Claude Media
ClaudeとMeltwaterを連携して報道・SNS言及を広報レポートにまとめる

ClaudeとMeltwaterを連携して報道・SNS言及を広報レポートにまとめる

ClaudeのMeltwaterコネクタで、ニュースとSNSの言及量・感情・主要メディアを引き、掲載レポートに仕立てる手順です。利用条件と保存検索の使い方も押さえます。

自社や競合の報道・SNS言及を、Claudeとの会話でMeltwaterから引いて広報レポートにまとめられます。使うのはMeltwaterの公式コネクタです。ニュース記事とSNS投稿の検索、言及量や感情の集計、保存検索の管理を、自然文の依頼で呼び出せます。

ただし、誰でも今日から使えるわけではありません。Meltwaterの契約が前提で、パッケージによって使えるツールも変わります。この記事では、使える条件、接続、掲載レポートの組み立て方、つまずきやすい点を順に説明します。

Meltwaterコネクタとは何か

MeltwaterはメディアモニタリングとSNSリスニングのサービスです。コネクタ一覧のページには「数十億件のニュース記事とSNS投稿を検索・分析する」と書かれています。提供元はMeltwater自身で、Anthropic verifiedの表示があり、追加時期は2026年6月です。

コネクタの実体はMeltwaterのリモートMCPサーバーです。接続先のURLは https://api.meltwater.com/v2/mcp で、ログインが必要です。説明文には次の機能が並んでいます。

  • ニュース記事とSNS投稿の検索
  • ライブの指標・トレンド・感情の取得
  • Booleanクエリの生成
  • 保存検索の管理

ツール名は10個公開されています。

系統ツール名
保存検索の一覧・作成・取得・更新・削除ツール名listening_list_searches / listening_create_search / listening_get_search / listening_update_search / listening_delete_search
保存検索の絞り込み設定ツール名listening_list_filter_sets
Explore+ の検索一覧ツール名explore_plus_list_searches
記事・投稿の取得ツール名unified_retrieval_document_retrieval_tool
集計値の取得ツール名unified_retrieval_statistics_retrieval_tool
Booleanクエリの生成ツール名unified_retrieval_query_gen_tool

一覧ページにはツール名だけが載り、個々の説明は載っていません。上の分類は名前と、ページ冒頭の機能説明を突き合わせたものです。細かい引数は、接続後にClaudeが見せるツール定義で確かめてください。

使える条件を先に確認する

Meltwaterの契約とMCPパッケージ

コネクタのページには「有効なMeltwaterサブスクリプションが必要」とあります。開発者向けガイドはさらに踏み込んでいます。Meltwater MCPは、サブスクリプションにMCPパッケージを含むAPI顧客が使えるもので、使えるツールは契約中の製品によって変わります。

つまり、Meltwaterを使っていても、MCPパッケージが無ければ接続できない可能性があります。導入前に、担当のアカウントマネージャーへ次の2点を聞いておくと確実です。

  1. 自社の契約にMeltwater MCPが含まれているか
  2. 契約でどのツールが開放されるか

Claude側のプランと管理者設定

Team・Enterpriseプランでは、組織のOwnerまたはPrimary Ownerがコネクタを有効にしないと、メンバーは使えません。有効化しても全員に自動で権限が付くわけではなく、各メンバーがMeltwaterで認証する必要があります。

Owner側は、コネクタごとに許可する操作を絞れます。たとえば読み取りだけ許し、書き込みを止められます。Meltwaterには保存検索の作成・更新・削除ツールがあるので、モニタリング担当以外には書き込みを閉じておく運用が考えられます。

開発者向けのAPIトークン方式との違い

Meltwaterの開発者向けガイドには、apikey ヘッダーにAPIトークンを入れる接続方法が載っています。これは自作のエージェントやAPIクライアントから接続する場合の方式です。

同じガイドは、Claude・ChatGPTのアプリに追加するだけなら、このガイドは不要で、ノーコードのコネクタを使うよう案内しています。手順はMeltwaterのコミュニティサイトにあります。APIトークンを発行してチャットに貼る必要はありません。

Claudeに接続する

接続の流れは、他の公式コネクタと同じです。

手順

Meltwaterコネクタの追加

  1. 1

    コネクタ一覧から追加する

    Claudeのコネクタ一覧でMeltwaterを選び、追加します。Team・Enterpriseでは、先に管理者が組織で有効にします。

  2. 2

    Meltwaterのアカウントで認証する

    サインインが求められます。広報担当本人のMeltwaterアカウントで認証します。

  3. 3

    ツールが見えるか確かめる

    新しい会話で「使えるMeltwaterのツールを一覧にして」と頼みます。契約に含まれないツールは出てきません。

3つ目の確認は地味ですが効きます。契約範囲とレポートでやりたいことの差を、書き始める前に見つけられます。

掲載レポートを組み立てる

広報の掲載レポートに最低限ほしいのは、言及量の推移、感情の内訳、主要な掲載媒体、代表的な記事の4つでしょう。Meltwaterの開発者向けガイドにある日次メディアブリーフの例は、まさにこの4つをツール呼び出しに割り当てています。

レポートの要素使うツール
言及量(直近と過去30日の基準)使うツールunified_retrieval_statistics_retrieval_tool(日別件数)
感情の内訳(全体・媒体別)使うツール同上(感情の集計)
主要な掲載元使うツール同上(上位ソース)
代表的な記事使うツールunified_retrieval_document_retrieval_tool(リーチ順)
SNSの注目投稿使うツール同じツール(閲覧数順)
競合の動き使うツール同じツール + 競合の保存検索

この対応表は、Meltwaterが公開している例のエージェントの設計です。チャットでClaudeに頼む場合も、同じ4要素を依頼に書いておけば、必要なツールを選びやすくなります。

依頼文のひな形

次のような形で依頼します。保存検索の名前は自社のものに置き換えてください。

Meltwaterの保存検索「自社ブランド」を使って、先週(月曜〜日曜)の
掲載レポートを作ってください。
 
1. 日別の言及件数。直前30日の平均と比べて多い日があれば指摘する
2. 感情の内訳(ポジティブ・ニュートラル・ネガティブ)
3. 言及の多い媒体の上位
4. リーチの大きい記事を5本。見出し・媒体名・日付を表にする
5. 競合の保存検索「競合A」「競合B」について、件数だけ並べて比較する
 
数値はツールの結果だけを使い、取得できなかった項目は空欄のまま
「取得できず」と書いてください。

最後の一文は、数字を作らせないための指示です。レポートは数字がそのまま社内の判断材料になるため、ツールの結果に無い値を補わせない書き方にしておきます。

保存検索を軸にする

開発者向けガイドの例では、集計も記事取得も、先にMeltwater側で作った保存検索を指定します。ガイドは「何が自社の言及かを決めるのは保存検索で、関連度の判断は保存検索に任せる」という考え方を取っています。

さらに、保存検索のIDを渡すときは、検索語に * を指定するのがコツだと書かれています。説明を付けた検索語を足すと意味に基づく再ランキングが働き、リーチや閲覧数の大きい投稿が下に押されるためです。* を指定すると、再ランキングが外れて、指定した指標の順にそのまま並びます。

これはAPIを直接呼ぶエージェント向けの知見で、チャットのコネクタ経由でも同じ挙動になるとは書かれていません。依頼文に保存検索の名前を明記し、追加のキーワードを足さない書き方から試し、結果の並びを見て確かめてください。

保存検索がまだ無いときは、unified_retrieval_query_gen_tool でBooleanクエリを作らせる手があります。作ったクエリは listening_create_search で保存しておくと、翌週以降の同じレポートで条件がぶれません。

レポートの型をClaude側に持たせる

毎週同じ体裁で出すなら、依頼文をプロジェクトの指示に入れておくと楽です。Claude Codeで回す場合は、CLAUDE.mdに型を書けます。MeltwaterのガイドにもClaude Codeから実行する経路があり、リポジトリのCLAUDE.mdに手順を置いて、MCPクライアントに従わせる作りでした。

## 週次の掲載レポート
- 対象は Meltwater の保存検索「自社ブランド」。検索語は足さない
- 構成は 概況 / 言及量 / 感情 / 主要媒体 / 代表記事 / 競合 の順
- 概況は3行以内。数字は本文の表と一致させる
- ネガティブ言及が増えた日は、記事の見出しを2本まで引用する
- 取得できなかった値は推測で埋めず「取得できず」と書く
- 出力は Markdown の表と箇条書きだけにする

出力をHTMLやPDFにしたい場合は、Meltwaterの例では、まず構造化したJSONを作り、小さなレンダラーで単一のHTMLファイルに変換しています。印刷でPDFにできる作りです。同じ分け方を取ると、数字の取得と見た目の整形を別工程にできます。

定期実行に向く範囲と向かない範囲

ガイドは、チャットで手作業でもできる日次ブリーフをエージェントにする理由を「ヘッドレスな自動実行と配信」だと説明しています。スケジュールで動かし、チャンネルに届ける運用に価値があるという考え方です。

コネクタでの運用は、対話的な利用が中心になります。次のように分けて考えると整理しやすいでしょう。

場面向く手段
週次・月次のレポートを担当者が確認しながら作る向く手段Claudeのコネクタ
登壇や発表の直後に、反響を急いで集める向く手段Claudeのコネクタ
毎朝、経営層へ自動でブリーフを届ける向く手段自作エージェント(APIトークン方式)

なお、Meltwaterの例のエージェントには配信処理が含まれておらず、SlackやメールへのPostは自分で足す前提です。コネクタ側で定期配信まで済ませたいときは、SlackやGmailなど別のコネクタとの組み合わせを検討します。

レポートを作る前後の落とし穴

  • ツールが出てこない: 契約にMCPパッケージが無い、またはパッケージに含まれない製品のツールを呼ぼうとしている場合です。ツール一覧を確かめ、足りなければ担当者に相談します。
  • 件数が前週とずれる: 保存検索の条件が変わると、同じ期間でも件数は動きます。保存検索を更新したら、レポートの冒頭に変更日を書いておくと後から追えます。
  • SNSの範囲: どのSNSが対象になるかは契約と検索設定によります。コネクタのページには、対応するSNSの一覧が載っていません。レポートに「対象媒体」の欄を設け、実際に取得できた範囲を書いておくのが安全です。
  • 保存検索を壊す: 更新・削除ツールがあるため、依頼の言い回しによっては検索条件を書き換える可能性があります。レポート作成だけなら、読み取り中心の依頼に徹し、書き込み系は管理者側で止めておきます。
  • 見出しの文面をそのまま載せる: 記事の著作権や引用の扱いは、社内の広報規程に従います。外部へ出す資料では、見出しと媒体名、リンクの扱いを担当者が確認してください。

広報の他の業務とのつなぎ方

モニタリングで反響を集めたあと、次の手はリリースの出し直しや、対応方針の整理です。発信側の文面づくりはClaudeでプレスリリースの文面を下書きする手順にまとめています。

数値をレポートに落とす流れは、他の分析系コネクタとも共通です。会話で集計値を引いて報告書に整える手順は、ClaudeとSemrushを連携する方法でも扱っています。配信側のキャンペーン分析と並べて見たいときは、ClaudeとBrevoを連携する方法が参考になります。

まとめ

Meltwaterコネクタが効くのは、Meltwaterを契約済みで、報道とSNSの数字を毎週レポートにしている広報チームです。契約にMCPパッケージが入っているかが最初の関門になります。

使い始めるなら、保存検索を先に整え、依頼文に数値の出どころと「取得できず」の扱いを書いておくこと。この2つで、レポートの数字の信頼度が大きく変わります。毎朝の自動配信までやりたい場合は、コネクタではなく自作エージェントの領分です。

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