット

先に確認したいのはClaudeの側ではなく、Semrushの契約です。Semrush MCPの利用には対象プランが必要で、無料のままでは使えません。

使いたいデータ必要な契約
SEOデータ(Standard API)必要な契約Semrush One Starter / One Pro+ / SEO Classic Pro / SEO Classic Guruのいずれか
上位プランでの利用必要な契約SEO Classic BusinessまたはSemrush One Advancedに、APIユニットのパッケージを追加
トラフィックと市場データ(Trends API)必要な契約Trends APIのBasicまたはPremium(MCPアクセスは含まれる)

最初の4プランには50,000 APIユニットが含まれ、契約の更新日にリフレッシュされます。追加パッケージは200万 / 500万 / 1,000万 / 2,000万 ユニットの4種類です。

MCP経由のリクエストも、直接APIを呼ぶときと同じユニット制で消費されます。MCP専用の料金はありません。ユニットの消費量はレポートの種類と取得するデータ量で変わるため、Semrushの「API limits consumption」とTrends APIのリファレンスで見積もれます。

つまり、Claudeに「被リンクを全部出して」と頼むほど、契約のユニットが減ります。取得件数を絞る指示は、コスト管理そのものです。

Claude側の利用条件

Claude側でコネクタを使える範囲は広く、Web・Claude Desktop・モバイル(iOS / Android)のすべてで使えます。ディレクトリのコネクタはプランを問わず追加できるので、Claudeが無料プランでもSemrush側の契約が足りていれば接続は成立します。ただしモバイルでの新規インストールはベータで、追加はWebかデスクトップから行うのが主な経路です。

TeamとEnterpriseでは順序が変わります。先にOwnerまたはPrimary Ownerが、Organization settingsのConnectorsからSemrushを組織向けに有効にします。有効にしても全員が使えるわけではなく、メンバーが1人ずつ認証して初めて使えます。組織全体で認証を一度で済ませるEnterprise-managed authはベータ提供です。

ディレクトリを使わず、Semrushの汎用エンドポイント(https://mcp.semrush.com/v2/mcp、詳細は後述)を自分でカスタムコネクタとして登録する場合は、接続がAnthropicのクラウドから行われる点に注意が要ります。カスタムコネクタはWeb・Claude Desktopで、無料プランを含む全プランで使えますが、無料プランは1つまでです。社内ネットワーク内のサーバーは公開インターネットから届かないと接続に失敗します。Semrushの公開エンドポイントであれば、この制約は問題になりません。

コネクタを10個以上有効にしているときは、チャットのTool accessをOn demandにすると、会話に余裕ができます。既定はAutoです。

権限の面では、Claudeは接続先での各人の権限をそのまま引き継ぎます。Semrushのプロジェクトに入れない人は、Claude経由でも同じデータに届きません。Owner側でツール単位の実行可否(常に許可 / 承認が必要 / ブロック)を決めることもできます。

Claudeに接続する手順

Claudeの画面から接続する手順は次のとおりです。

  1. Claudeを開き、Customize → Connect your appsに進む
  2. Semrushを検索して選び、Connectを押す
  3. Semrushの権限確認画面が開くので、アクセス内容を確認してApproveを押す
  4. Connectorsの一覧にSemrushが追加される
  5. チャットでは @Semrush と付けて質問する

認証はOAuthが標準です。追加のヘッダーや設定は要りません。OAuthに対応しないクライアントでは、APIキーを Authorization: Apikey YOUR_API_KEY の形でヘッダーに渡す方法もあります。

なお、コネクタページに載るURLは https://mcp.semrush.com/claude/v1/mcp で、Semrushの開発者ドキュメントが示す汎用エンドポイントは https://mcp.semrush.com/v2/mcp です。Claudeの画面から追加するなら、URLを自分で入力する必要はありません。自分でサーバーを登録する場面で使うのは、後者のURLです。転送方式はstreamable HTTPのみです。

Claude Codeに追加する

Claude Codeでは、リモートHTTPサーバーとして登録します。

claude mcp add semrush https://mcp.semrush.com/v2/mcp -t http

登録後、Claude Codeで /mcp を実行し、一覧からSemrushを選んでAuthenticateを選びます。OAuth 2.1の認証が始まり、Semrushのログイン画面に自動で移ります。

14個のツールとレポートの引き方

コネクタページに載るツールは14個です。役割は「レポートを探す12個」「パラメータを調べる1個」「実行する1個」に分かれます。

分類ツール名
実行ツール名execute_report(レポートを実行する)
パラメータ確認ツール名get_report_schema(特定レポートのパラメータを取得する)
探索系(SEO・競合)ツール名domain_overview / organic_research / keyword_research / competitors_research / backlinks_research
探索系(広告・市場)ツール名audience_research / traffic_overview / paid_search_research / shopping_research
探索系(自社管理)ツール名position_tracking / site_audit / projects

想定される使い方は、探索系のツールで利用できるレポートを見つけ、get_report_schema で必要なパラメータを調べ、execute_report で実行する流れです。ユーザーがツール名を覚える必要はなく、依頼の言葉に応じてClaudeが選びます。レポートの中身はツール名だけでは決まらないので、最初は get_report_schema でパラメータを確かめてから実行させると確実です。

調査の依頼例

次の依頼は、公式が示す用途に沿った形の例です。実際の出力はSemrushの契約とデータで変わります。

@Semrush 自社ドメイン example.com と競合3社のドメインについて、
ドメイン概要を比較して。オーガニック流入の多い順に並べて。

競合調査は domain_overview と competitors_research が担当する領域で、被リンクの比較なら backlinks_research が候補になります。自社のプロジェクトをSemrush側に持っている場合は、position_tracking や site_audit で自社の順位やサイトの健全性を引けます。

ユニットの消費を抑える依頼の型もあります。

@Semrush example.com の被リンクを、参照ドメイン数の多い上位20件だけ取得して。
全件は取らないで。取得前に、どのレポートを何件で呼ぶか教えて。

取得前に呼び出し内容を言わせておくと、意図しない大量取得を避けやすくなります。

初めて使うレポートでは、パラメータの確認から頼む形も使えます。

@Semrush キーワード調査で使えるレポートを探して。
get_report_schema で必須パラメータを確かめてから、地域は日本、件数は10件で実行して。

この形なら、地域や件数の指定漏れで想定外の範囲を取得する失敗を減らせます。

AhrefsやSimilarwebの連携との違い

同じSEOでも、コネクタごとに得意なデータが違います。Ahrefsで月次の差分を取る運用はClaudeとAhrefsを連携してSEO監査を月次で回す方法に、訪問数や流入元の分析はClaudeとSimilarwebを連携する方法にあります。

Semrushは、キーワード調査・競合・被リンク・広告・サイト監査・順位追跡を1つのコネクタに含み、Trends APIの契約があればトラフィックと市場のデータも引けます。複数のSEOツールを併用していない人は、まずSemrushの契約範囲で足りるかを見ると絞りやすくなります。

マーケティング業務全体の任せ方はCoworkマーケティング活用でも扱っています。

つまずきやすい点

接続まわりで起きる症状と確認先は次のとおりです。

症状確認すること
redirect URI <AI_AGENT_URI> is not allowed確認することSemrushのサポートに、AIエージェント名とリダイレクトURIを伝える
ログイン画面に自動で移らない確認することAIアシスタントが表示するURLを手動で開く
400エラー確認することブラウザのCookieを消して、認証をやり直す。直らなければサポートへ
データが取れない確認すること契約でそのAPIにアクセスできるか確認する(Trends APIのデータはBasicかPremiumが必要)
呼び出しが失敗する確認することAPIユニットの残量を確認する
ツールが足りない確認すること認証の完了、Semrushのアクセス権、エージェントのコンソールのエラーを確認する

ユニットの残量と契約内容は、SemrushのMy Profile → Subscription info → Summaryで見られます。

もう1つ注意点があります。AIの応答は不完全または不正確なことがあるため、意思決定や公開の前に検証するよう求められています。順位や流入の数字を報告書に載せる前に、Semrushの画面で該当のレポートと突き合わせる手順を挟むと安全です。

まとめ

SemrushコネクタはClaudeのCustomizeから追加でき、Claude CodeならMCPコマンド1行で登録できます。接続そのものより、SEO Classic Proなど対象プランとAPIユニットの残量を確かめることが入口です。依頼では取得件数を絞り、数字は公開前にSemrushの画面で突き合わせてください。

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