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Claudeで展示会後のリードに優先順位を付けフォローメールを作る

Claudeで展示会後のリードに優先順位を付けフォローメールを作る

展示会の名刺リストと会話メモをProjectsに置き、反応確度の順位付けと個別のフォローメール下書きを一括で作る手順です。

展示会の名刺を「誰に、いつ、何を送るか」まで落とし込む流れ

展示会やセミナーが終わると、手元には名刺の束と断片的なメモが残ります。数日後に全員へ同じお礼メールを送るだけでは、商談に近い相手も情報収集だけの相手も同列に扱ってしまいます。

Claudeに任せられるのは、名刺リストと会話メモを突き合わせた優先順位付けと、相手ごとのフォローメール下書きです。流れは3段です。

手順

名刺の表からフォローメールまで

  1. 1

    Projectsを作る

    展示会ごとに1つ作り、リストと自社の方針を置きます。

  2. 2

    順位と理由を出させる

    優先度の基準を先に文章で決め、Claudeに段階と根拠を表で出させます。

  3. 3

    メール下書きを作る

    上位から順に、会話メモを根拠にした下書きを依頼します。

名刺の写真を読み取って表にする工程は、すでに終わっている前提です。その手順はClaudeで名刺の写真から連絡先リストを作る手順にあります。ここでは表ができたあと、営業が動き出すまでを扱います。

Projectsに何を置くか

展示会ごとにプロジェクトを1つ作ると、チャットをまたいでも同じ前提で作業できます。Projectsは独自のチャット履歴とナレッジを持つ作業場で、資料や文脈をアップロードして使います。Freeプランでも作れますが、作成数は最大5つです。

置くファイルは3種類に絞ります。

ファイル中身更新頻度
リード一覧中身会社名・部署・役職・氏名・メール・会話メモ更新頻度展示会ごと
自社の提案資料中身製品の要点・導入事例・価格帯の考え方更新頻度変更時
過去のフォローメール中身返信が来た文面の見本更新頻度随時

同じ「ファイルを渡す」でも、チャットに添付する場合とProjectsに置く場合では、上限の数字が違います。公式のアップロード解説は両方を載せています。

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チャット添付とProjectsのファイル

1回きりの作業

チャットに添付

  • 1ファイル500MBまで
  • 1チャットにつき20ファイルまで
  • 画像は8000×8000ピクセル、PDFは1000ページまで
何度も使う資料

Projectsに置く

  • 1ファイル30MBまで
  • 数の上限はないが、合計がコンテキストウィンドウに収まること
  • 中身は文字の抽出だけ(視覚要素まで読むのはマルチモーダルPDF)

名刺の表をCSVにすれば小さなファイルで済むので、先に当たるのはファイルサイズより「合計が収まるか」です。名刺の写真そのものではなく、表にしたCSVやテキストを入れてください。

Excelで管理しているリストには注意点があります。公式のアップロード解説では、XLSXの扱いにだけ「アカウントでコード実行とファイル作成を有効にする」という条件が付いています。CSVは条件なしの対応形式として挙がっているので、CSVに書き出して置く選択肢もあります。

プロジェクト指示に方針を書く

Projectsには指示文を設定できます。口調や立場を指定する用途が公式に例示されています。ここに営業の判断基準を書いておくと、毎回のプロンプトが短くなります。

プロジェクト指示の例(自社の状況に合わせて書き換える)
あなたは当社の法人営業の補佐です。
このプロジェクトは2026年秋の展示会で得たリードを扱います。
 
- メールは丁寧語で、300字以内を目安にする
- 会話メモに書かれていない事実を本文に入れない
- 価格や納期の約束を書かない
- 判断に迷う相手は「要確認」として理由を添える

「会話メモに無い事実を入れない」の1行が肝です。この縛りがないと、メモにない会話を補った文面が出る余地が残ります。面識のない相手に「先日の弊社ブースで導入時期についてお話しした件」と書けば、受け取った側には事実と違うと分かってしまいます。

リストの大きさで、順位表の確かめ方が変わる

Projectsのナレッジには、読み込み方が2通りあります。リストが小さいうちは全体がそのまま読み込まれ、大きくなるとRAG(検索拡張生成)に切り替わります。RAGは有料プランの機能で、容量が最大10倍まで広がります。

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ナレッジの読み込み方

既定の処理

コンテキストに収まる

ナレッジの全体が読み込まれます。公式は、可能なときはこの処理を使うと説明しています。Freeプランはこの範囲が上限です。

有料プランのみ

RAGが有効

プロジェクトナレッジ検索ツールで、質問に関係する箇所だけを引きます。有効になると画面にその表示が出ます。

順位付けは全員を見比べる作業です。RAGの表示が出ているプロジェクトでは、最初に出力表の行数をリストの行数と照らしてください。足りないときは、50人ずつなどに分けて依頼します。ファイル名を「2026秋展示会_リード一覧.csv」のように中身が分かる名前にしておくと、質問でファイル名を指定して検索の範囲を絞れます。

公式は応答品質が変わらないとしていますが、全員分が出力に載ったかどうかは別の確認です。仕組みの違いはClaude ProjectsのRAG検索の仕組みと全文投入との違いで整理しています。

優先度の基準は先に人が決める

Claudeに「確度の高い順に並べて」とだけ頼むと、何を根拠にした順位か分からなくなります。基準を先に言葉にして渡します。次は基準の一例です。自社の商材と受注の実態に合わせて作り替えてください。

段階目安となる状況フォローの型
A目安となる状況課題・時期・予算のいずれかを本人が口にしたフォローの型1〜2営業日内に面談の候補日を添えて連絡
B目安となる状況関心はあるが時期が未定フォローの型事例や資料を添えて1週間以内に連絡
C目安となる状況名刺交換のみ、または担当外の可能性が高いフォローの型お礼と資料案内のみ

役職や部署は補助的な材料です。決裁者に近い役職でも、会話メモに関心を示す記述がなければ、Aにはなりません。逆に担当者クラスでも、導入時期を具体的に語っていればAに上がります。この考え方は、下のプロンプトでも「役職だけでAにしない」と明記します。

順位付けのプロンプト

優先順位付けのプロンプト例
プロジェクトのリード一覧を、次の基準でA・B・Cに分けてください。
 
A: 課題・時期・予算のいずれかを本人が口にした
B: 関心はあるが時期が未定
C: 名刺交換のみ、または担当外の可能性が高い
 
ルール:
- 役職だけを理由にAにしない
- 各行に、判断の根拠となった会話メモの一文を引用する
- メモが空の行は「情報不足」とし、推測で段階を付けない
- 出力は表(氏名・会社・段階・根拠の引用・次の一手)

根拠の引用を必須にする点が要です。引用が出れば、あなたは会話メモと突き合わせて判断の当否をすぐ確認できます。引用が空、あるいはメモに存在しない文であれば、その行は信用できません。

会話メモは列を分けると判定が安定する

メモを1つの長文にすると、時期や約束事が埋もれます。当日の入力時点で、次のように列を分けておくと、順位付けの根拠を引用しやすくなります。

列書く内容
関心書く内容話題にした製品や課題
時期書く内容導入や検討の時期に触れた発言
約束書く内容その場で決めた資料送付や再連絡
同席者書く内容決裁に関わりそうな人の有無

「約束」の列は特に重要です。その場で「後日資料を送ります」と言った相手は、段階に関わらず最優先で対応する相手になります。Claudeへは「約束の列が埋まっている行を必ず先頭に並べる」と指示できます。

会話メモを根拠にフォローメールを一括で作る

順位表を確認して段階を修正したら、メールの下書きへ進みます。Aから順に、10人前後ずつ依頼すると確認しやすくなります。

フォローメール下書きのプロンプト例
段階Aの各リードに、フォローメールの下書きを作ってください。
 
- 件名は30字以内。相手の会社名か、話した課題を入れる
- 冒頭で展示会でのお礼を一文、続けて会話メモの内容を1つだけ引用して触れる
- 提案資料のうち、その課題に関係する箇所だけを紹介する
- 面談の依頼は末尾に1回だけ。候補日は「(候補日を入れる)」と空欄にする
- 会話メモにない情報は書かない。書けない場合は「要確認」と出力する

候補日を空欄にさせるのは、リストにも資料にも空き日程が入っていないからです。日付を埋めさせると、実在しない枠を相手に示すことになります。

出力は例えば次のような形になります(書式を示す例で、実際の出力は会話メモ次第です)。

宛先: 山田様(製造業A社・生産技術部)
件名: 検査工程の省人化のご相談について
本文:
山田様
先日は展示会でお立ち寄りいただき、ありがとうございました。
検査工程の人手不足についてお話しいただいた件で、
当社の事例資料をお送りします。
(候補日を入れる)にて30分ほどお時間をいただけないでしょうか。

Bの相手には、資料を添えて反応を見る軽いメールにします。Cは全員に同じ定型文で足ります。ここで手間をかける必要はありません。定型文の作成は、Claudeに「Cの全員に使える3行のお礼文を1本」と頼めば済みます。

文面の調子を過去の返信から合わせる

過去に返信が来たメールをProjectsに入れてあれば、「この2通の調子に合わせて」と指定できます。文体を揃える目的です。

Projectsの内容は、再利用するときの使用量が新規の投入より少なく数えられる仕組みです。同じ資料を何度も参照する作業に向いています。ただしキャッシュは一定時間使われないと失効し、時間を置いた最初のメッセージでは内容が全量で数えられます。

順位表を別の依頼で検算させる

段階を付けた直後の表は、Claude自身の判断です。そのまま信じず、同じ会話の中で検算を1回挟みます。

検算のプロンプト例
上の表のA判定だけを対象に、次を確認してください。
- 引用した一文が、リード一覧の会話メモに一字一句そのまま存在するか
- 存在しない、または言い換えている行は、その理由とともに挙げる
- Aの根拠が「役職」だけの行があれば、Bへの変更案を出す

引用の実在確認は、Claudeにも人にもできる作業です。両方で見ると、存在しない発言に基づくAが表に残りにくくなります。

2通目までの流れを段階ごとに決める

1通送って終わりにせず、返信がない場合の動きも先に決めておきます。日数は自社の営業サイクルに合わせて変えてください。

段階1通目返信なしのとき
A1通目展示会の翌営業日まで返信なしのとき3営業日後に電話か短い再送。候補日を変える
B1通目1週間以内返信なしのとき2週間後に別の事例を1つ添えて再送
C1通目1週間以内(定型)返信なしのとき追わない。次回の案内時に含める

再送メールもClaudeに任せられます。「1通目の文面を踏まえ、同じ話を繰り返さず、別の角度で1通作って」と頼みます。1通目を作った同じチャットで続ければ、文面は会話の履歴にあるので、貼り直しは要りません。

セミナー後のリストでは何が変わるか

セミナーの参加者リストには、名刺のような会話メモがありません。代わりに、アンケートの回答や質疑の内容、参加したセッションの種類が材料になります。基準の表でいえば、Aは「アンケートで具体的な課題を書いた人」、Bは「複数のセッションに出た人」、Cは「参加のみ」のように置き換えます。メモに当たる情報が薄いぶん、Claudeには「アンケート回答を根拠に引用する」ことを求めます。

送る前に人が見るところ

下書きは、そのまま送らずに次の点を確認します。

  • 会話メモとの整合: 本文で触れた話題が、メモに実在するか
  • 社名・氏名の表記: 名刺の読み取りで起きた異体字や表記揺れを引きずっていないか
  • 約束の有無: 価格・納期・機能の断定が紛れていないか
  • 配信ルール: 自社の営業メールの送り方(配信停止の案内など)に沿っているか

最後の項目は、法令や社内規程の話なので、Claudeの出力では判断できません。送信の可否や必要な表記は、社内の法務や配信ルールで確かめてください。

名刺には個人情報が写っています。学習に使われるかどうかはプランと設定で変わるため、取引先の情報を扱う前にClaudeを学習させない設定を確認しておくと安心です。

展示会ごとの運用と、CRMへの受け渡し

Team・Enterpriseプランでは、プロジェクトを組織のメンバーと共有できます。「閲覧のみ」と「編集可」の権限を選べるので、営業担当には編集可を、他部署には閲覧のみを与える使い分けができます。管理者が共有をオフにしている組織では使えません。

反応があったリードは、会話メモに追記して同じプロジェクトのリード一覧を更新します。次に「反応があった相手の段階を見直して」と依頼すれば、更新した内容をもとに順位を組み直せます。

Pro・Maxの一部のClaude Codeユーザーには、プロジェクトの新版がベータで提供されています。新版ではプロジェクトが1つの会話で、Claudeが作業を並列のスレッドに分け、クラウドで進めます。チャットとCoworkの既存プロジェクトは従来どおり動き、この記事の手順は従来版のものです。新版でも使用量は通常の利用と同じ枠から消え、複数のスレッドを同時に走らせると減りが速くなります。

案件として管理する段階に進んだリードは、CRMに移します。Zoho CRMを使っている場合は、リード・商談・連絡先を会話で操作する手順をClaudeとZoho CRMを連携する方法で扱っています。マーケティング全般でのProjectsの使い方はClaudeマーケティング活用が入口になります。

よくあるつまずき

全員がAになってしまう

Aの件数に枠がないと、全員がAの表も出てきます。「Aは全体の2割以内に絞り、超える場合は根拠の弱い順にBへ下げる」のような枠を加えると、優先順位として機能します。

メールの文面が同じに見える

会話メモが「名刺交換のみ」ばかりだと、書く材料がないので定型的な文面になります。展示会の当日に、一言でもメモを残す運用のほうが効きます。

会話メモが名刺の余白に手書きだった

余白のメモは、名刺の写真から読み取る段階で抜け落ちやすい部分です。読み取った表に「メモ」の列を足し、転記後に手で確認してから、Projectsへ入れてください。

使用量が想定より早く減る

Projectsの使用量は、通常のClaude利用と同じプランの枠から消費されます。メッセージの長さ、添付ファイルの大きさ、会話の長さ、モデルの選択、エフォートレベルなどが減り方に影響します。

公式のベストプラクティスには、関連する依頼を1通にまとめる、背景情報を先に渡す、何度も参照する資料はプロジェクトに置くといった項目があります。Pro・Max・Team・席課金のEnterpriseでは、設定の「使用状況」で5時間ごとのセッション上限と週次上限の進み具合を見られます。

まとめ

展示会のリード対応は、名刺の表と会話メモをProjectsに置き、優先度の基準を人が決めるところから始まります。Claudeには、根拠の引用付きで段階を付けさせ、上位から会話メモに沿ったメール下書きを作らせます。約束や日付、メモにない話題を書かせない縛りが、この流れの信頼性を決めます。送る前の確認は人が担います。

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