ClaudeとSurveyMonkeyを連携する方法 — アンケートの設計から回答集計まで
SurveyMonkeyコネクタでClaudeにアンケートの作成・編集・共有リンク発行・回答の要約を任せる手順です。利用条件、書き込み系ツールの止め方、Claude Codeでの使い方をまとめます。
ClaudeとSurveyMonkeyの連携でできること
SurveyMonkeyコネクタは、アンケートの作成から回答の要約までをClaudeの会話で進められるようにするConnectorです。開発元はSurveyMonkey自身で、Connectorsディレクトリではproductivityカテゴリに入り、Anthropic verifiedの表示があります。サインインは必須で、接続先は https://mcp.surveymonkey.com/mcp です。
ディレクトリの説明は「設計し、回答を集め、結果を分析する」の3段階です。SurveyMonkeyのヘルプでは、次の5つの使い方が例示されています。
- アンケートの検索(「最新の顧客満足度アンケートを探して」)
- アンケートの作成(「ウェビナー後のアンケートを作って」)
- 設問の編集(「3問目をもっと丁寧な文面にして」)
- 共有リンクの発行
- 回答の要約(「最新のアンケートの要点をまとめて」)
質問票を作る画面と結果を読む画面をいちいち行き来せず、Claudeとの会話に集約できます。ただし公開後の細かい編集は、SurveyMonkeyにログインして行うのが公式の案内です。
SurveyMonkeyは2026年5月5日に、このコネクタの提供開始を発表しました。ディレクトリ上の追加時期は2026年4月と表示されています。
利用条件 — 先に確認したい4点
接続する前に、SurveyMonkey側の条件を確認します。ここで引っかかると、Claude側の設定をいくら進めても使えません。
接続前に確かめる順番
- 1
アカウントのデータ保管場所
SurveyMonkeyのアカウントデータが米国に保管されていることが条件です。ここが対象外だと、Claude側をいくら設定しても使えません。
- 2
Enterpriseの種別
HIPAA対応のEnterpriseと、Enhanced Sensitive Data Protectionのアカウントは対象外です。対象にしたい場合は、SurveyMonkeyへの問い合わせが案内されています。
- 3
Claude側のプラン
SurveyMonkeyのClaude向けヘルプは、コネクタが使えるClaudeのプランへの切り替えを案内しています。Claude側の条件は、SurveyMonkeyのプランとは別に決まります。
- 4
SurveyMonkeyのプラン・席・ロール
どのSurveyMonkeyプランでも接続できます。ただしプラン・席・ロールによって返る内容が制限され、全回答や有料機能に紐づく出力には上位プランが要る場合があります。
言語は、Claudeが対応する言語すべてで使えます。体験が最も良いのは英語です。
コネクタが要求する権限は、次の6つです。
- 自分の(または共有された)アンケートを見る
- アンケートを作成・編集する
- アンケートのコレクターを作成・編集する
- 回答の有無とメタデータを見る
- 回答本体を見る
- ユーザー情報を見る
get_responses は全回答データ付きで返るため、回答者の個人情報がアンケートに入っている場合は、Claudeの会話にもそのデータが入ります。
接続手順 — 個人アカウントとTeam・Enterprise
個人アカウントでの接続
WebまたはデスクトップのClaudeで、次の順に進みます。
- 「Customize」→「Connectors」を開く(ディレクトリは
claude.com/connectors/からも開ける) - 検索窓で「SurveyMonkey」を探し、タイルを選ぶ
- SurveyMonkeyのサインインと権限の承認を済ませる
画面パスは公式ページで表記が分かれます。SurveyMonkeyのヘルプは、左下のユーザー名から「Settings」→「Connectors」へ進む手順を示しています。Claudeのヘルプセンターは「Customize」→「Connectors」です。見つからないときは、どちらの入口も試せます。
会話中に使うときは、入力欄左下の「+」か「/」から「Connectors」を開き、SurveyMonkeyを有効にします。接続の解除は、Claudeの「Customize」→「Connectors」から行えます。SurveyMonkey側では、「My account」の「Linked Accounts」でSurveyMonkey MCP Serverを探し、「Unlink」を選びます。
Team・Enterpriseでの展開
Team・Enterpriseでは、メンバーが使い始める前にOwnerまたはPrimary Ownerがコネクタを組織に対して有効化します。手順は「Organization settings」→「Connectors」→「Browse connectors」から、SurveyMonkeyを選んで「Add to your team」です。有効化しても全員に権限が付くわけではなく、各メンバーが個別に認証します。
SurveyMonkey側にも関門があります。チーム全体のアクセスを止めたい場合は、TeamとEnterpriseの管理者がSurveyMonkeyのサポートに依頼する形です。Claude側の有効化とSurveyMonkey側のデータ条件は、別々に確認します。
ツール一覧 — 読み取り系と書き込み系
ディレクトリには20個のツールが載っています。SurveyMonkeyのヘルプは、これを「読み取り専用」と「書き込みまたは削除」に分けています。
| 分類 | ツール | 役割 |
|---|---|---|
| 読み取り | ツールsearch_surveys | 役割アンケートの検索と一覧 |
| 読み取り | ツールget_survey | 役割アンケートの詳細を取得 |
| 読み取り | ツールget_pages / get_page | 役割ページの一覧と詳細 |
| 読み取り | ツールget_questions / get_question | 役割設問の一覧と詳細 |
| 読み取り | ツールget_question_types | 役割使える設問タイプと表示オプション |
| 読み取り | ツールget_response_count | 役割回答数 |
| 読み取り | ツールget_responses | 役割回答本体(全回答データ付き) |
| 読み取り | ツールget_response_summary | 役割回答の統計サマリー |
| 読み取り | ツールgenerate_survey_plan | 役割話題の説明からアンケート案を生成 |
| 読み取り | ツールget_server_info | 役割MCPサーバーの情報 |
| 書き込み | ツールcreate_survey | 役割アンケートの新規作成 |
| 書き込み | ツールupdate_survey | 役割アンケートのプロパティ更新 |
| 書き込み | ツールadd_page | 役割ページの追加 |
| 書き込み | ツールadd_question / edit_question | 役割設問の追加と編集 |
| 書き込み | ツールreorder_questions | 役割ページ内の設問の並べ替え |
| 書き込み | ツールdelete_question | 役割設問の削除 |
| 書き込み | ツールcreate_weblink_collector | 役割共有用のWebリンクを作成 |
注目したいのは generate_survey_plan の分類です。アンケート案を生成するだけでアカウントは変更しないため、公式は読み取り側に置いています。設計の相談をしている間は、アカウントに何も書き込まれません。create_survey を呼んだ時点で初めて、アンケートが実体化します。
ツール名はClaudeのコネクタディレクトリに、読み取り・書き込みの分類と役割はSurveyMonkeyのヘルプに載っています。引数や返り値の形は、どちらにも書かれていません。
設計から集計までの流れ
公式の例と各ツールの役割を組み合わせると、1つのアンケートは次の順に進みます。以下は例示で、Claudeの実際の出力ではありません。
1. 設計案を作る
まず目的と対象者を伝えて、案を出させます。
来月開くウェビナーの参加者向けに、満足度と次回テーマの希望を聞く
アンケート案を作ってください。設問は8問以内、所要時間は3分以内。
まだSurveyMonkeyには作成せず、案だけ見せてください。「作成せず案だけ」と添えるのがポイントです。案の段階で設問を削ったり並べ替えたりしてから作成に進めば、作りかけのアンケートがアカウントに溜まりません。
2. 作成して設問を整える
案に合意したら、作成を頼みます。公式の説明では、Claudeは目的をはっきりさせるための追加質問をしてから作成に進む場合があります。作成後は、設問単位で文面を直せます。
この案でアンケートを作成してください。作成後、3問目を
もう少し丁寧な文面にして、自由記述の設問を最後に移してください。3. 共有リンクを発行する
「顧客フィードバックのアンケートを送る用のリンクをください」のように頼むと、Webリンクのコレクターが作られ、リンクが会話に返ります。メール配信リストへの送信など、リンク以外の配布方法を扱うツールは一覧にありません。
4. 回答数を見て、要約する
回答が集まったら、まず件数を尋ねます。
先月のウェビナー後アンケートは、今何件回答が届いていますか。
一定数を超えていたら、設問ごとの傾向と自由記述の主なテーマをまとめてください。件数の確認、統計サマリー、回答本体の取得は、ツール一覧では別々のツールです。ヘルプの要約の例は「指定したアンケートの回答を取得する」と書いており、どのツールが呼ばれるかは示されていません。Excelに書き出した回答を集計・分類する手順は、研修後アンケートをClaudeで集計・分析する手順にまとめています。コネクタを使えば書き出しの手間が省けますが、検算の考え方は同じです。
書き込みを伴う操作をどう制限するか
SurveyMonkeyコネクタは読み取り専用ではありません。設問の削除や並べ替えまで会話から実行できます。ヘルプにも、コネクタの提案や実行内容を監視する責任は利用者にあり、AIアシスタントの出力は不正確・不完全・古い場合があると書かれています。
ClaudeのTool permissionsで絞る
Team・EnterpriseのOwnerは、コネクタごとにツールの権限を分類別に設定できます。手順は「Customize」→「Connectors」でSurveyMonkeyを選び、「Tool permissions」を開くだけです。読み取り系・書き込み系のカテゴリごと、または個別のツールごとに、Always allow / Needs approval / Blockedを選べます。この設定は組織全体に効き、個々のユーザーは上書きできません。
たとえば、読み取りはAlways allow、書き込み・削除はNeeds approvalにしておけば、アンケートの改変前に必ず人が確認します。
権限は元のアカウントより広がらない
Claudeは各ユーザーのSurveyMonkey上の権限を引き継ぎます。Claudeで書き込みを許可しても、SurveyMonkey側で権限がない操作は実行できません。
公開済みのアンケートは人が触る
回答が集まり始めたアンケートの設問を、途中で変えると集計の前提が崩れます。公開後の編集はSurveyMonkeyの画面で行う、と決めておくのが安全です。回収中のアンケートの設問削除は、集計への影響を画面で確かめてから行います。
Claude Codeで使う — 設計と集計を作業の流れに組み込む
Claude Codeでも、同じMCPサーバーに接続できます。ドキュメントに従い、リモートHTTPサーバーとして追加します。
claude mcp add --transport http surveymonkey \
https://mcp.surveymonkey.com/mcpチームで同じ設定を共有するときは --scope project を付けます。--help では、スコープは local・user・project の3つで、既定は local と表示されます。v2.1.289では、空の作業ディレクトリで --scope project を付けて実行すると、次の出力と .mcp.json になります。
claude mcp add --transport http --scope project \
surveymonkey https://mcp.surveymonkey.com/mcp
# Added HTTP MCP server surveymonkey with URL: https://mcp.surveymonkey.com/mcp to project config
# File modified: <作業ディレクトリ>/.mcp.json
cat .mcp.json
# {
# "mcpServers": {
# "surveymonkey": {
# "type": "http",
# "url": "https://mcp.surveymonkey.com/mcp"
# }
# }
# }add が書くのは設定だけで、SurveyMonkeyの認証は済みません。追加後にClaude Code内で /mcp を実行し、ブラウザーでSurveyMonkeyの認証を済ませます。サーバー名は自由に付けられますが、以降の権限設定にこの名前が入ります。
書き込みツールをpermissionsで止める
claude mcp add で追加したサーバーのツール名は、mcp__サーバー名__ツール名 の形です。claude.aiで接続済みのコネクタをClaude Codeが取得して使う場合は、mcp__claude_ai_<サーバー名>__<ツール名> の形で現れます。次は、読み取り系だけを通し、書き込み・削除系を拒否する .claude/settings.json の例です。書式はMCP権限ルールの書き方にまとめています。
{
"permissions": {
"allow": [
"mcp__surveymonkey__search_surveys",
"mcp__surveymonkey__get_survey",
"mcp__surveymonkey__get_questions",
"mcp__surveymonkey__get_response_count",
"mcp__surveymonkey__get_response_summary",
"mcp__surveymonkey__generate_survey_plan"
],
"deny": [
"mcp__surveymonkey__delete_question",
"mcp__surveymonkey__add_question",
"mcp__surveymonkey__add_page",
"mcp__surveymonkey__edit_question",
"mcp__surveymonkey__reorder_questions",
"mcp__surveymonkey__update_survey"
]
}
}この例は、設問の変更系を止めたまま、案の生成と回答の要約は許す構成です。create_survey や create_weblink_collector は、allowにもdenyにも入れていません。実行のたびに確認が出るので、作成と共有の前に人が目を通せます。get_responses も許可へ入れていません。全回答データ付きで返るツールなので、必要な場面だけ承認する運用です。
CLAUDE.mdにアンケートの作法を書く
依頼のたびに設問数や文面のトーンを説明するのは手間です。プロジェクトのCLAUDE.mdに短い規約を置くと、Claudeが毎回同じ前提で動きます。次は一例です。
## アンケート作成のルール
- 設問は原則8問以内、必須設問は最初の3問まで
- 誘導的な言い回しは避け、選択肢は網羅的かつ重複なしにする
- 作成前に必ず設問案を見せ、承認を待つ
- 回答の要約では、回答数と集計期間を先頭に書く他のConnectorと組み合わせる
SurveyMonkeyの発表は、他のデータソースとの組み合わせに触れています。たとえばCRMの顧客属性とアンケート結果を、1つの会話で突き合わせる使い方が考えられます。連携先の例としては、HubSpot連携やMixpanelのコネクタがあります。
ただし、回答者の個人情報と外部データを結びつけると、扱いの責任も重くなります。目的に必要な項目だけを渡すよう、依頼文の側で絞ります。
よくあるつまずき
接続しても使えない、または回答が見えない
原因は、SurveyMonkey側とClaude側のどちらにもありえます。
使えないときの原因の探し方
SurveyMonkey側
データ保管場所が米国以外、またはHIPAA対応のEnterpriseなら対象外です。まずSurveyMonkey本体で、そのアンケートの回答を同じアカウントで閲覧できるか確かめます。
Claude側
Team・Enterpriseでは、Ownerの組織有効化が済んでいないとメンバーは使い始められません。Tool permissionsでBlockedにされたツールも、会話では動きません。
日本語の設問の出来がいまひとつ
対応言語は広いものの、体験が最も良いのは英語とされています。日本語で作る場合は、設問の文面を必ず読み返し、丁寧語の統一や選択肢の重複を直します。文面の修正は「3問目をもっと丁寧に」のように、設問を指定して頼めます。
想定外の設問が作られた
作成前に案を確認する運用にしておけば、作りなおしのコストを抑えられます。作成後に気づいた場合は、設問単位で edit_question や delete_question が使えますが、回答収集の開始後は避けます。
まとめ
案を作る段階では、generate_survey_plan がアカウントを変更しません。書き込みが始まるのは create_survey などを呼んだ時点からです。
人が目を通す場所は、作成と共有リンクの発行の直前、そして回答が集まったアンケートの設問変更の3つに絞れます。案の設計と回答の要約は、アカウントを変更しないまま会話で進められます。