ClaudeとWindsor.aiを連携する方法 — Google広告とMeta広告を横断して聞く
Windsor.aiコネクタでGoogle広告とMeta広告の実績をClaudeの会話から横断して引く手順です。契約の条件、プロンプトの型、書き込み権限の止め方、Supermetricsとの違いをまとめます。
Windsor.aiコネクタでClaudeに何ができるようになるか
Windsor.aiコネクタは、マーケティングデータ基盤Windsor.aiが提供するConnectorです。Windsor.aiに接続済みのGoogle広告・Meta広告・TikTok広告・LinkedIn広告などの数値を、Claudeの会話から直接引き出せます。Claudeのディレクトリでは「Anthropic verified」の表示が付き、カテゴリーは「Data & analytics」と「Sales & marketing」、サインインは必須、追加は2026年1月です。
媒体ごとに管理画面を開いてCSVを書き出す往復が要らなくなります。「直近30日のGoogle広告とMeta広告をキャンペーン別に並べて」と頼めば、Claudeがコネクタ経由でデータを取りに行きます。
ディレクトリの説明は、取得元として「325以上」のソースを挙げ、Facebook・Google広告・Instagram・GA4・TikTok・Shopify・Salesforce・HubSpotなどを例示しています。Windsor.ai自身は「350以上」と書いており、数え方が違うだけで同じ基盤です。
もう一つ、読むだけでは終わらない点が特徴です。Windsor.aiのClaude向けガイドは、このコネクタが接続先アカウントを読み書きできると明記しています。キャンペーンの一時停止や予算の変更も、チャットから指示できます。
類似のSupermetricsコネクタはClaudeとSupermetricsを連携する方法で扱っています。この記事は、同じ目的をWindsor.aiの入口で行う手順です。
契約と前提 — 無料枠は2段階になっている
必要なのは、Windsor.aiのアカウントと、Claudeのアカウント(WebまたはDesktop)です。Windsor.ai側で、分析したい広告アカウントを先に接続しておきます。
Windsor.aiの料金ページは、無料プランを次のように区切っています。
| 区分 | データソース | アカウント | 取得できる期間 |
|---|---|---|---|
| 30日間の無料トライアル | データソース10 | アカウント15 | 取得できる期間過去30日(Freeプランの制限) |
| トライアル後のForever Free | データソース1 | アカウント1 | 取得できる期間過去30日 |
| Basic(年払い月19ドル) | データソース3 | アカウント75 | 取得できる期間全プラン共通の記載は最大10年分 |
MCPの解説記事は「無料プランでも10データソース・15アカウントまで」と書いていますが、料金ページではこの数字はトライアル期間の内訳です。恒常的な無料枠はGoogle広告かMeta広告のどちらか1つ、1アカウントと読めます。両媒体を横断する使い方には、無料枠のままでは足りません。
Google広告とMeta広告の2媒体を横断するなら、最低でもデータソース2つが要ります。Basicの3つで収まる構成です。料金ページは「全プランにWindsor MCPが含まれる」と載せていますが、Windsor.aiのAI向け説明ファイル(llms.txt)は「すべての有料プランで使える」と書いています。無料で続けたい場合は、契約前に料金ページの記載とアカウント画面を突き合わせておくと安全です。
Claude側の前提もあります。Team・Enterpriseプランでは、組織のOwnerがコネクタを有効にしないとメンバーは使えません。Windsor.aiのガイドも、企業環境では管理者に追加を依頼するよう書いています。
接続の手順
Claudeに接続するまでの流れ
- 1
Windsor.aiで広告アカウントをつなぐ
Windsor.aiにサインアップし、Google広告とMeta広告の接続を済ませます。Windsor.aiのガイドによれば、分析に使うデータ項目を手動で選ぶ必要はなく、使える項目はすべてClaudeに渡されます。
- 2
Claudeでコネクタを追加する
Claudeで「Customize」から「Connectors」を開き、「Windsor」を検索して「Add」を押します。ディレクトリのWindsor.aiの掲載ページから「Connect」を押す方法もあります。
- 3
Windsor.aiアカウントで認可する
画面の案内に従い、Windsor.aiのアカウントでサインインして許可します。コネクタ一覧にWindsor.aiが並べば完了です。
- 4
権限の扱いを決める
「Always allow」にすると確認なしで動きます。書き込みを伴う運用では、この設定の扱いが重要になります。詳しくは後の「書き込みは承認制にする」で扱います。
接続できたかの確認は、Windsor.aiの記事にある一言で足ります。
Windsor.aiに接続されているデータソースを教えて期待した広告アカウントが並ばないときは、Windsor.aiのダッシュボードで同期対象のアカウントを選び直します。ここを飛ばすと、以降の分析で「データがない」と返され、原因の切り分けに時間がかかります。
公開されている5つのツール
掲載ページに載っているツール名は5つです。get_connectors、get_fields、get_accounts、get_options、get_data。名前だけが載っていて、各ツールの役割の説明はありません。
役割を推測で言い切るのは避け、会話では順序を意識して頼みます。まず接続先の一覧とアカウントを確認させ、次に使える項目を確認させ、最後に期間と指標を指定してデータを取らせる流れです。ツール名を指定する必要はなく、Claudeが必要なツールを選びます。何を呼んだかは、Claudeの応答に出るツール呼び出しの表示で見られます。
Google広告とMeta広告を横断して聞くプロンプトの型
Windsor.aiの使い方記事は、プロンプトの作り方として「基本から入って深掘りする」「期間・指標・アカウントを具体的に指定する」「出力形式を指定する」を挙げています。広告の横断集計に当てはめると、次の形になります。
Windsor.aiを使って、直近30日のGoogle広告とMeta広告を比較してください。
対象アカウントは次の2つだけです。
- google_ads_account_id: 123-456-7890
- facebook_ads_account_id: 1234567890
指標は費用・クリック・コンバージョン・CPAです。
媒体別とキャンペーン別の2つの表で出し、
CPAが高い順に上位5件に印を付けてください。(アカウントIDはダミーです。Windsor.aiの記事にあるアカウント指定の書き方に沿った例です。)
Windsor.aiの記事は、1つのアカウントで複数クライアントを扱うとき、プロンプトごとにアカウントIDを明記するよう勧めています。IDを書けば、他のクライアントのデータが混ざりません。
取得した数字をそのまま比べない
Google広告とMeta広告は、コンバージョンの数え方が媒体ごとに違います。同じ購入でも、両方の管理画面でそれぞれ「自分の成果」として計上されることがあり、合算すると実際より多く見えます。
Windsor.aiの記事にある例は、この問題を実売データで補う形です。Meta広告の費用とShopifyの売上から、ROASを自前で計算させます。
過去30日の週次ROASを出してください。
費用はGoogle広告とMeta広告の合計、
売上はShopifyの注文額を使い、
広告媒体の報告コンバージョンは使いません。売上のソースを加えるにはデータソースが増えるため、契約のデータソース数の枠に注意が必要です。
定義をClaudeのプロジェクトに置いておく
毎回同じ前提を書くのは手間です。ClaudeのProjectの指示に、次のような固定部分を置いておくと会話が短くなります。
# 広告分析の前提
- データ取得は必ずWindsor.aiコネクタを使う
- 対象アカウントはgoogle_ads_account_id 123-456-7890と
facebook_ads_account_id 1234567890のみ
- 費用は税抜、通貨は円
- 数字を出すときは、取得期間と使った指標名を表の下に書く
- 広告の変更は、実行前に対象一覧を見せて承認を待つ最後の一行が、次の節の話につながります。
取得後に広告コピーの改善へ進むならClaudeで広告コピーとバナーのバリエーションを作る手順、数字を月次の予実に載せるなら月次予実対比レポートの差異分析が続きの作業になります。
書き込みは承認制にする
Windsor.aiの書き込みアクション一覧(Write Actions)によれば、件数はGoogle広告34、Meta広告20、LinkedIn広告12、TikTok広告8などです。
Google広告側の例を挙げます。
- キャンペーン・広告グループ・広告の一時停止と再開
- 予算、目標CPA、目標ROAS、上限クリック単価の設定
- キーワードと除外キーワードの追加・削除
- Customer Matchリストの作成と広告グループへの紐付け
Meta広告側にも、キャンペーン・広告セット・広告の作成、一時停止、予算変更、投稿のブーストが並びます。Meta広告のキャンペーンと広告セット、Google広告の広告グループは、作成直後は一時停止の状態で作られると、Write Actionsの各アクションの説明にあります。作っただけでは配信も課金も始まらない作りです。
一方で、既存の予算変更や有効化は、実行するとすぐ反映されます。ここを守るのはClaude側の設定です。
Claudeのコネクタ設定では、「Customize」→「Connectors」でコネクタを選ぶと「Tool permissions」が出ます。ツールは読み取り系と書き込み・削除系に分類され、それぞれ「Always allow」「Needs approval」「Blocked」から選べます。運用の組み立て方は次のとおりです。
- 読み取り系は「Always allow」にして、分析を止めない
- 書き込み・削除系は「Needs approval」にして、実行のたびに人が見る
- 閲覧専用の担当者が使うコネクタは、Team・Enterpriseの管理者が書き込み系を「Blocked」にして組織全体で止める
プロンプト側でも、止める地点を作れます。
CPAが直近30日の平均を超え、頻度が4を超えている広告セットを抽出して、
一覧を見せてください。私が承認するまで一時停止はしないでください。Windsor.aiのMeta向けガイドにも、承認を待たせる指示の例が載っています。
SupermetricsコネクタとWindsor.aiコネクタの違い
同じ「広告データをまとめて引く」用途で、Supermetricsコネクタと並べると、入口の違いが見えます。
| 観点 | Windsor.ai | Supermetrics |
|---|---|---|
| 掲載ツール数 | Windsor.ai5 | Supermetrics14 |
| データソース | Windsor.ai325以上(掲載ページ) | Supermetrics200以上 |
| 書き込み | Windsor.ai同じコネクタで可能 | Supermetrics標準では無効、Hubの設定で有効化 |
Supermetricsは書き込みが標準で無効で、Hubで有効にします。Windsor.aiは、ガイドの記載上、接続した時点で書き込みも可能です。そのため、Windsor.aiのほうが承認設定をClaude側で意識して組む必要があります。
つまずきやすい点
- アカウントが一覧に出ない: Windsor.aiのダッシュボードで、同期するアカウントを選び直します
- 古い期間が取れない: Freeプランは過去30日のみです。前年比較には有料プランが要ります
- 他のクライアントの数字が混ざる: プロンプトにアカウントIDを必ず書きます。厳密に分けたい場合は、Windsor.aiのアカウント自体をクライアントごとに分ける方法が挙がっています
- 企業環境で追加できない: 組織のOwnerがコネクタを有効にしていないケースがあります
まとめ
Windsor.aiコネクタは、Google広告とMeta広告を含む複数媒体の数字を、1つの接続でClaudeに集める入口です。無料枠は「トライアル中の10ソース」と「恒常的な1ソース」が別物なので、2媒体を横断するなら有料プランが前提になります。
もう一つの注意は書き込みです。接続した時点で予算変更や一時停止ができるため、読み取りは常時許可、書き込みは承認制という分け方から始める運用が現実的です。数字の突き合わせは、広告媒体の報告値ではなく、売上側のデータを軸にするとぶれにくくなります。